こんにちは! あっという間に7月に突入しましたね。
みなさんお元気でお過ごしでしょうか。
夏休み前、旅行の計画を立てている方も多いと思います。
今回は、私が愛用している「旅バッグ」のお話です。
ものすごーく愛着があるのが、国内用の旅バッグ。イギリスのトラベルケースブランド、〝グローブ・トロッター〟です。
これは10年ほど前、「宝塚」がきっかけで購入したもの。
あ、宝塚は、女性が男性役を演じる、あの宝塚歌劇団のことです。
ひょんなことから突然宝塚ファンになった私は、本拠地がある兵庫県の宝塚に泊まりがけで観劇に行くという機会が増えまして。
それまでの私は、旅行というと海外ばかりで大きなスーツケースしか持っておらず、国内用の小さなキャリーケースを持っていなかったんですね。
で、「せっかく買うなら、いいものを」と思い立ち、これを購入したんです。
ちょっと思い切ったお値段の買い物でしたが、「これを持って、大好きな宝塚スターさんに会いにいく♥」という高揚感が、財布のひもをゆるませました(笑)。
ベージュ×飴色レザーの上品な色合わせ。
ゴールド金具でふたを開け閉めするつくりもクラシカルで、ふつうのキャリーケースとは違うスペシャル感があります。
丈夫で軽くて、雨にも強い。
なにより見た目がおしゃれだから、気持ちが上がります。
その後、好きな男役スターさんの卒業で、私の宝塚人生はあっけなく3年ほどで終わってしまいましたが、
楽しかった〝遠征〟の思い出には、必ずこのコがくっついてくるんです。
このコを連れて空港から劇場へダッシュしたこと、好きなスターさんに「それかわいいね」と褒めてもらったこと…。
劇場の裏口で「出待ち、入り待ち」の際は、椅子替わりにもさせてもらいました(ごめんね)。
そうして宝塚ファンを卒業した私ですが、その後は年齢的に落ち着いたせいもあり、今度は純粋に、国内を旅する機会がぐーんと増えました。
1泊でいく箱根や伊豆、軽井沢。2泊で楽しむ金沢や京都…。
ちょっぴり背伸びした旅館や素敵なホテルへ泊まるときも、このコと一緒なら、「大人として大丈夫」という気分になれるんです。
〝グローブ・トロッター〟は、ヴァルカン・ファイバーと呼ばれる特殊な「紙」を重ねた素材でつくられているのが特徴。
紙だから風合いがマットなんです。
それゆえ、服との「なじみ」が抜群にいい! スーツケース込みでのコーディネートが決まるんです。
ふつうのスーツケースって、ツルツルした樹脂素材が多いですよね。
あれってどうしても、服からは「浮いた」存在になってしまうもの…。おしゃれ感の違いはココにある、と使うたびに実感しています。
本当に、あのとき買ってよかったと思える旅バッグ。この10年で、完全に「元は取った!」と満足しています。
初出:しごとなでしこ
三尋木奈保 Naho Mihirogi
上品でベーシックなスタイルで30歳前後の働く女性に支持されているファッション誌『Oggi』でファッションエディターとして活躍する三尋木さんは、Oggi誌面にもたびたび登場。ベーシックで誰もが持っているであろうプレーンなアイテムをファッションエディターとしてのセンスと経験で「好感度の高い」おしゃれな着こなしに見せる三尋木の私服のおしゃれセンスは読者から厚い信頼を寄せられています。著書『My Basic Note「ふつうの服でおしゃれな感じ」のつくり方』(小学館)は、10万部を超える人気ぶり!