世界に類を見ない陶板名画美術館!
日本最大級の常設展示スペースを誇る大塚国際美術館の魅力
鑑賞ルートは約4km、作品数は古代から現代まで世界26カ国190余の美術館が所蔵する西洋名画約1000点。こんな途方もない規模の美術館が徳島県にあることを、みなさんご存知でしたか? その美術館の名前は「大塚国際美術館」。
東京・羽田空港から1時間ちょっと、徳島阿波おどり空港からバスで約30分。たった2時間足らずで、世界の名画に触れられる場所があるんです。
他では味わえない!原寸大の「陶板名画」での展示
大塚国際美術館といえば、世界26カ国の西洋名画を「陶板名画」で原寸大再現していることで有名。陶器の大きな板に原画に忠実な色彩・大きさで作品を再現したものです。紙やキャンバスとは違い経年劣化することがなく、実際の作品と変わらぬ原寸大に再現されているため、息を呑むほどの迫力や臨場感を味わうことができます。
古代遺跡や礼拝堂などの壁画も、原寸大で展示というより、“空間そのものを再現”という方がしっくりくるよう。
国内にいながらここまでの迫力で鑑賞できるのは、「陶板名画」ならではの魅力です。
こちらの作品は劣化したのではなく、劣化した本来の作品をそのまま再現したもの。壁画だけでなく床の模様も再現されています。
アートを楽しむ3つの展示方法
大塚国際美術館は、展示している作品数が途方もなく多い美術館。ただ展示するだけでも大変ですが、実は3つの展示方法で私たちを楽しませてくれています。
環境展示
遺跡や礼拝堂などに描かれた壁画を、その空間ごと再現した展示。先の「スクロヴェーニ礼拝堂」などがこれにあたります。空間そのものを展示するということで、その臨場感は他では味わえない迫力。
系統展示
西洋美術の変遷を、順を追って展示。ルネサンスやバロック、近代などの6つに分けて美術史を学ぶように展示されています。
テーマ展示
様々な時代の画家達が描いた代表的な作品をテーマごとに展示。食卓や家族、だまし絵など、同じテーマだからこそ表現方法の違いや時代背景などを楽しみながら鑑賞できます。
歴史も学びながらいろんな視点で鑑賞できる。こういった展示の工夫も大塚国際美術館の魅力の一つです。
世界の名作を至近距離で鑑賞!
陶板名画だからこそできる贅沢を味わって
経年劣化がなく原寸大で展示されている「陶板名画」。それだけでも見応えがありますが、世界中に散らばる作品を一挙に鑑賞できる贅沢さも素晴らしいです。
例えば、皆さんご存知のゴッホの「ヒマワリ」。実はゴッホの描いた「ヒマワリ」は一つではなく、十数点にものぼるといわれています。そのうち花瓶に入った「ヒマワリ」は全部で7点。これらは世界各地に点在しているのですが、大塚国際美術館では一つのコーナーに展示されています。
本来であれば世界各国を旅しないと見られない作品が勢揃いする空間。大塚国際美術館はかなり広いので、人混みを気にすることなく至近距離で作品を見ることができます。ちなみに、このゴッホのヒマワリコーナーは南仏アルルをイメージした香りを演出しているそう。目で見るだけでなく香りも楽しむ。まさに体験型の展示です。
教科書で見たことがあるような有名な絵画もこの距離で楽しめます。そしてなんと外にも展示があることにびっくり! 特に大塚国際美術館ではモネの「大睡蓮」は圧巻です。
青空の下、360度描かれた壮大な睡蓮。雨や風にも負けない、陶板だからこそできる展示です。
カフェやレストランも充実! 味覚も刺激される美味しい時間とミュージアムショップのお土産も忘れずに
大塚国際美術館にはカフェやレストランも充実! もちろんミュージアムショップもあります。美しい庭園を眺めながら食事ができる「レストラン ガーデン」や、ゴッホのファーストネームから名付けられた「カフェ フィンセント」。こちらのカフェには、名作「アルルのゴッホの部屋」をリアルに再現したコーナーもあり、人気のフォトスポットにもなっています。
ぜひ立ち寄って欲しいのが、「カフェ・ド・ジヴェルニー」。モネの池を眺めながら美味しい料理やスイーツに舌鼓を打つ贅沢な時間を過ごせます。
ここで飲める「徳島産すだちスカッシュ」がさっぱりしていてとても美味しい! サラダや汁物もついた「うずしお海鮮丼」もおすすめです。
ミュージアムショップで買えるお土産も忘れずに。画集やポストカード、ステーショナリー、お菓子などたくさんお土産がありますが、個人的なおすすめはムンクの「叫び」を模した和三盆のお菓子。なぜ不気味なはずの作品がこんなに可愛く見えるのでしょうか…。
ペーパークリップのシンプルなのに味のあるイラストがとても可愛いです。※写真左のノート、下のトートバッグは非売品です。
ゴッホが描かれたメモ帳に、フェルメールの代表作があしらわれたお菓子缶。蓋をあけて中を見るのがワクワクするお土産が豊富です。
ちなみにこちらのお部屋は、大塚国際美術館の近くにあるリゾートホテル「アオアヲ ナルト リゾート」の”泊まれるアートギャラリー”ゴッホのヒマワリルームです。こちらは別記事で紹介しているので、こちらもぜひチェックしてみてくださいね。お部屋に飾られている絵も陶板です。
フォトスポットもたくさん! 大塚国際美術館で過ごすアート旅に出かけてみて
見どころをたくさん紹介してきましたが、まだまだ紹介しきれない魅力がたくさんあります。大鳴門橋も見える広大な中庭や、思わず足を止めずにはいられないフォトスポット。名画に描かれた人物と同じスタイルで写真を撮れるアートコスプレなんかもできます。アートコスプレは2024年11月4日までですので、ぜひ開催期間中に遊びに行ってみてくださいね。
作品の世界観をそのまま表現するように大事に作られた展示室に、アートへの愛情を感じられるのも魅力的でした。
外観からは想像できない、広大なアートの世界が待っています。美術館の様子はOggiの公式TikTokでも公開中! ぜひチェックしてくださいね。
◼️大塚国際美術館
所在地:〒772-0053 徳島県鳴門市鳴門町土佐泊浦字福池65-1
開館時間:9:30~17:00(入場券の販売は16:00まで)
休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)
※1月は連続休館あり、その他特別休館あり、8月無休
HP:大塚国際美術館