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2022.07.30

記録的猛暑に見舞われた1994年、Oggiではフェミニンなパンツスタイルに人気が集中!

1992年、グローバルに活躍するキャリア女性を目ざす、働く女性のためのファッション誌『Oggi』が創刊しました! 創刊30周年を記念して、創刊号から最新号までの軌跡を時代背景と共に1年ごとに振り返っていきます。記録的な猛暑に見舞われた1994年は、働く女性のファッションに大きな変化がありました。

1994年のOggiは、よりソフトでエレガントな女性像への移行期

この年にヒットしたのが平成の名作ドラマ『29歳のクリスマス』。

女性自立や結婚観についてもリアルに描かれ、山口智子さんが演じる主人公の典子が、タフに我が道を切り開いて行く姿に、同年代の女性たちは釘付けとなりました。

より手ごろに、より快適に、より実用的に。働く女性の通勤服がカジュアル化し始めた年

ビジネススーツと差別化を図る「キャリアを表現するスーツ」の提案が基本にありつつも、徐々に適正価格で着心地重視のスーツ選び、ジャケットの着回しといった具合に、カジュアル要素が増えてきたのが印象的。より働きやすい通勤服を求めるOggi読者の声を拾った、実用的な情報を盛り込む企画が多くなっていきます。

1994年の注目記事をピックアップ!

2月号「欠点カバーの新着こなし術 ポジティブスタイル大研究」

世の女性がスーパーモデルに憧れ、さまざまなダイエット法が話題になるなど、当時の美の基準はスリムな体型に偏っていました。

そんななか、『Oggi』では自分の素のままを生かした着こなしを“ポジティブスタイル”として提案。

外国人のように高身長でもなく、グラマラスな体型でもない…。だけど日本人に似合う服選びや上手な着こなしを知ることで、ファッションを諦めずに楽しもうというポジティブさにあふれていました。

身長150cm台のパンツシルエットの着こなし実例では、当時の『Oggi』世代代表として、度々登場いただいていた元フジテレビアナウンサーの河野景子さんやキャスター時代の蓮舫さんの姿も。

5月号「Oggiの新・通勤定番が決まった」

10,000通の読者アンケートを分析して、リアルな声を企画に反映させた大特集。

通勤服のキーワードについての調査では1位が「シンプル」、2位「知性」という結果は、今にも通じるOggiの根幹。

また、当時は“パンツスーツ=仕事を頑張っている感”が出てしまうアイテムとされ、やわらかい素材やニュアンスカラーのパンツを取り入れることで、フェミニンなパンツスタイルへとアレンジ。

Oggi読者の支持率No.1のスーツブランド調査では、“カルバン クライン”が堂々の1位。続いて“エンポリオ アルマーニ”、“アンクラインⅡ”、“マックスマーラ”と海外ブランドが上位を占めていました。

一方、日本ブランドは“ノーベスパジオ”、“BODY DRESSING”などが健闘。当時のOggi世代が支持するおしゃれ有名人、萬田久子さんがこれらのスーツをかっこよく着こなしていたのが印象的です!

7月号「Oggi世代御用達セレクトショップ全国ガイド」

今でこそ当然のように利用していますが、誌面では「セレクトショップとは…」という説明があるように、その存在がまだ定着していなかったことがわかります。

今までは百貨店や専門店でそろえていたけれど、ひとつのショップで全身コーディネートできる「セレクトショップ」の存在は、当時の働く私たちの救世主でした!

特集内では「バーニーズ ニューヨーク」、「ハロッズ」、「ザ・ギンザ」、「ユナイテッドアローズ」、「ル・グラン・ブルー」などを紹介。

11月号「江角マキコの海外出張スタイル」

旅とは違う出張にこそ、知的で賢い女性の真価が現れると提案。

動きやすく、着回しができ、シワになりにくい素材をいかにチョイスするかが鍵に。この号ではこれらをクリアした究極の出張スタイルを研究。

’94年はミニスカートがトレンド。通勤服であれ、今よりもスカート丈が短いのが新鮮に映ります。また、ストレッチは当時の注目素材で、動きやすい通勤着として出張にも活躍。企画テーマにちなんだ江角マキコさんのミニエッセイも楽しく、人気でした。

11月号「病気も直す超能力の秘密」

タイトルだけを見ると、なんとも怪しい(!?)企画ですが、当時、手をかざすだけで病気を癒すことができるヒーラーとして注目された高塚光氏がOggiに登場。

手をかざすことで、患者の自己治癒力が高まるという高塚さんの不思議な力を大学教授などが“気功のようなもの”と分析。会社員をしながら活動を行っていて、メディアでは超能力サラリーマンとして取り上げられ、一躍時の人に。

12月号「かわいい大人服研究」

華やかなシーンが続く年末に「かわいい大人服」を多角的に提案した企画。「黒をかわいく着る」というパートでは、今見ても古さを感じないパリシックな着こなしが多数。

記録的「猛暑」に見舞われた1994年、働く女性に「省エネルック」は流行りませんでした

前年が記録的な冷夏・長雨だった影響で、国産米の安定供給が困難になった’93年(いわゆる「平成の米騒動」)。ところが、’94年の夏は一転して、全国各地で40℃近い猛暑に。

そんな猛暑の中、「省エネルック」として半袖スーツを提唱した羽田孜氏が内閣総理大臣に任命。ところが在任期間は64日と戦後2番目となる短命内閣となったのでした。

大江健三郎氏にノーベル文学賞/記録的な猛暑と水不足/関西国際空港が開港/価格破壊、リストラで企業業績に明暗/就職難深刻/日本人女性初の宇宙飛行士・向井千秋さん宇宙へ/リレハンメル・冬季オリンピック開催/羽田孜内閣発足(4月28日〜)/村山富市内閣発足(6月30日〜)/オウム真理教によって松本サリン事件発生/「平成の米騒動」で国内産米の単品販売を禁止/ニフティなどインターネット接続サービス開始/Mr.Children『イノセントワールド』、広瀬香美『ロマンスの神様』などがヒット/ドラマ『家なき子』『29歳のクリスマス』が放送

※本記事では当時の誌面を使用しています。無断転載はお控えください。

文/HATSU

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Oggi12月号で商品のブランド名に間違いがありました。114ページに掲載している赤のタートルニットのブランド名は、正しくは、エンリカになります。お詫びして訂正致します。
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