スタイリスト・川上さやかさんの「ジュエリー&時計」との向き合い方
最近は、ゴールドのジュエリーをつけることが多かった中、久しぶりに時計をしてみて、どんな腕も素敵に見せてくれる〝カルティエ〟のデザインにほれ直したという川上さん。
「今回は『タンク ディヴァン』の時計に、ジュエリーの色やテンションをそろえてスタイリング。hum〟のブルーのオパールのリングは、デニム&靴の色とリンクさせてみました」(川上さん)
時計/カルティエ
ネックレス/ソフィー ブハイ
リング[右手中指]/ティファニー
リング[右手薬指]/R.ALAGAN
リング[左手]/hum
「まず、手に入れるなら時計! 15年以上前に手に入れたカルティエのウォッチの魅力は未だ色褪せません」
「昔から、時計というものに憧れがあり、社会人になったら必ず手に入れる、というのが目標のひとつでした。
20代の銀行員時代には、その当時はまだ少なかったネット銀行に積み立てをして(ネットだと引き出しにくいからという理由で)、時計購入用の貯金をしていました。晴れて最初の時計を手に入れたとき、ずっと眺めても飽きないデザインやつけ心地に感動したのを覚えています。
その後、時計に夢中になり、続いてふたつ目に購入したのが、〝カルティエ〟の『タンク ディヴァン』。存在感のある太ベルトとユニークな横長のフォルムに、エレガントさも漂っていてひと目ぼれ。実はちょうど購入する際に、すでに廃番が決まっていたモデルだったんです。それでも購入に踏み切った理由は、廃番後もベルトや部品の交換ができるという話を聞いたから。
ハイブランドのよさは、アイテム自体の魅力に加えて、こういった手厚いアフターサービスにもあると思います。ベルトは何度か交換していますが、黒→白ときて、現在は3代目のこげ茶の型押し。悩んでしまうほどたくさんの色や素材から選ぶのも楽しいんですよね。
最近は、ゴールドのジュエリーを身につけることが増えましたが、私にとって本格ジュエリーってどちらかというと趣味というか愉しみという立ち位置。ちゃんとしたバッグや靴などひと通りアイテムをそろえた上で、最後の遊びとして手に入れるものなのかなって。一方、時計は信頼感や風格を与えてくれるので、若いうちから買って正解だと思います。機能性のある確かなものだからこそ、高くても納得ができる。
20代のころに買ったバッグはとうの昔に手放しているけれど、時計は休ませている期間があったとしても、いつでも現役復帰できるアイテムだからこそ、信頼できる。次は、年々価値の増しているゴールドの時計を手に入れたいですね」(川上さん)
大切にしてきた〝カルティエ〟時計のコレクション
川上さんの〝カルティエ〟時計のコレクション。21歳で初めて購入した時計は『パシャ』[左]。川上さんが身につけているのは『タンク ディヴァン』[中央]。『ヴァンドーム』[右]は、スタイリストとして独立する際にご両親がプレゼントしてくれたもの。
※掲載したジュエリーと時計はすべて私物です。現在、取り扱いのない商品もありますのでご了承ください。また、各ブランド・ブティックへの直接のお問い合わせはご遠慮ください。
2022年Oggi12月号「プロフェッショナル6人のジュエリー 時計哲学」より
撮影/須藤敬一 ヘア&メイク/神戸春美 撮影協力/1/1 32117 構成/堀 由佳
再構成/Oggi.jp編集部
スタイリスト 川上さやか(かわかみ・さやか)
1984年生まれ。大手銀行員からスタイリストへ転身。会社員時代のリアルなおしゃれ感を加味したスタイリングや、絶妙なさじ加減で流行を取り入れた論理的な着こなしアイディアが働く女性たちから広く共感を呼んでいる。著書に『おしゃれになりたかったら、トレンドは買わない。『誰も教えてくれなかった脱おしゃれ迷子のルール56』(講談社)