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LIFESTYLE

2021.12.25

連載【働く私にMusik】マルチタスクな生き方を貫く、DEANさんが大事にしていることとは?【DJ・サッシャがナビゲート! DEAN FUJIOKA編 Vol.1】

J-WAVEの人気ナビゲーター・サッシャさんが、旬のミュージシャンと対談する音楽連載「働く私にMusik」。Oggi1月号のゲストミュージシャンは、DEAN FUJIOKAさん。誌面には入りきらなかった未公開トークを含め、3回にわたってOggi.jpでもふたりの対談の模様をお届けします。Vol.1で語るのは、人生における〝選択〟について。気心の知れた二人ならではの深〜いお話、じっくりとお読みください!

3rdアルバム『Transmute』発売中! 人気連載「働く私にMusik」のゲストは、DEAN FUJIOKAさん!

▲一枚の写真の中に、二人のDEANさんが…!? 〝変異〟をテーマとしたDEANさんの3rdアルバム『Transmute』にちなんで、アウターの有無で印象がガラリと変わる衣装スタイリングに。表情、仕草でも変化をつけてくださったDEANさんの演技力もみどころです!

◆Guest Musician:DEAN FUJIOKA

1980年、福島県生まれ。2004年に香港で芸能活動をスタート。ミュージシャンとして音楽活動を行うほか、俳優・モデル業でも活躍。3rdアルバム『Transmute』大好評発売中。また、2022年1月28日(金)より主演・企画/プロデュースによる「Pure Japanese」が公開!

◆Navigator:サッシャ

1976年、ドイツ生まれ。日本語、ドイツ語、英語のトライリンガル。J-WAVE『STEP ONE』ナビゲーター、『ズームイン!!サタデー』『金曜ロードショー』(日本テレビ系)などにレギュラー出演するほか、各種スポーツ実況をはじめ、多方面で活躍。

——「音楽活動も、それ以外の仕事も… 重層的な働き方をすることで自分自身が保たれている」

インタビューの名手・サッシャさんをナビゲーターに迎え、第一線で活躍するミュージシャンの魅力に迫る「働く私にMusik」。今回の対談相手は、アーティスト、そして俳優やクリエイターとひとつに縛られない多彩な顔を持ち、進化を続けるDEAN FUJIOKAさん。その〝マルチタスクな生き方〟には、働く私たちにとって多くの学びがありそうです。

サッシャさん(以下、S):まずは、3rdアルバム『Transmute』発売、おめでとうございます! 約3年ぶりのアルバムですね。

DEANさん(以下、D):ありがとうございます! 限られた時間の中でベストを追求していたら、気づけば3年もかかっていました(笑)。

S:完成してみて、どうですか。

D:1st、2nd… とつくってきた流れがあったからこそのアルバムになったな、と思います。音楽活動を続けてきて、〝続ける=変化する〟だと感じるようになったんです。たとえ小さな変化でもいいからチャレンジをして、常に新しい音楽のつくり方を生み出したいな、と。

S:アプローチを変えたり、楽器の使い方を変えたり… 音楽のつくり方っていろいろありますよね。DEANさんが考える、〝つくり方〟とは?

D:1stアルバムは、初期衝動のままにつくったんですよ。手作業に近いことをしていて、今振り返ると、よくカタチになったなと思うくらい(笑)。でも、おかげで自分に不足している部分が明確になったんです。そうした技術・テクノロジー面を補ってつくったのが、2ndアルバムでした。自分がフォローできない分野に秀でた方たちとのコライト(※複数人による共同での曲づくり)方式を取り入れたので、学びが多かったですね。

▲サングラスをかけると、また一段とミステリアスな雰囲気に! 強い眼差しに惹きつけられます。

S:そして、この3枚目のアルバムに行き着いた… と。

D:これで一周したかなって感じです。作詞作曲までは自分でして、アレンジはサウンドプロデューサーの方に入ってもらうとか、コライトの延長上でプロデュースまでしてもらう… といっただれかとつくるアプローチもあれば、セルフプロデュースでゼロから生み出したものもあって。監督・演出家のような立ち位置での曲づくりもしています。ミュージシャンのみなさんに弾いていただいた音を、アレンジして組み直して一曲に仕上げたり。

