WOWOWオリジナルアニメ『火狩りの王』に出演! 坂本真綾さんインタビュー
日向理恵子氏の長編ファンタジー小説が、西村純二氏と押井 守氏のタッグによりアニメ化。昨年1月から放送され、大きな反響をよんだWOWOWオリジナルアニメ『火狩りの王』第1シーズン。その第2シーズンが、1月14日(日)からついにスタートします。人類最終戦争後の世界を舞台に、数々の困難に直面しながらも懸命に生きる子どもたちの姿を描き出す同作は、センセーショナルな世界観とテーマが心に刺さる〝考えさせられるアニメ〟。
同作に声優として出演するだけでなく、第1シーズン・第2シーズンともにエンディングテーマも担当されている坂本真綾さんが、Oggi初登場!
坂本さんが演じているのは、苦労の末に流れ者の〝火狩り〟となり、主人公たちと行動をともにしていく重要な役どころ、明楽(あきら)。作品やキャラクターへの想い、そしてOggi世代の働く女性に向けたメッセージを語っていただきました。
「心の底から湧き出る感情をぶつけ合う、そんな演技が増えたように思う」
——第1シーズンを改めて見返したのですが、何度見ても思わず惹き込まれてしまう物語ですよね。第2シーズンはいかがでしょうか?
「原作小説を読んでいる方はもうお分かりかと思うのですが、怒涛のストーリーが続いていきます。意外な展開が毎話起こって、常に山場がやってくる…まさに物語のクライマックスにあたるのが、第2シーズンです。私が演じている明楽も第1シーズン以上に活躍するのですが、緊張感のあるシーンの連続で…他の役者さんたちと掛け合いをしながらの収録も、とても緊迫したものでした」
——第1シーズン、第2シーズンと明楽を演じられてきて、変化を感じる部分はありましたか?
「はじめは主人公の灯子(とうこ)たちと偶然知り合い、互いに得があるから一緒に行動することになった。そんな利害関係から始まったつながりですが、すっかり特別な絆が生まれていて。この関係はなんといえばいいんでしょう…家族とはまた違う〝運命共同体〟のような。彼女たちのことを、すごく大事に思っていることが伝わるシーンが多いんです。たとえば、灯子が危険なことをしたら、本気で叱る、とか。その人のために一生懸命怒るって、他人に対してはなかなかできないことですよね。心の底から湧き出る感情をぶつけ合う、そんな演技が増えたように思います。また、明楽は大好きな兄を亡くしている過去をもっているので、家族のような仲間ができたことが生きる活力につながっているのかな、とも感じました」
——演じられている明楽は、坂本さんから見てどんな女性ですか?
「作品に出てくるキャラクターの多くが、まだ年齢的に幼い子供たちなんです。そんな少年少女の物語の中で、明楽は、まわりを導いてあげたり、守ってあげたりする、お姉さん的な立場。登場人物内では、年齢的にいちばん共感しやすいのですが、同時に大きな魅力を感じる人でもあります。誰に対しても態度を変えず、はっきりと意見を言って、信念をもって行動する。すごく芯の通った、かっこいい女性なんです。すごく素敵だな、好きだなぁ…と」
「仕事が〝面白い〟と感じられるようになってくる、30代はいちばん楽しい時期」
——学生時代から40代となった今まで、役者・歌手として常に第一線で活躍され続けている坂本さんは、Oggi読者にとって〝かっこいいお姉さん〟的存在。坂本さんの30代はどんな時期でしたか?
「20代の頃って、まだ経験や知識が足りなくて、やりたいことに自分が追いつけなかったりしますよね。そんなときを経て、インプットしたものをしっかりとアウトプットできるようになるのが30代。いちばん楽しい時期だと思うんです。仕事も重要な部分を任されるようになって、〝面白い〟と感じられるようになってくる。気持ちにも少しずつ余裕が出てきて、働くことは嫌なことではなく、自分の成長のためになると信じて突き進める時期なのかなと思います」
——坂本さんは〝働く〟ことと、どう向き合っていらっしゃいましたか?
「30代の頃は体力もありましたし、『もうやり残したことはない』と思うくらい働きました! 『休みはいらない』とも思っていたくらい(笑)。とにかく忙しかったですけど、自分で自分に発破をかけながら、できるかぎりのことにチャレンジしていましたね」
——30代のOggi読者にメッセージをお願いします。
「気になることは、なんでもやってみるのがいいと思います。少し高いと感じるハードルにも、果敢にチャレンジできる時期ですから。もちろん、やった分だけ、いろいろな悩みは出てきます。私も出産のタイミングが少し遅くなったりもしました。だけど、とことん頑張った時期があるから、上手な力の抜き方もわかるようになってくる。『やり尽くした』と思える30代があったからこそ、40代になった今、〝手放す〟ことができるようになった気がするんです」
〝手放す〟ことができるようになった40代の今についてのお話は、WEB Domaniにて公開予定! アニメ第2シーズンのエンディングテーマ『抱きしめて』についても伺いました。こちらもぜひお楽しみに。
坂本真綾さんの素顔を探る! 3つのQuestion
【Q1】生まれ変わったら、どんな職業に就きたい?
【A】「えぇ〜! 人生はこの1回でいいです、2回もやりたくないかも(笑)。でも、絶対に生まれ変わらければいけないなら、料理をする仕事がいいですね。たくさんの人に美味しいと感じてもらえるような料理ができるなら、世界中のいろんな人にいろんなものをつくって食べてもらいたいな」
【Q2】最近、感動したことは?
【A】「この前、我が家の犬が、子供に足をぎゅっと掴まれたんです。だけど全然怒らなくて。なんて優しいんだろう…って。子供のことをちゃんと家族だと認めているんだな、と感動しました」
【Q3】「私、意外に◯◯なんです!」 〝◯◯〟には何があてはまる?
【A】「子育てが忙しくなってきて、意外に仕事がリフレッシュになっていると思うようになってきました。何かを演じたり歌ったり…、集中して働いているときは、生活の瑣末なことが忘れられる。『ワーカホリックだね』と言われていた頃は全くそう思わなかったんです。私、変わったなぁ…」
WOWOWオリジナルアニメ『火狩りの王』第2シーズン、1月14日(日)から放送・配信スタート!
©日向理恵子・ほるぷ出版/WOWOW
【番組情報】
WOWOWプライム/WOWOWオンデマンド
放送・配信日:2024年1月14日(日)午後11:00より放送・配信(毎週日曜)
※WOWOWプライムでは第1話無料放送
※第1シーズンはWOWOWオンデマンドで全話配信中
そのほか、月額課金制・都度課金制サブスクリクションにて随時配信!
詳細は、公式HP(https://hikarinoou-anime.com/)をチェック
<衣装>
ジャケット¥61,600・ベスト¥41,800・パンツ¥40,700(suzuki takayuki)
撮影/中川達也 スタイリスト/岩渕真希 ヘア&メイク/ナライユミ 構成/旧井菜月
坂本真綾(さかもと・まあや)
1980年3月31日生まれ、東京都出身。幼少期より劇団の子役として活動。主人公の声を担当した1996年放送のTVアニメ『天空のエスカフローネ』のオープニングテーマ『約束はいらない』で歌手デビュー。声優、舞台俳優、アーティスト、ラジオパーソナリティなど、幅広いフィールドで活躍し続けている。