連載お仕事小説#12「ブラックどんまい! わたし仕事に本気です」
燃えるお仕事スピリットが詰まった好評新連載、第12回。主人公の七菜(なな)は、いつも仕事に全力投球! 耕平からの電話で上条朱音の事務所にひとりで向かうことになった七菜。事務所のマンションを訪れると、現れたのは朱音の息子の聖人だった。朱音の帰宅をオフィスで待たせてもらう七菜だったが……。
主人公 時崎七菜(31歳)が訪れたオフィスに朱音はおらず……?
【前回#11までのあらすじ】
頭を強打して入院していた七菜だったが、事なきを得て退院。待ち構えていたのは、起こしてしまった大トラブルの処理だった。関係する各社への謝罪はもちろん、それだけでは済まされない現実。思わず心が折れそうになる七菜。「無理だとか、簡単に言うな。」上司の耕平の熱い言葉に、反省し前に進もうと気合いを入れる!
【今回#12のあらすじ】
上司の耕平からの電話を受け、ひとりで上条朱音の事務所を訪れることなった七菜。「私は気に入られてるから大丈夫」を自分を励ますが、オフィスに朱音の姿はなかった。朱音の息子である聖人と朱音の帰りを待っていたが、帰ってきた朱音は七菜を見つけるなり睨みつけ大声で怒鳴りつけ……。
サクッと3分で読める! 本編はこちらから「ブラックどんまい! わたし仕事に本気です #12」
<主な登場人物>
・時崎七菜(ときざき なな):テレビドラマ制作会社「アッシュ」に勤める31歳。広島県出身。
・板倉頼子(いたくら よりこ):七菜の勤める制作会社の上司。チーフプロデューサー。
・小岩井あすか(こいわい あすか):撮影が進行中のテレビドラマ主演女優。
・橘一輝(たちばな いっき):撮影が進行中のテレビドラマ主演俳優。
・佐野李生(さの りお):七菜の後輩AP。26歳で勤務3年目。
・平大基(たいら だいき):七菜の後輩AP。今年4月入社予定の新人22歳。
・野川愛理(のがわ あいり):メイクチーフ。撮影スタッフで七菜と親しい。
・佐々木拓(ささき たく):七菜の恋人。大手食品メーカーの総務部に勤めている。
・上条朱音(かみじょう あかね):ドラマ『半熟たまご』の原作者。数々のベストセラーを持つ小説界の重鎮。教育評論家としても名高い。
・岩見耕平(いわみ こうへい):チーフプロデューサー。七菜の上司。
つづく
【次回予告】
「原作引き上げる」と激昂した朱音に追い出され、窮地に立たされた七菜たち。しかし、組んでしまった撮影のスケジュールは変えられない。原作引き上げの件を伏せて撮影を続けられるのは3日が限界。そんななか七菜がとった行動とは……!?
#13は4/10更新予定です!
中澤日菜子(なかざわ・ひなこ)
1969年東京都生まれ。慶應義塾大学文学部卒。2013年「お父さんと伊藤さん」で小説家デビュー。同作品は2016年に映画化。他の著書にドラマ化されら『PTAグランパ!』、『星球』、『お願いおむらいす』などがある。