連載お仕事小説#14「ブラックどんまい! わたし仕事に本気です」
燃えるお仕事スピリットが詰まった好評新連載、第14回。主人公の七菜(なな)は、いつも仕事に全力投球! 問題を解決しようと朱音のサイン会に駆けつけた七菜だったが、またも朱音の怒りを買ってしまう。なんとか帰宅するも、恋人・拓と大喧嘩をしてしまい、何もかもがうまくいかないことに焦りと不安だけが募っていく。そんなとき部屋のチャイムが鳴って……?
何もかもうまくいかない主人公 時崎七菜(31歳)を救った温かい手料理とは……?
【前回#13までのあらすじ】
朱音のコートについた「鳩のフン」が引き金となり、制作中のドラマから「原作を引き上げる」と怒鳴りつけられてしまった七菜。原作引き上げの件を伏せて撮影を続けられるのは3日が限界。自分ができることを探していた七菜は、『上条朱音先生 サイン会のお知らせ』という文字を見つけ、大急ぎで書店へと向かうが……。
【今回#14のあらすじ】
トラブル解決のため朱音のサイン会に駆けつけた七菜だったが、決死の行動も空振りに終わってしまった。なんとか帰宅するも、家に来ていた恋人・拓と仕事の話を巡り大喧嘩に……! 何もかもがうまくいかない七菜。そんなとき部屋のチャイムが鳴り、玄関の扉をあけるとそこには頼子がいて……。
サクッと3分で読める! 本編はこちらから「ブラックどんまい! わたし仕事に本気です #14」
<主な登場人物>
・時崎七菜(ときざき なな):テレビドラマ制作会社「アッシュ」に勤める31歳。広島県出身。
・板倉頼子(いたくら よりこ):七菜の勤める制作会社の上司。チーフプロデューサー。
・小岩井あすか(こいわい あすか):撮影が進行中のテレビドラマ主演女優。
・橘一輝(たちばな いっき):撮影が進行中のテレビドラマ主演俳優。
・佐野李生(さの りお):七菜の後輩AP。26歳で勤務3年目。
・平大基(たいら だいき):七菜の後輩AP。今年4月入社予定の新人22歳。
・野川愛理(のがわ あいり):メイクチーフ。撮影スタッフで七菜と親しい。
・佐々木拓(ささき たく):七菜の恋人。大手食品メーカーの総務部に勤めている。
・上条朱音(かみじょう あかね):ドラマ『半熟たまご』の原作者。数々のベストセラーを持つ小説界の重鎮。教育評論家としても名高い。
・岩見耕平(いわみ こうへい):チーフプロデューサー。七菜の上司。
つづく
【次回予告】
頼子の手料理を食べ、動く気力を取り戻した七菜は、どうしたら朱音の怒りを解くことができるかだけを考え歩いていると、映画館にたどり着いた。1本の映画を観て気がついた本当に大切なこととは……? そして、七菜が迷わず向かった場所とは……?
#15は4/24更新予定です!
中澤日菜子(なかざわ・ひなこ)
1969年東京都生まれ。慶應義塾大学文学部卒。2013年「お父さんと伊藤さん」で小説家デビュー。同作品は2016年に映画化。他の著書にドラマ化されら『PTAグランパ!』、『星球』、『お願いおむらいす』などがある。