日帰りで海外?無理無理! とお思いのあなた。答えは、ノン! 百聞は一見に如かず。今回は和製LCCのフロントライナー・PEACH AVIATIONのMM1029/MM1028便(羽田=台湾桃園)を使ってサクッと台北に日帰りで行ってみましょう。
PEACHの国際線は日本のLCCで唯一、羽田空港発着! 四街道あたりから緑が増す成田空港までのゆるっと感も旅情をそこそこ盛り上げてくれるけれど、首都圏在住者がサクッ! と海外に行くならやっぱり羽田一択。LCCが多く離発着している深夜便は、サクッと旅の強い味方。24時間空港へのアクセスも、近頃ググッと利便性が上がってきています。
えー、深夜便……。文字見るだけでツラタン。寝不足で楽しめる自信ない。と思われた方、わかります。
寝不足はパフォーマンスが下がるし、なにより肌にツラい、我々そんなお年頃。しかしそこは逆転の発想。下手に十分な睡眠をとって旅行にのぞむより、寝不足くらいがちょうどいい。2~3時間程度のフライトなら、睡眠時間と割り切るに限る。なによりLCCはミニマム・サービス。無代のドリンクやミールサービスはありません。食べたくもない機内食を寝不足の体に詰め込むよりは、いっそ食べずにフライトタイムは睡眠チャージにスライド。
ちなみに、このサンプルケース、想像ではなく実際わたしがいつもやっているプランです。ペース配分自信があるから。と言っているうちに羽田空港に到着よ(いま、イマジネーション問われています)。
3:50 チェックイン開始
PEACHのチェックイン時間は搭乗の2時間前から50分前まで。オンラインチェックインはありません。50分前にカウンターは容赦なく締め切られます。「電車」だと思いましょう。席のリクエストは出来ません。まあ、寝るからいいけど、程度に期待値調整しておこう。
5:50 羽田空港発
LCCのシートピッチ(座席の前後幅)はやや狭め。わざわざ起きていて閉塞感にストレスを感じる必要はありません。睡眠不足を味方につけて寝ましょう。ぐう。
7:50(ここから台湾時間) 台湾桃園国際空港(以下TPE)着
実はこの9時前後からTPE到着の飛行機がやや混み合います。入国手続きの行列に30分程度かかることも。トイレでメイクを直すより先に、まずはサクサク入国です。
8:30 市内へ移動
今までTPEから市内の主要交通はバス、タクシーでしたが、開通予定から7年経ちようやく地下鉄(MRT)がこの春開通! 「台湾のサグラダファミリアかよ」と揶揄されていたけれど、ようやく3月正式開業。交通事情に左右されず中心部まで約35分の直通MRTは、時間配分がかなめのサク旅向き。
空港内は「こっちがMRTよ」「あと●●メートルよ」と看板があちらこちらに。迷う可能性はほぼ0。間違いようがありません。
9:30 朝ごはん天国へようこそ
1・2度台湾に訪れたことのある人ならご存知のとおり、台湾は朝ごはん天国! まずは街中に点在する朝ごはん専門店へ。地元の人の朝ごはん時間からは少々ズレているのがかえって好都合。空いている店内でゆっくり移動疲れを癒しながら、朝から小龍包(略して朝ロン)もオススメ。
冠京華の蟹黄小包(蟹味噌小籠包)260元(約900円)! 朝から十個入りはキツいので、わたしはハーフで頼みます。こういう時のための中国語学習です。
10:30 生酵素ジュースでエネルギーチャージ
台湾は知る人ぞ知る酵素天国。地の利を活かして栽培された南国フルーツがゴロゴロ。近頃は台湾内もオーガニック流行りでゴージャスな酵素ドリンクを出してくれるところも増えたけれど、その辺のジューススタンドでいただく生絞りジュースだって負けてない! 加糖されてないリッチな生酵素ジュースが町中でいただけます。
ビタミンCを多く含み栄養価が高いグアバのジュースを専門で扱う「芭楽芭 Guava juice」が人気。このボトルを次回持参すると10元割引してくれるって。一度日本で洗って…また持ってきて……。うん。
11:30 髪の毛洗ってリフレッシュ
お腹もいっぱいになってくるとすかさず襲ってきそうな倦怠感は台湾シャンプーで取り払おう。今ではテレビや雑誌で必ず取り上げられる、腰掛け式シャンプー。首周りのライトなマッサージに始まり、指圧式洗髪、その後流し台できれいに泡を流して、丁寧にスタイリングしてくれます。賞味40~60分程度のリラックスタイムは、台北中心部だと300元程度(約1000円)が相場。フライトでむくんだ顔のむくみも取れ、ハンドブローで輝く髪とコスパのよさに移動疲れが吹っ飛びます。
小さな美容室でも「Shampoo! Shampoo!!」とほぼ間違いなく対応してくれます。チェーン展開してる美容室「小林髪廊」が安定品質。
12:30 味がある街並みをゆるゆる散策&お買い物
ショッピングが楽しい東區、永康街、富錦街、廸化街。ちょっと足を延ばせば水の街・淡水。想像以上に新し物好きなミーハーな台湾人たちによって街並みもぐんぐん変わるけれど、一本路地に入ると田舎の顔がそのまま残っているのが台湾の魅力。おしゃれなんて意識していない力の抜けた街並みが、時に欧米よりもインスタ映えする洒脱な顔つきになるから面白い。
back numberの代表曲「高嶺の花子さん」のPVに出てくる花子さんが飛び出してくる街角。飛び出してくる姿を、その辺のおじさんに撮ってもらうのも楽しい。
到着して4時間。1食1杯1アクティビティー、順調ですね。さあ、ここで折り返し。次回は後半「サクッと旅」です。