5月5日は端午の節句。鯉のぼりを観察すべし!
鯉のぼりの風習は江戸時代から始まったとされ、滝をのぼって龍になるという鯉の滝登りの逸話にちなんで、男の子の立身出世を願う武士の家々で鯉のぼりを掲げたとされています。最近はマンションのベランダに鯉のぼりを立てるご家庭も見かけるようになりましたね。
実は天気と鯉のぼりは密接に関係しています。鯉のぼりを観察すると、あなたも天気を予測できるかもしれませんよ!
鯉のぼりで風が分かる
2m/s以下の風だと鯉のぼりは元気がなく垂れ下がり、気持ちよく泳ぐのは、大体風速3m/sくらいから。真横に泳ぐのには5m/s以上の風は必要とされています。
それでも10m/s以上になると鯉のぼりやポールを傷める可能性があり、下ろした方がよいとされています。
そして鯉のぼりが気持ちよく泳いでいるときは、ぜひどの方角を向いているのかにも着目してみて下さい。
鯉のぼりで天気が分かる
実は鯉のぼりが南を向いているときというのは、天気が下り坂のサインです。というのも、この時期に雨が降るのは、晴れをもたらす高気圧が東の海上へ離れ、西から雨をもたらす低気圧や前線が近づいてくるとき。南から雨雲の元となる湿った空気が流れ込むとき、すなわち南風になるときには雨が降る前触れともいえるのです。
鯉のぼりが南を向いていたら、翌日は雨が降るかもしれません。
見かけたときには、ぜひどちらを向いて泳いでいるのかもチェックしてみてくださいね!
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気象予報士 太田絢子
気象予報士、防災士。中学生のころから気象に興味をもち、大学在学中に気象予報士試験に合格。卒業後は損害保険会社に就職し、交通事故や自然災害に遭った人へのサービス業務に従事。自然災害が多発するなかで、犠牲者をゼロにしたいと思うようになり、気象キャスターへ転身。現在は地元名古屋のCBCテレビ「チャント!」などに出演中。趣味はモーニング巡り、季節の箸置き集め。