【目次】
・そもそもハゲになってしまう考えられる原因とは?
・抜け毛や薄毛など、ハゲ予防に効果的な方法
そもそもハゲになってしまう考えられる原因とは?
シャンプーが薄毛の原因かも?
皮膚科専門医の荒浪暁彦先生によれば、シャンプーに含まれる頭皮や髪を傷める成分が原因で、薄毛を招いている可能性もあるのだそう。
「一般的に売られている『硫酸系(石油系)界面活性剤入りシャンプー』の使用をやめれば、薄毛に悩む人の数はかなり減ると思っています。
一般のドラックストアなどで売られているシャンプーには、汚れを落とすために『ラウレス硫酸ナトリウム/アンモニウム』に代表される界面活性剤が入っているものがあります。
硫酸はタンパク質を溶かすほどですから洗浄力が強いのですが、角質層に刺激があるため、使い過ぎると頭皮を傷めてしまうのではないかと私は危惧しています」(荒浪先生)
【医師監修】あなたが使っているシャンプー、大丈夫? それが薄毛の原因を招いているかも…
パーマやカラー、紫外線の浴びすぎ
髪が細くなったり、薄くなったりするのは、加齢や自然現象である程度は仕方のない面もありますが、パーマやカラーリング、間違ったケア、紫外線の浴びすぎなどが原因で髪のトラブルを招いている可能性も。
え、そうだったの… 抜け毛予防には〝あのフルーツ〟が効果的!?
病気が関係している可能性も
もしも突然びっくりするほどの髪が抜けてしまった場合は、その抜け毛の裏に病気が潜んでいる可能性もあると、荒浪先生は言います。
「ほとんどの場合がホルモンバランスの変化によるものですが、中には体の病気が原因で起こるものもあるため、注意が必要です。野生の動物は泥だらけで汚れていても、毛は抜けません。しかし、病気や加齢、栄養不足などで不健康になると、毛並みが悪くなったり抜け毛が多くなったりします。
それは人間でも同じです。フサフサの髪と美肌を維持したければ、表面的に育毛剤や化粧品を使うよりも〝健康でいること〟のほうがよほど重要です。抜け毛の原因となる主な症状は、糖尿病などで引き起こされるホルモン系の異常、血行不良、肝臓疾患、強いストレスによる精神疾患、脂漏性皮膚炎、全身性エリテマトーデスなどが挙げられます。
これらの病気による抜け毛は、毛髪と頭皮のケアだけを心掛けていても決して改善しません。頭皮も肌の一部ですから、本当の原因を突き止め、体の中から治していくことが必要となります。短期間で髪の量が急に減ったような場合は、必ず病院を受診するようにしてください」(荒浪先生)
【医師監修】抜け毛の原因は病気!? 短期間で髪の量が減ったら要注意!
抜け毛や薄毛など、ハゲ予防に効果的な方法
石油系界面活性剤が入っていないシャンプーを選ぶ
私たちは髪を洗うと言えば、シャンプーを使うことが当たり前になっていますが、荒浪先生曰く、「そもそもシャンプーは必要かという議論もあります」とのこと。
「日本において、シャンプー洗髪が広く普及したのはたかだか50年前くらいのことですし、健康な野生動物はシャンプーなどしなくても毛はツヤツヤでフサフサです。
質の悪いシャンプーを使うくらいなら、いっそシャンプーなど使わず、お湯だけで洗髪する『湯シャン』がいいという意見も多いです。『湯シャン』でネット検索すると、超有名人の方々も実践していることがわかります。数週間も続ければ、それまで使っていたシャンプーの弊害に気が付くかもしれません」(荒浪先生)
そうは言ってもさすがにシャンプーなしでは気持ち悪いという人もいますよね。
荒浪先生によれば、そういった人は、せめて石油系界面活性剤が入っていないシャンプーを使うのがおすすめだそう。
「さすがにシャンプーなしでは気持ち悪いという方は、せめて石油系界面活性剤が入っていないシャンプーを選んでみてはいかがでしょうか。実は、私も湯シャンでは髪のベタベタ感が取れず、断念してしまいました」(荒浪先生)
【医師監修】あなたが使っているシャンプー、大丈夫? それが薄毛の原因を招いているかも…
健康的な髪を育てるなら育毛剤や頭皮マッサージも有効
カラカラに乾いた頭皮は、フケやかゆみだけでなく、健康的な髪が育ちにくくなってしまう原因にも。そこでシャンプー後は肌と同じように、保湿効果のある頭皮美容液をなじませ、マッサージしながらもみ込むことで、頭皮が生まれ変わり健康な髪を育むと言われています。
美容液は直接塗布。髪の生えぎわや頭頂部を中心に10ヶ所ほどになじませ、指の腹を使ってしっかりマッサージしましょう。薄毛予防だけでなく、顔のリフトアップも期待できます。
(写真:左)アヴェダ|プラマサナ スカルプ プロテクト コンセントレイト 75ml
(写真:中)ロレアル|プロフェッショナル セリオキシル デンサーヘアジェル 90ml
(写真:右)資生堂|ベネフィーク スカルプエッセンス (スパークリングフレグランス)[医薬部外品] 85g
【頭皮ケアの基本】女性だって薄毛を予防! 手をかけるべきは「髪」=「頭皮」!
タンパク質やビタミンを多く含む食べ物を積極的に摂る
書籍『からだにおいしい キッチン栄養学』によれば、髪の主成分はタンパク質で、そのタンパク質が十分でないと丈夫で健康な髪ができないのだそう。
さらにはタンパク質の代謝に欠かせないビタミンB6や、細胞の再生を助けるビタミンB2、毛細血管の血液を促進させるビタミンE、紫外線やストレスに対抗するビタミンCもしっかりと摂るべきだと言います。
・たんぱく質やビタミンB群が豊富な魚介、肉、卵などを毎食1品摂る
(大豆製品なら納豆やゆで大豆など)
・いちご、キウイフルーツ、かんきつ類などのビタミンCを食後や間食に摂る
(メロンも比較的ビタミンCが豊富)
・こんぶ、わかめ、かんてんなどの海藻も適度に摂取する
(皮膚や髪を健康にする働きがある。摂りすぎはNG)
え、そうだったの… 抜け毛予防には〝あのフルーツ〟が効果的!?
漢方薬に頼るのもアリ!
荒浪先生によれば、腸と髪は密接に関わっており、腸を健全にすることが薄毛を防ぐために最も重要なのだとか。そしてその腸を健全にする手段として、「漢方薬」をおすすめしているそうです。
「内臓(特に腸)と髪は密接な関係があります。老けたくないなら、薄毛になりたくないなら、とにかく腸を健全にすることが最も重要だと確信しています。
ただ、理屈で『腸を健康にしましょう』と言っても、忙しい現代社会では難しいことは否めません。そこで、腸を健全にする手段のひとつとして、私は漢方薬を使っています。
漢方によって血行と代謝を良くしていって、局部だけではなく、体全体を健康にするのが狙いです。つまり、頭皮に影響を与えるような漢方薬を処方するわけではなく、体の内側から元気にするために漢方を処方しているのです」(荒浪先生)
「また、良質な腸内細菌を増やすことも重要なので、普段の食生活から腸内細菌の糧となる食物繊維をたくさん摂ることを勧めています」(荒浪先生)
日本人は和食中心の食生活を長い年月をかけて送っているので、腸内細菌は和食中心で育まれているのだそう。そのため、まずは基本的な食事を和食中心にすることで、髪が元気に育っていくかもしれません。