連載お仕事小説#15「ブラックどんまい! わたし仕事に本気です」
燃えるお仕事スピリットが詰まった好評新連載、第15回。主人公の七菜(なな)は、いつも仕事に全力投球! 尊敬する上司・頼子の心のこもった温かい手料理を食べた七菜は再び動き出した! 朱音の怒りを解く方法を考えながら歩いていると、映画館の前にたどり着く。そこで観た一本の映画に感銘を受けた七菜は、迷うことなく“ある場所”へと向かった!
主人公 時崎七菜(31歳)が気がついた、仕事で本当に大切なこととは……?
【前回#14までのあらすじ】
トラブル解決のため朱音のサイン会に駆けつけた七菜だったが、決死の行動も空振りに終わってしまった。なんとか帰宅するも、家に来ていた恋人・拓と仕事の話を巡り大喧嘩に……! 何もかもがうまくいかない七菜。そんなとき部屋のチャイムが鳴り、玄関の扉をあけるとそこには頼子がいて……。
【今回#15のあらすじ】
動く気力を取り戻した七菜は、どうしたら朱音の怒りを解くことができるかだけを考え歩いていると、映画館にたどり着いた。とある1本の映画を観て、「大切なこと」に気づかされる。そして、七菜が迷わず向かった場所とは……?
サクッと3分で読める! 本編はこちらから「ブラックどんまい! わたし仕事に本気です #15」
<主な登場人物>
・時崎七菜(ときざき なな):テレビドラマ制作会社「アッシュ」のAP(アシスタントプロデューサー)、31歳。広島県出身。24歳で上京してから無我夢中で走り続け、多忙な日々を送っている。
・板倉頼子(いたくら よりこ):七菜の勤める制作会社の上司。チーフプロデューサー。包容力があり、腕によりをかけたロケ飯が業界でも名物。
・小岩井あすか(こいわい あすか):撮影が進行中のテレビドラマ主演女優。
・橘一輝(たちばな いっき):撮影が進行中のテレビドラマ主演俳優。
・佐野李生(さの りお):七菜の後輩AP。26歳で勤務3年目。
・平大基(たいら だいき):七菜の後輩AP。今年4月入社予定の新人22歳。
・野川愛理(のがわ あいり):メイクチーフ。撮影スタッフで七菜と親しい。
・佐々木拓(ささき たく):七菜の恋人。大手食品メーカーの総務部に勤めている。
・上条朱音(かみじょう あかね):ドラマ『半熟たまご』の原作者。数々のベストセラーを持つ小説界の重鎮。教育評論家としても名高い。
・岩見耕平(いわみ こうへい):チーフプロデューサー。七菜の上司。
つづく
【次回予告】
原作引き上げを撤回してもらうことに成功した七菜。ドラマの撮影は再開され、朱音には心から信頼されるようになっていた。恋人・拓と会う約束を取り付け、全てが順調に進んでいたそんな最中、突然咳き込み頼子が……。
#16は5/1更新予定です!
中澤日菜子(なかざわ・ひなこ)
1969年東京都生まれ。慶應義塾大学文学部卒。2013年「お父さんと伊藤さん」で小説家デビュー。同作品は2016年に映画化。他の著書にドラマ化されら『PTAグランパ!』、『星球』、『お願いおむらいす』などがある。