S:これまでと今とで最も変わったのは〝チーム・DEAN FUJIOKA〟の厚みが増したことかもしれないですね。

D:やりたいことに対しての選択肢が増えた感覚ですね。音楽に限らず何かをつくるときって、時間とも勝負しなきゃいけないじゃないですか。タイムリミットとクオリティの両方をクリアできる信頼の置けるチームができあがってきた。東京をベースにして積み上げてきたひとつの仕事の環境が、完成形に近づいてきた気がします。

S:自分の不得意な部分をどう周囲の力を借りてフォローすべきか、組織の中でどうチームを組めばいい結果が出せるか… 働くOggi読者のみなさんも、同じようなことに悩みながら日々を過ごしていると思うんですよ。3枚目のアルバムに至るまで、DEANさんもさまざまな葛藤と向き合ってこられたのではないかと感じるのですが、ご自身の心境の変化ってありました?

D:さすがサッシャさん、いい質問だな…。どこまで言葉で説明できるかわからないんですが、僕って重層的に仕事を組み立てる人間なんです。ここまでも音楽の話だけをしているようで、実は違うキャリアが関わっていたり、その逆も然り。そういったシナジーをどう組み立てていくかを強く意識するようになりました。

▲インタビュアーはもちろんこの方、サッシャさんです! ご自身の撮影準備を終えた後、サッシャさんのソロカット撮影の様子を見守っていたDEANさん。「このサッシャさん、めちゃくちゃかっこいい!」「この表情好きだなぁ〜」とOggiスタッフとともに撮影モニターを眺めて感想を教えてくださる一コマも。なんと気さくで優しい!

——「何を選んで何を捨てるか、選択が価値を生み出していく」

S:シナジーの組み立て方、というのは?

D:選択すること、ですね。わかりやすく言うと、ボードゲームの感覚かな。たとえば、麻雀って〝牌を捨てる〟選択をしてゲームが進んでいきますよね。手元の牌をどんどん捨てていって、最後に残ったものの組み合わせで価値が生まれる。こんなふうに選択をしていった結果、何を生み出せるのか、その感覚が大事だなと思うようになりました。何を選んで残して、何を捨てるか、自分の中で未来のビジョンを描きながら、ときに予知しながら決めていく。ただ、超能力者じゃないから予知なんてできないんですけど(笑)。

でもツキがきている人って、どんどん連勝するじゃないですか。その予知能力みたいなものは必要だなって思います。僕ね、20代後半に中華圏のエンタメでプチブレイクしたんです。トレンディな仕事で。でも「これはなんか違うな」って思って、そのときはその牌を捨てて、ジャカルタで音楽活動をする道を選びました。キャリア的に考えれば、その流れに乗って仕事をしていたほうが順調だった気がするし、音楽制作をする上での資本も潤沢につくれたかもしれない。でも僕は生きるためだけの選択をしたくなかったんです。

S:心の声に従ったんですね。でも、その選択が結果として今につながっているわけで。人生は選択の連続でできているものですが、何を選ぶかよりも、何を選ばないかが重要だったりしますよね。

D:そうそう。そのときだって、確かな道を〝捨てる〟選択をしてるんですよね。今振り返れば、ちょっと考えが足りなかったなとも思うけど(苦笑)。それから、これはやっちゃダメだなということだけはしないようにしてきた… というのも〝選ばない選択〟かな。

▲何気ない動きひとつとっても、絵になるDEANさん。スチール撮影のはずなのに、なんだかひとつのMVを見ているような不思議な感覚に包まれます。これがDEANワールド…!?

S:どんなものを〝選択しない〟ようにしていたんですか?

D:人に迷惑をかけることだけは絶対にしないようにしていましたね。世の中にはいろんな仕事があるけど、まずは社会に貢献できる仕事をしよう、と。

S:その感覚は今でもあるんですか?

