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ノースリーブとは?
1枚でもレイヤードアイテムとしても活躍するノースリーブ。まずはその意味について、スタイリスト・城長さくらさんに教えていただきました。
「ノースリーブを英語で訳すと、[no/ない] [sleeve/袖]で、文字どおり、袖がないことを指します。袖なしの衣服全般のことをノースリーブと呼び、どちらかというとレディースに多いデザインです。インナー、アウターどちらにも展開があります」(スタイリスト・城長さくらさん 以下「」同)
和製英語としての「ノースリーブ」とは?
「一見、英語のように感じますが、『ノースリーブ』は和製英語! 『No sleeve』と言っても海外では通じません。英語では『Sleeve less』と表現します」
日本では、ノースリーブのように頭に「ノー」をつけて「ノーメイク」「ノーネクタイ」などと言いますが、それがすべて和製英語なんですね。英語の場合、後ろに「less」をつけることが多いようです。
正装「スリーブレス」について
ノースリーブというとカジュアルなイメージがあるかもしれませんが、実はフォーマルなシーンでも活躍します。それが、夕方以降に行われる洋式のパーティで着用する、イブニングドレスやローブ・デコルテです。
「フォーマルなシーンではスリーブレスが正装とされているため、夕方からのパーティではノースリーブドレスを着用することがあります。多くの場合、ドレスに合わせてオペラグローブと呼ばれる長い手袋が使われます。ただし、これは夕方からのパーティに限ったマナーなので、『昼のパーティでは袖あり、夜は袖なし』と覚えておくとよいでしょう。例外的に、結婚式のウェディングドレスは昼であってもノースリーブでもよいとされています」
「タンクトップ」や「ランニングシャツ」との違いは?
タンクトップ→襟ぐりが深く、袖がない衣類のこと。男女ともに使われ、カジュアル用から運動用まで幅広く展開されている。
ランニングシャツ→袖がなく、首・腕まわりの開いた衣類のこと。
「このふたつの言葉はほぼ同じ意味ですが、イメージや用途が少し異なります。タンクトップはデザイン性が高く普段着としても使われますが、ランニングシャツはスポーツ用がメイン。使われる素材も、タンクトップはコットンが主流なのに対し、ランニングシャツは速乾性の高いポリエステルが使用されることが多いようです」
どの言葉も意味的には近く、ノースリーブという大きなカテゴリーの中に、タンクトップとランニングシャツというジャンルがあるということですね!
ノースリーブを着こなすためのコーデのポイント
ノースリーブを20代、30代が上手に着こなすには、どのような点に気をつければいいのでしょうか? おすすめのデザインや1枚あると便利なアイテムを聞きました。
POINT1:大人におすすめのタンクトップはクルーネック
「袖がないぶん、肌の露出が気になるタンクトップ。そのため、タンクトップを1枚で着るときは、首元が詰まったクルーネックを選び、露出のバランスをとることが大切です」
POINT2:春や秋などの端境時期のノースリニットがお洒落!
「ブリッジシーズンにぜひ取り入れていただきたいのが、ノースリーブニットです。ニットなのにノースリーブ。暑いのか寒いのかわからないところがツボ(笑)。着られる時期が短いからこそ、春や秋に取り入れると、それだけでお洒落見えするアイテムです」
POINT3:ノースリニット×カーディガンのアンサンブルは着回し力絶大
「重ねてきたり、カーディガンをはおったり、肩がけしたり、肩に巻いたり、腰に巻いたり。同色同素材のアイテムを巻いたり肩かけしたりするだけで、ニュアンスが出てコーディネートに奥行きが生まれます。半袖よりノースリーブをおすすめしたい理由は、その肌見せ感。カーディガンがあることで露出を抑えられるので、インナーは思いきってノースリーブをチョイス!」
【色ごとの着こなし】ノースリーブのおすすめコーデを厳選
甘めブラウスもハンサムなワンピースも、ノースリーブの潔い肌見せが、キレ味のよい女らしさを演出してくれます。
黒|ティアードブラウスを白パンツでシャープに着こなす
甘さのあるティアードブラウスも黒のノースリデザインなら、大人っぽく取り入れられる。センタープレスの入った、クリーンな白パンツを合わせることで通勤仕様に!
白|異素材ワンピで爽やかかつシンプルな着こなしに
ノースリニット×シャカシャカ素材の異素材コンビ。サンダルまで白ですっきりまとめつつ、デニムジャケットでラフに着くずして。仕上げに、コンビカラーのミニバッグでシンプルスタイルに遊びを効かせて。
ブルー|ヘルシーな肌見せ&ワントーンコーデで涼感アップ
ブルーのノースリブラウスにカットオフデニムを合わせた、同色系コーデ。二の腕を潔く出すことで、カリッとした女らしさが実現。ぐるぐる巻いたボリュームストールが、自然に目線を上げてスタイルアップも叶えてくれます。
イエロー|カラーニットをベージュパンツでなじませて
優しい卵色のノースリニットにカジュアルなベージュパンツを合わせた、なじませ配色。ニュアンスカラーのスニーカーを合わせて、足元までマイルドに。
カーキ|ノースリワンピにプリーツスカートを重ねて甘辛バランスを調整
ハンサムなカーキのワンピースに甘めのプリーツスカートをレイヤード。仕上げにバッグやブーツで黒をちらせば、大人っぽく着こなせます。
ニュアンスカラーが映えるレイヤード! カーキでつくる甘辛コーデ
ノースリーブの潔いよい肌見せで、ヘルシーな着こなしを
中途半端に隠すのではなく、潔く見せることでコーディネートに抜け感を出してくれるノースリーブ。キレ味よく見えるので、かっこいいスタイルにはかかせない存在です。着こなし次第でALLシーズン楽しめるもうれしいですね!
TOP画像/(c)Adobe Stock
監修者:スタイリスト 城長さくら
スタイリスト 望月律子氏に師事し、独立。シンプルなアイテムを色やシルエットの組み合わせでおしゃれに味つけするスタイリングで人気上昇中! 現在は『Oggi』などの女性誌や広告、カタログなどで活躍の場を広げている。
Instagram(@shiroosa)では日々のスタイリングを公開中。おしゃれのヒントが詰まった投稿はどれも見逃せない。