ドイツ、ハンブルグ市では、使い捨てカップの使用は一切禁止
北米ではコーヒーショップのオリジナルカップやタンブラーを自分で持ち込む人も増えているようですが、持ち歩くことが面倒だったり、荷物になるからといった理由で日本ではあまり使っている人はまだまだ少ないよう。それでもエコを意識する人は年々増えていますね。
今、エコロジーの意識が高いことで知られるドイツ、ハンブルグのコーヒーショップで新しいタイプのエコカップが広まりつつあるようです。
その背景は、ハンブルグ市が2016年2月に定めた条例。リサイクルに力を入れており、人々の意識も高い国であるのにも関わらず、ゴミの処理は重大な問題なのだとか。そこで、ハンブルグ市はコーヒーショップの使い捨てカップの使用を一切禁じるという大胆な条例を定めたのです。エコ意識が高い国ならではの条例ですね。そこに生まれたのが、再利用できるエコカップ。
デポジットを支払うことでエコカップを利用できるプログラムが始動
コーヒーのリフィルができるカップを利用するには、1.5ユーロ(170円ほど)が必要。
現在ハンブルグ市では20店舗ほどのコーヒーショップがこの“Refill It(リフィル・イット)”プログラムに加盟しており、加盟店であれば何度でもこのカップを利用することができます。
料金はデポジットなので、加盟店に返却すれば返金可能です。
このプログラムの目的は、ドイツで1時間に32万個捨てられる使い捨てカップを減らすことにあります。
カップの素材も、もちろんエコ
このカップを何度も使うか、捨ててしまうかはユーザーの自由。このカップの素材もエコロジーな植物由来のリグニンという素材でできており、リサイクルができるものなのです。
環境問題の先進国であるドイツらしいアイデアです。
ドイツ全土に広まるエコカップ
“Refill It”プログラムが始まって約一年。今は、“RECUP(リカップ)”という同様のサービスがドイツ全土に広まっています。“RECUP”はスマホのアプリがあり、このアプリでプログラム加盟店かどうかを確認し、1ユーロで再利用可能なカップを手に入れられるというもの。
ゴミ問題は地球全体の重要な課題。ドイツだけではなく、世界中に広まりそうなアイデアですね。
写真提供/Refill It
文:hazuki