手に入れた「世界にひとつだけ」の名品を私のモノに育てていくために覚えておきたいのが、お手入れ方法。正しいケア&メンテナンスで大切な名品に長く愛情を注ぎたい。そのための基本のキをプロに直撃! たしなみとして覚えておけば、大人の女性としての自信やゆとりにつながります。
ジュエリーのお手入れ・心得1|リングなどについてしまった細かいキズは、磨き上げでほとんどがきれいに!
「どんなに大切に扱っていても、毎日身につけているとリング表面には無数のキズが付きます。キズが付くと輝きも半減し、経年劣化による変色も否めません。そんなときは磨き上げを。爪にひっかからない程度の細かいキズや汚れは、新品のようにきれいに! 失われていたツヤも取り戻すことができるので、ぜひ一度お試しを」
チェックポイント
✔︎キズ:細かいキズが多いとくすんだ印象。
✔︎輝き:磨き上げで新品同様の輝きに。
ジュエリーのお手入れ・心得2|パールとパールの間に糸が見えてきたら、糸が緩んだ証拠なので交換を
「頻繁に使っていなくても、糸が緩んだり弱くなったりしている場合もあるので、定期的なメンテナンスを心がけて。糸替え直後はピンと張った状態ですが、自然と糸がなじみ美しいラインを描くように。糸替えと同時に、長さ調節をすることも可能です」突然糸が切れて飛んでなくなってしまった! なんて悲劇にならないように。
チェックポイント
✔︎よい状態(イラスト上):パールとパールの間に糸は見えない。
✔︎交換時期(イラスト下):隙間に糸が見えてきたら、糸の交換を!
これがベストな状態!
パールの間がギュッとつまったこちらは、糸替えから2年のもの。糸の交換は4~5年を目安にして。
ジュエリーのお手入れ・心得3|ショップでの超音波洗浄や表面研磨で輝きがよみがえる
オパールなどやわらかい性質の石は、長年の使用で表面がくもってしまうことも。でもご安心を。「大きなキズやカケがなければ石の種類によって、超音波洗浄や表面研磨できれいになることが多い」のだそう。ダイヤモンドは脂になじみやすく、指紋をつけたままにすると取れにくい。装着後は丁寧に拭き取るケアを忘れずに。
豆知識★ 超音波洗浄、できるorできない
・ダイヤモンド、ルビー、サファイアなどの硬い石は基本的に○。
・エメラルド、オパール、トルコ石、真珠など水に弱いものは相談。
・アクアマリン、アメシスト、シトリンなど中硬度の石は△。
教えてくれたのは…
銀座三越 M2 階 ジュエリーリペア リフォーム 店長 中原正興さん
ダイヤモンドの輸入卸からスタート。銀座三越には2003年4月のリフォーム・リペアコーナー立ち上げ時より店長として勤務し、宝石業界40年以上のキャリアを持つ。
2017年Oggi1月号別冊「保存版 名品のそろえ方」より。情報は2016年のものです。
【本誌掲載時スタッフ イラスト/サトウアサミ 構成/小池百々子・須藤由美・村上花名(Oggi)】