須合美智子さんってどんな人?
東京・御徒町に3年前オープンした都市型ワイナリー「Book Road」。わずか10坪の面積で、年間1万3000本のワインを生産。
今回ご紹介するのは、そんな東京のワイン醸造所で責任者を務めるワイン醸造家の須合美智子さん。
1本ずつ丹精込めて手作りされる彼女のワインは、最高品質の国産ワインの証である「日本ワイナリーアワード」で、2020年3つ星を獲得した。
−−ワイン醸造家になった理由は?
岩手出身の須合さんは、高校卒業後は信用金庫で働き、結婚と出産を機に退職。その後は2人の子育てをしながら、飲食店でパートを続け、家事・育児優先の生活を送っていた。
彼女が、まったくの未経験からワイン醸造家の道を歩み出したのは、わずか4年前。パート歴22年目の45歳のときだった。
パート先の会社がワイナリーを立ち上げるという話を聞き、「自分でワインを造ってみたい」と興味が湧き、責任者に立候補。山梨のワイナリーで修業を積み、醸造免許を取得した。
力仕事と水仕事が多くハードワークに驚いたが、手探りでワイン造りを学び、2017年に「Book Road」をオープン。全スタッフ4名で、都市型ワイナリー特有の狭さと格闘しながら、ワインを造り続ける。
須合美智子さんの「7つのルール」
さて、そんな彼女が「いつもしている7つのこと」=「セブンルール」とは…?
■1. 葡萄は種ごと味見する
葡萄を味見する際、種ごと食べるのが須合さん流。種の渋みや風味がワインの味を左右するから、種ごと味見することで仕上がりをイメージ。
■2. 木樽は使わない
熟成は木樽で行うのが一般的だが、彼女はステンレスのタンクを使う。木樽を使うと、葡萄そのものの味や香りを樽香でマスクしてしまうイメージがあるから。
■3. ラベルのデザインはワインに合う食べ物
ラベルのデザインは、ワインに合う食べ物にするのがこだわり。ワインをもっと気軽に、いろいろな料理と楽しんでもらいたい、そんな思いが込められている。
■4. 子どもへの連絡は月1回
子どもたちへの連絡は、月に1回、返信しやすいよう最低限の一言に留めているそう。忙しい子どもたちへの心配りも忘れない。
■5. 靴下と靴は右足から履く
彼女の1日は、靴下と靴を右足から履くという日課から始まる。テレビでラッキーなことが増えると聞いて以来、続けているのだとか。
■6. 毎月必ずバルを開く
ブックロードでは、月に1回ワイナリーを開放し、バルを開く。彼女にとって、お客さんとコミュニケーションをとれるかけがえのない時間。
■7. 年齢を言い訳にしない
力仕事がメインのワイン造りに45歳・未経験で飛び込んだ彼女。周囲からは「無謀だ」と言われたこともあったそう。それでも年齢を言い訳にしないのがポリシー。新しいことを始めるのに、きっと遅すぎることはない。そう信じて、彼女はワイン造りに心血を注ぐ。
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次回の「7ルール」の放送は、11月24日(火)よる11時00分~。主人公は、22歳の若さで伝説の番組『料理の鉄人』に出演。困難に立ち向かいながらも中華料理界では珍しい女性シェフの道を切り開いてきた、“体にやさしい”創作中華で人気の「美虎(みゆ)」オーナーシェフ・五十嵐美幸さん。
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