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LIFESTYLE

2022.05.01

ショートヘアは“自分らしさ”の第一歩! アイデンティティを手放して、新しい自分に出合えた【DJ・サッシャがナビゲート! miwa編 Vol.2】

J−WAVEの人気ナビゲーターとして活躍中のサッシャさんが旬のミュージシャンと対談する音楽連載。今回のゲストミュージシャンはmiwaさん。透き通った歌声、さまざまな世代に寄り添う言葉を紡ぐシンガーソングライターとして活躍中です。第2回はmiwaさんが考える「自分らしさ」とは。

【働く私にMusik】自分が大切にしたい価値観に自信をもちたい。それには、自分が自分のいちばんの味方でいること

◆Guest Musician:miwa

みわ/2010年、大学在学中にデビュー。翌年に発表した1stアルバム『guitarissimo』でアルバムチャート1位を獲得。’12年には『ヒカリへ』が大ヒットし、大学の卒業式と同時期に初の日本武道館公演を行い、翌年にはNHK紅白歌合戦に初出場を果たす。ドラマや映画の主題歌なども数多く手がけるほか、アコギ一本の弾き語りライブを成功させるなど、幅広く活躍中。

「自分らしさ」は自分で決めていい。miwaがとことん自分と向き合って導き出した答え

サッシャさん(以下、S):ところで、『Who I Am』は「自分らしくあるために」というメッセージが込められていると先ほどもおっしゃっていましたが、miwaさんご自身は髪を切ったことで、どんな変化がありましたか?

miwaさん(以下、M):ベストアルバムを出したときに、それまでの「miwa」というものがひとつの作品として完結した感じがあって、自分の中ではひと区切りついたんです。じゃあ、この先のmiwaというアーティストはどういう道を進んでいくのか、どんな夢を描いていくのかみたいなことを考えたときに、それまでのアイデンティティを一度手放そうと思いました。そうすることで、新しいことを始められる気がして。

それまでのイメージというものがどうしてもある中で、私もファンのみなさんも一緒に変化してきていると思うんです。それをこれからどう表現していくか… という葛藤もあって、まずは「髪を切って見た目から変える!」というアクションに出ました。

S:切る前はやっぱり緊張しましたか?

M:はい、人生で初めてのショートヘアだったので。ファーストカットは自分でハサミを入れたんですよ。

S:自分で!? やりますね〜! デビューは確か大学1年生のときでしたよね。そこから今まで走り続けてきたからこそ、ある程度「自分の中で思い描いていたことは達成できた」という気持ちになったのでしょうか。

M:そうですね。それまで皆さんが思い描いてくださる〝miwa像〟みたいなものに忠実でいたい気持ちもある中で、自分で制限をかけずに可能性を広げていきたいなっていう部分が大きくなっていったのかなとも思います。

S:世間が思う〝miwa像〟と本当の自分とのギャップに苦しんだこともあったのでしょうか?

M:何をもって、みなさんは〝miwaらしい〟と感じてくださるんだろうと不思議に思うことはありました。だからこそ、今回のアルバムではひたすら「自分らしさ」という歌詞を使うことが多くて。

S:偶然というか必然というか。ご自身の中から自然と湧き出たテーマだったんですね。

M:そうなんですよ。世間から求めていただく〝miwaらしさ〟について、改めて向き合いたいと思ったんです。

S:「いつも元気いっぱいで、サラサラのロングヘアと明るい笑顔が素敵なmiwaちゃん」みたいなイメージばかりじゃない、というね。

M:それが正しいイメージなのか、いいことなのかどうかも実はわからないじゃないですか(笑)。みなさんが本当にそう思っているかどうかも怪しいというか。そういうジレンマがある中で、「自分らしさは自分が決めていいんじゃないか」という答えにたどり着きました。

S:周囲のイメージに流されるのではなく、自分を受け入れていくということかな?

M:なんていうか、自分の大切にしている価値観に自信をもつというか。私自身が自分のいちばんの味方でいようという気持ちに落ち着いたというか。それが自分らしさを大切にすることなのかなと。

S:なるほどです。情報過多の今だからこそ、大切にしたい気持ちですね。

立ち止まる、距離を置くことは悪いことじゃない。それがあるからこそ、次のフェーズに進むことができた

S:自分らしさを見つけていく作業の中で意識していたことはありますか?