D:ありますね。自分が生きていくために仕事をしている、という明確なモチベーションはあるけれど、その仕事の結果が誰かのためになっていたらいいなという希望も同時に持ち続けています。そういう希望の中から得られる気づきも多いですしね。エンタメやアートを通じて社会のポジティブなエナルギーを底上げしていくことも、自分の役割のひとつなんじゃないかなって。

S:音楽をはじめ、エンタメはやっぱり芸術ですもんね。

D:音楽は、本当は肩肘はってやることじゃないと思うんです。自分の好きな音楽の在り方って、何かの業績を残したいといった目標があるわけではないし。単純にいい音楽になったらいいな、いい曲をつくりたいな… と考えながらやっているところはあります。そんな中で、何のために音楽をしているのかと考えていくと、自分は音楽がないと生きていけないからなんだろうなと気付くんです。

だけど、その逆も然りで、音楽だけやっていても僕は成り立たない。俳優だったり、映画監督だったり、ミュージシャンとしての活動以外のことをすることで成り立っているんですよ。効率悪いことしてるな、犠牲にしてることもあるなって思うんですけど、それが自分のバランスの取り方で、そのためのつらさも積み重ねていくしかないんですよね。

<Vol.2へ続きます>

DEAN FUJIOKAの軌跡

2004年〜
2004年、香港でモデルとして芸能活動を開始。2006年に拠点を台湾に移し、ドラマ・映画・TVCFなどに出演。

2009年〜
2009年、ジャカルタに拠点を置き、自らの作詞・作曲・プロデュースによる1stアルバム『Cycle』の自主制作をスタート。

2011年〜
2011年より日本での芸能活動を開始。2013年、日本での1stシングル『My Dimension』を発表。

2015年〜
2015年以降は東京を拠点とした活動にシフト。同年のNHK連続テレビ小説『あさが来た』で五代友厚役を好演。俳優としての知名度を上げる。

2018年〜
2018年、初の全国ツアー『History In The Making 2018』を開催し、2万人を動員。翌年には2ndアルバム『History In The Making』をリリースし、アジアツアーを成功させる。

【Information】3rdアルバム『Transmute』発売中!

最新シングル『Runaway』(フジテレビ系木曜劇場『推しの王子様』挿入歌)や、初リリース曲『My Dimension』を新たに生まれ変わらせて2020年に配信リリースした『Neo Dimension』、そのほか未発表の新曲を含む全18曲を収録。混沌とした世の中で〝変異〟していく大切さを表現している。/定価[通常盤/CD+DVD]¥5,500(A-Sketch)

◆「Transmute」特設サイトはこちら
◆「Transmute」好評配信中! こちらをチェック!

[DEANさん分]コート¥187,000・パンツ¥42,900(ISSEY MIYAKE INC.〈A-POC ABLE ISSEY MIYAKE〉) シャツ¥25,300・ネックウォーマー¥19,800(フィル ザ ビル マーカンタイル〈フィル ザ ビル〉) 靴¥138,600(ヨウジヤマモト プレスルーム〈ヨウジヤマモト〉) サングラス¥69,000(Sakas PRM〈ヴァヴァ〉)

[サッシャさん分]ジャケット¥319,000・ニット¥159,500(イザイア ナポリ 東京ミッドタウン〈イザイア〉) その他/本人私物

撮影/中村和孝 スタイリスト/村田友哉(SMB International./DEANさん分)、久保コウヘイ(サッシャさん分) ヘア&メイク/小林雄美(DEANさん分)、坂口勝俊(Sui/サッシャさん分) 構成/旧井菜月

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Oggi12月号で商品のブランド名に間違いがありました。114ページに掲載している赤のタートルニットのブランド名は、正しくは、エンリカになります。お詫びして訂正致します。
【消費税の価格表記について】 記事内の価格は基本的に総額(税込)表記です。2021年4月以前の記事に関しては税抜表記の場合もあります。

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