連載4回目のミューズは、4年前に活動拠点をパリから日本に移し、国際的なモデルとして活躍中の国木田彩良さん。ファッションも人生観もグローバルな感性をおもちの国木田さんが、インディゴのストレートデニムを着回します。
SHE & THE BASICS
お題は、究極シンプルアイテム
シルエットの美しさが際立つコクのある配色で大人めスポーティに
「クールでカジュアル! 年齢に関係なく、デイリーに着こなせそうなスタイルですね」と国木田さん。細身だけど程よいゆとりもある、ストレートデニムのまっすぐな脚線美で、カジュアルさを引き締めて。
デニム¥27,000(ラグ&ボーン 表参道〈ラグ&ボーン/JEAN〉) タンクトップ¥12,000(ピルグリム サーフ+サプライ) 帽子¥4,600(FRAY I.D ルミネ新宿2店〈champion〉) ウエストバッグ¥43,000(エストネーション〈メゾン ボワネ〉) ネットバッグ¥20,000(beautiful people 青山店〈ビューティフルピープル〉) 靴¥93,000(JIMMY CHOO) バングル¥149,000(エドストローム オフィス〈シャルロット シェネ〉) ピアス/本人私物
ロンドンで生まれ、その後は約20年ずっとパリで育ちました。パリでは、ベーシックスタイルを好む人が多く、洋服の印象で女性の個性を隠さない、というのが大事だとされています。まずその人自身のキャラクターがたっていて、ファッションはそれをサポートする要素、という考えに私も共感します。私自身は、白Tなどベーシックなアイテムが好きでよく着るのですが、シンプルなものにこそ品が宿る気がしていて。それぞれ自分が心地よくいられるファッションを楽しむのがいちばんだと思うのですが、私にとっては、シンプルであることはとても大切です。
今回のお題のストレートデニムは、普段でもよく着るアイテムです。シンプルにもおしゃれにも振り幅が大きくて便利! ユニセックスなアイテムを女性が着ることで、よりフェミニンさが際立つ気がしています。撮影で着させていただいた、オーバーサイズのメンズ風シャツのスタイルも、とても女性らしくて素敵だなと思いました。ファッションも人生も、他者からどう思われるかとか、男性からモテるか、ということではなく、自分自身に自信を与えてくれるようなスタイルが好きです。
デニムで女っぽいをラフなシャツで体現
「プライベートでも、メンズライクなものを着ることが多いので、いつもの自分に近いスタイル」と国木田さん。ロゴバッグやフリンジ靴で遊びを効かせて、デニムスタイルを更新。
デニム¥27,000(ラグ&ボーン 表参道〈ラグ&ボーン/JEAN〉) シャツ¥24,000(ミューズ ドゥ ドゥーズィエム クラス 表参道店〈ドゥーズィエム クラス〉)タンクトップ¥5,300(ヴァリアス ショールーム〈エイトン〉) バッグ¥150,000(プレッド PR〈ミチノ〉) 靴¥76,000(トッズ・ジャパン〈トッズ〉) ネックレス¥449,500(ステディ スタディ〈ソフィー ビル ブラーエ〉) ピアス/本人私物
現在24歳ですが、自分の人生は自分で築いていきたいと思っています。曾祖母が私の憧れですが、戦時中にひとりで仕事を始め、英語も話せなかったのに海外に渡って、あの時代に自分で人生を切り開いていった自立した女性でした。母の教えでもあるのですが、自由に楽しく生きることが目標で、自分の心地よいと思えることを基軸に日々をすごしていけたら。そうすることで、その先にある人生のゴールも見えてくる気がしています。日本では30歳という年齢にバリアがあると聞きますが、私は年齢を重ねていくことがとても楽しみです。そのためにも、今ちゃんと自分と向き合って人生のベースをつくっておきたいです。
●この特集で使用した商品の価格はすべて、本体(税抜)価格です。
2018年Oggi8月号「国木田彩良×ストレートデニム」より
撮影/中村和孝(まきうらオフィス) スタイリスト/入江未悠 ヘア/Dai Michishita メイク/早坂香須子(W) デザイン/hoop. 構成/菅 博子
再構成/Oggi.jp編集部
国木田 彩良(くにきだ さいら)
1993年12月8日、ロンドン生まれ、パリ育ち。日本人の母とイタリア人の父をもち、明治時代の小説家・国木田独歩の玄孫にあたる。モードスタイルの名門『スタジオ・ベルソー』でファッションデザインを学んだのち、2014年、日本でモデル活動を開始。2015年には、三越伊勢丹の企業イメージモデルに抜擢。国内外のハイファッション誌を中心に活動中。