都心の景色を一望しながら「ザ ロイヤルパークホテル アイコニック 東京汐留」でアフタヌーンティー
一流ホテルのラウンジで、マダムたちが三段重ねのスタンドを囲って昼下がりの優雅なひとときを楽しむ……。
かつてアフタヌーンティーにはこんな少しばかり敷居が高いイメージもありましたが、今や空前のブームを巻き起こし、〝ヌン活〟という言葉が流行語大賞にノミネートされたのも記憶に新しいですよね!
近頃ではさまざまなホテルやカフェからアフタヌーンティープランが登場していますが、今回ご紹介するのは、都会の蒸し暑さを吹き飛ばし、一瞬にしてリゾート気分へといざなってくれるこの夏おすすめのアフタヌーンティー。
▲AFTERNOON TEA with “SIROCCO”「メロン&マンゴー」
場所は、JR新橋駅(汐留口)から徒歩3分、ゆりかもめ汐留駅からは徒歩約1分と、ショッピング帰りに立ち寄るにも好都合な場所に位置する「ザ ロイヤルパークホテル アイコニック 東京汐留」。
アフタヌーンティーは、24Fのバー・ラウンジ「THE BAR」およびオールデイダイニング「ハーモニー」で提供されていますが、今回伺ったのは「ハーモニー」。
地上約100mの店内に一歩足を踏み入れると、ハイセンスな空間が広がり窓一面には都会のビル群、そして東京タワーが……! 視線を落とすと、緑豊かな浜離宮や開けた空に雲が流れる様子までも視界に収められるのです!
そんな絶景を前にいただくのが、サンドウィッチなど塩気のある軽食(セイボリー)5種と、メロンやマンゴーをふんだんに使ったスイーツ5種+バニラアイスクリーム。
さらにドリンクは、コーヒー紅茶フリーのプランと、SIROCCOティーフリーのプラン(プラス3,000円で)から選べます。
このSIROCCOティーってご存じでしょうか? スイス・チューリッヒ生まれの老舗ティーブランドで、ヨーロッパやアジアなどの五つ星ホテル、大手航空会社のビジネス・ファーストクラスで提供されているそう。
ちなみにコーヒー紅茶フリーのプランを選んでも、ウェルカムティーとしてその日のSIROCCOティーを1杯楽しめます。
そんな格式高い紅茶なら一度は味わってみたい! というミーハーな筆者からしたらまたとない嬉しい機会。今回、「カモミールオレンジブロッサム」をいただきましたが、華やかな香りのする上品な味でした!
◆セイボリー
スタンドが運ばれてくると、どうしてもスイーツに目が行きがちですが、ここのアフタヌーンティーはセイボリーもどれも絶品。
実は同行者はお肉が苦手で普段はローストビーフも生ハムもほぼ口にしないのですが、香りを嗅ぐなり「これは食べられそう……!」と。実際に食べたら「お肉特有の変な臭みがまったくなくて、すごくおいしい!」と、どれも見事に完食。密かにおこぼれにあずかるのを楽しみにしていたのですが(笑)。もちろんお肉好きな私からしても大満足な味でした!
▲ローストビーフサンドウィッチ(写真上)※以下、写真はバニラアイス以外すべて2名分
国産牛のローストビーフのサンドウィッチ。ローストビーフはとても柔らかくて弾力があり、それでいて脂の乗り具合が程良くて後味は良い意味であっさり。まったく重たくないので最初に食べるのにちょうど良い!
▲イカ墨ライスコロッケ(写真下)
イカ墨といえば少しクセのあるイメージですが、このライスコロッケは全くクセがなくものすごく食べやすい! イカ墨味というより、イカ墨ならではのコクとお米の甘味、これらがサクッとした衣の中で調和していて酸味の効いたトマトソースともとっても合う。
▲サーモンとアボカドのポキソース(写真右)
福井県が誇るブランド魚「ふくいサーモン」とアボカドのマリネ。もっちりとした歯ごたえのサーモンとクリーミーで口当たりの良いアボカドに、程よく塩味の効いたポキソースがよく絡んで美味!