M:自分を肯定することでしょうか。

S:ということは、ネガティブなタイプだったんですか?

M:ネガティブという意識もなかったんですけれど、自分を肯定するっていうのがいちばん大変だなって思ってました。

S:え〜! 全然そんなふうに見えないですよ! その作業から始めたんですね。ほかには聴く音楽を変えてみたりとか、何かを変えてみることはありましたか?

M:むしろ、ここ最近はあまり音楽を聴かなくなっていました。なんていうか、新しい音楽に触れる時間が少なくなっていたこともあって。そもそもライブに行く機会も少なくなっていましたし、自分が音楽から離れているなというのを感じていました。でも、そういうことって過去にも何回かあって。音楽との距離感とか、音楽とどう向き合うかということは常に変化しているからだと思うんですけれど。少し前のフェーズでは、音楽のトレンドから離れたところにいた感じです。

『Sparkle』ではようやく東名阪でツアーを回れたんですけれど、久しぶりに直接ファンの方と会うことができて! 今はそのツアーが終わって楽曲制作の期間に入って、やっと音楽のトレンドと向き合おうという気持ちになっています。

S:音楽との距離感がぎゅっと縮まったんですね。やっぱりmiwaさんにとってライブは大切なものだと改めて実感できた感じですか?

M:はい。ここ数年は普遍的だと思っていたものとか、見直されているもの、価値観が揺らいでいるものとかが、この先どうなっていくのかなって思いながら、ストリーミングやオンラインライブのようなことにもトライしてみたりして。

S:今までの価値観が変わろうとしているときだからこそ、一度自分が向き合うべきものから離れたり、距離を置いたりすることで見えてくるものってありそうですね。それが仕事の人もいれば、人間関係の人もいたりして。そこには不安がつきまとうわけですが…。

M:そうですね。私も自分の中で「これでいいのかな」っていう不安を抱えながらやっていたところもあったのですが、やっぱりライブで目の前にお客さんがいたほうが断然楽しいという気持ちを改めて実感できたので。そこで気持ち的に完結できたので、新しい曲づくりという次のフェーズに進めたんだなと思います。

<Vol.3へ続きます>

【Information】5年ぶりのオリジナル・アルバム『Sparkle』が好評発売中!

大ヒットドラマ『凪のお暇』の主題歌『リブート』のほか、Netflixで世界配信が決定したアニメ映画『神在月のこども』の主題歌『神無-KANNA-』、映画『総理の夫』の主題歌『アイヲトウ』などのタイアップ曲ほか、アルバムリード曲『Sparkle』などを収録。希望を感じさせるメッセージがたっぷり詰まった一枚!/¥6,100(初回生産限定盤A/CD+Blu-ray+豪華ブックレット)、¥5,500(初回生産限定盤B/CD+Blu-ray)¥3,300(通常盤/CD) ソニーミュージック

* * *

【サッシャさん衣装】
ジャケット¥220,000(イザイア ナポリ 東京ミッドタウン〈イザイア〉) シャツ¥14,080(ベルベルジン) パンツ/スタイリスト私物

【協力社リスト】
イザイア ナポリ 東京ミッドタウン:03-6447-0624
ベルベルジン:03-3401-4666

撮影/目黒智子 スタイリスト/SAHO(miwaさん分)、久保コウヘイ(サッシャさん分) ヘア&メイク/佐々木 篤(GLUECHU/miwaさん分)、坂口勝俊(Sui/サッシャさん分) 構成/竹市莉子・宮田典子(HATSU)

Navigator:サッシャ

1976年、ドイツ・フランクフルト生まれ。10歳のときに日本に移住。日本語、ドイツ語、英語のトライリンガル。J-WAVE『STEP ONE』ナビゲーター、『金曜ロードショー』(日本テレビ系)などにレギュラー出演するほか、各種スポーツ実況をはじめ、多方面で活躍中。

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Oggi12月号で商品のブランド名に間違いがありました。114ページに掲載している赤のタートルニットのブランド名は、正しくは、エンリカになります。お詫びして訂正致します。
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