遠方に転勤になったり引っ越しすることになったりした時、最後に行っておきたい東京のお店がありますか? 今回は職場のおじさん上司が東京生活最後の日に選んだ店を紹介します。
■送別会の場所は下町情緒を感じる門前仲町の老舗居酒屋
先日、大阪に転勤になる職場のおじさん上司と東京での最後の夜に送別会をしました。
「最後なので、大阪いくおさん(仮名)が1番行きたいお店に行きましょう!!」と提案。するとご本人が「この前、職場の人に教えてもらったすごくいい店が門仲にあるからそこにしよう!」と決めてくれました。
門前仲町駅に着いて電車を降りると、「駅のコインロッカーに荷物を預けるんだよ。お店が結構混んでいて席が狭いからね」と大阪さん。
店を紹介してくれた方から教えてもらったんだそう。どんだけ狭い店なんだとやや緊張気味な私。辿り着いたお店は、門前仲町駅から徒歩約1分の場所にあるTHE大衆居酒屋な雰囲気の「魚三酒場 富岡店」。
「大阪さんの東京最後の夜なのに、本当にここが良かったのかな…気を使ってるのかな」ととまどい気味の私。そんな私をよそにおじさんは嬉々として店へIN。
なんと4Fまで席がぎっちり! おじさんで賑わう「魚三酒場 富岡店」
お店は1階から4階まで全て魚三酒場。1階は主に1名で来店する人用、2階は1~2名用で、どちらもカウンター席。3階と4階はお座敷席で3名以上の方用だそうです。今回はおじさんおすすめの2階のカウンター席へ。
店内にはたくさんの短冊メニューが! まずは生ビールの大。そして、幾つかおじさんおすすめのメニューを注文しました。
鯛のかぶと煮がおじさんのイチオシメニューだったのですが、この日は品切れ。大きなかぶと煮が290円なのだそうです。またリベンジしにこなきゃ。
▲カキフライ。身が大きくて食べ応え十分! とても美味しかったです。
▲ぶつぎり(まぐろ)。新鮮で美味しい。そして安いのに結構量があってびっくり。
▲あなご天。江戸といえばあなごですよね。外はサクサク、中の身はフワっとしていて最高! また絶対食べたい一品。
▲スペシャルという名のお椀は蛤がたくさん入った汁物。最後の〆に最高です!
▲日本酒(熱燗)は、とても大きな徳利で注いでくれます。
下町情緒あふれる空間で、今と昔の東京の風情を楽しめる!
写真にはありませんが、鯛のかぶと煮の代わりにタラのかぶと煮を注文しました。少しずつ身がありそうな所をつついて食べていると、カウンターの中にいるおかみさんが「もっと食べられるから! ここもここも!ほら!!」と身をほぐすのを手伝ってくれました。
「私はこういうのを毎日食べてるから、ほら今もすっぴんよ! 78歳!」と元気なおかみさん。肌が綺麗でお若くてびっくり。魚三酒場の社長の奥様だそうです。
飲んでいる最中、私の先隣りの席で飲んでいた海外の方4人のうち1人のオーストラリア人の女性が門前仲町で芸者をしているという話をし始めました。
驚いて話を聞いていると、同じコの字型のカウンターで飲んでいた他のお客さん達も話に参加。私の隣の席で、1人で飲みに来ていたおじさんは私に「こういう大衆酒場に来ている俺みたいなおじさんが芸者のいる所に行けるわけないよね。行きたいけど…(笑)」と私にひと言。
歴史を感じる老舗居酒屋で、美味しい魚や料理とお酒を楽しみながら江戸っ子気質の気さくな人同士で楽しい時間を過ごすことのできる「魚三酒場」。
下町情緒がありながら現代らしさも感じることのできる場所で、下町好きにはとても魅力的なお店だという事を実感しました。
職場のおじさんが「江戸で最後のお店はここがいい。」と、駅のコインロッカーに荷物を預けてまで訪れる理由がわかったような気がします。
新鮮な魚、リーズナブルで美味しいメニュー、大衆居酒屋の素敵な雰囲気、江戸にいるなら1度は行ってみる価値のあるお店ですよ。
Oggi.jp’s 小山香織
年金関係の職場で働く30代OL。女子大を卒業し、大学院生時代から美容関係の会社を経営した後、現在の職場に転職。女性ばかりの環境に暫くいたことにより、働く男性(おじさん)達の素敵な価値観に関心を寄せる日々。最近の趣味は、おじさん達の影響もあって楽しく飲むこと、食べること、ゴルフ、競馬。そして、女性らしさを忘れないためのホットヨガ。今までおじさん達から教えていただいた社会を上手く生きる方法を綴ります。2018年4月からoggi.jpにてブログを執筆する“Oggi.jp’s(オッジ ジェイピーズ)”としての活動を開始。