▲メロンと生ハム、モッツァレラのカプレーゼ仕立て(写真中央)
塩気の強い生ハムやモッツァレラと一緒にメロンを食べる…… なんて贅沢な料理なんでしょう♡ 口の中で渾然一体となって奥深く、そして幸せな味わいに! メロンの甘味が一層引き立っていました。
▲チキンのガランティーヌ(写真左)
低温で調理されたチキンのガランティーヌに、スイートピクルスやスプラウトを詰めて仕上げられた一品。じんわりと火が入っているからか、チキンがぷりぷりで旨味が凝縮されていました。
◆スイーツ
スイーツを担当されているのは、シェフパティシエの久米川 麻也(くめがわ まや)さん。なんでも、“洋菓子のワールドカップ”として注目を集める「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー」2010年大会で国内予選2位を受賞した、素晴らしい経歴の持ち主なのだとか。
そんなシェフが腕を振るう、高級果物の代表格でもあるメロンとマンゴーをふんだんに使ったスイーツ…… もうおいしい要素しかないですよね?(笑)
近頃ハイレベルなコンビニスイーツでも、マンゴーやメロンを使ったスイーツにはそう出合えませんよね。思わず「こんなに贅沢な内容で良いの?」と思ってしまいました。実は「ザ ロイヤルパークホテル アイコニック 東京汐留」は開業20周年だそうで、そんな節目の年にもふさわしい特別なメニューなのですね!
▲静岡県産マスクメロンパフェ
このパフェを食べられただけで「来て良かった」と心底思えた逸品。特にメロンのムースが驚くほどキメが細かくて繊細でふわっと甘くてとろけそうっ♡
また、それぞれの層で甘さを変えることで、口の中で混ざりあったときにちょうど良いように計算して作られているのだとか。たしかにメロンひとつとってみても、微妙に食感や風味が違ってその変化も楽しめました。
▲マンゴープリン(写真上)
濃厚ですごくなめらかなマンゴープリン。手土産としてブティックで売られていたら絶対に買ってしまう、だから商品化してください(笑)! というくらい、また食べたくなるお味。エキゾチックソースが味の引き締めに一役買っているよう。
▲メロンプティシュークロッカン(写真中央右)
カシスクリームの入った、マスクメロンのシュークリーム。ザクザク食感の生地に、甘酸っぱさの加減が絶妙なカシス。下に敷かれた香ばしいチョコクッキーがアクセントになっていておいしい!
▲マンゴーのパートドフリュイ(写真中央左)
マンゴーの果汁やピューレを固めて作られるゼリー状のお菓子、パートドフリュイ。マンゴーの芳醇な香りとジューシーな味わいが口いっぱいに広がります。
▲メロンロールケーキ(写真下)
爽やかで上品なメロンとトロピカルなマンゴーの組み合わせが最高に合う、濃厚なロールケーキ。アフタヌーンといえばイギリスですが、色合いも相まってエキゾチックなムードが漂っていて、食器として使われているウェッジウッドの色鮮やかな「バタフライブルーム」シリーズとも相性抜群。
▲バニラアイス
これで終わりだと思っていたら、最後にバニラアイスが。溶けてしまわぬよう、アイスだけ別にお口直しのような形で出してくれます。バニラ特有の甘さがありながらも最後の一品としてすっきりいただける味でした。お皿もよく冷えていて、細部まで行き届いた心遣いも心憎い!
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冒頭で少し敷居が高いと言いましたが、今回、アフタヌーンティーって、家族や友達、恋人と、紅茶や軽食をいただきながら気兼ねなく語らう、そんな場として格好のものだな、と実感。社交の場として広がった歴史的な背景から考えれば当たり前なのかもしれないですが。
ランチだと一皿料理を食べ終わったらおしまい、残りの時間が少し手持ち無沙汰に…… なんて場合もあるけれど、アフタヌーンティーは、多彩なフィンガーフードを時間をかけてゆっくり堪能できるのが醍醐味。
そしてこの料理の質、量、景色などを考えるとコスパもかなり良いのでは、と思いました。(人によりますが)遅めのランチと兼ねることもできますし、逆にディナーを軽くすることもできますよね。
涼やかで優雅なひとときを味わいに、ぜひ足を運んでみて!
AFTERNOON TEA with SIROCCO “メロン&マンゴー”
【開催期間】2023年7月1日(土)~2023年8月31日(木)
【提供数】平日:1日15食限定、土・日・祝日:1日30食限定
【提供場所】24F バー・ラウンジ「THE BAR」/オールデイダイニング「ハーモニー」
【提供時間】THE BAR:13:00~15:00(L.O.)/ハーモニー:13:30~14:30(L.O.)
【料金】コーヒー・紅茶フリーお一人様 5,500円/SIROCCOティーフリーお一人様 8,500円
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※記事中の感想は筆者個人の感想です
文/川原莉奈