三尋木さん流「ジュエリー&時計」との向き合い方
「自分の肌の色に合うイエローゴールドがしっくりきます。〝ティファニー〟のピアスと〝カルティエ〟の時計は、どちらもずいぶん長く愛用中です」(ファションエディター 三尋木奈保さん)
時計/カルティエ
ピアス/ティファニー
「ジュエリーや時計って自分に向き合って、真剣に考えて手に入れる価値のあるものだと思うんです」
「冬になるとゴールドのジュエリーに手を伸ばすことが増えます。ニットやウールの重厚感のある装いに、温かみのある艶がちょうどいいんですよね。
取材で私物のジュエリーを紹介することが定期的にあるのですが、基本的にラインナップは何年も変わっていないんじゃないかな。ジュエリーや時計は、これぞ、というものを気合いを入れて買う派なんです。
服って仕事や休日のシーンや、トレンドのサイクルに合わせて買い替えていくものだけれど、ジュエリーはそういう性質のものではなくて、確固とした軸となるアイテムを手に入れることが大事だと思っていて。そのブレない軸があってこそ、トレンドや遊びのアイテムもうまく機能してくれるんじゃないでしょうか。
〝カルティエ〟のゴールドの『サントス』は、33歳のときにハワイで購入したのですが、当時は『なんて大胆な買い物をしてしまったの…!』とソワソワしたのを覚えています。あれから十何年と長く一緒に時間を過ごして、年を重ねるごとにしっくりくるようになり、あの買い物は正解だったなと確信を深めています。
当時は、自分の中身や見た目が伴わないからこそ、時計に追いつけるように自分磨きも頑張ろうと思ったし、軽い気持ちで買えるものではなかったので、自分自身と向き合うという作業が生まれたのもよかった。
大げさじゃなく、これからの仕事の在り方や、今後のライフスタイル、目指したい女性像など、大きい視点で自分自身について考えるきっかけになったんです。ふだんのお買い物でそこまで考えることってまずないですもんね。自分の魂が入るくらいの気合いと決断で選んだジュエリーや時計を手に入れてみる。30代のうちにそれにトライするのって、いいタイミングだし、とってもいい経験になると思います」(三尋木さん)
カルティエのゴールド時計には〝マルコムベッツ〟を
ゴールドには〝マルコムベッツ〟を組み合わせるとバランスがいいそう。
「〝マルコムベッツ〟のハンマリングが施された風合いのあるテクスチャーが絶妙! つるんとしたゴールドの艶がトゥーマッチにならないようバランスをとってくれます」(三尋木さん)
時計/カルティエ
リング[右手/手首側]・[左手中指]/マルコムベッツ
リング[右手/指先側]/CHIEKO+
リング[左手人差し指]/マリハ
服装のムードが変わっても、ジュエリーの軸は大切に
「今まではベージュなど淡いトーンのお洋服を好んで着ていましたが、最近はダークカラーのキリッとしたテイストも気になっていて。今、買い足すならパンツ一択! 服装のテイストが変わっても、ジュエリーの軸はブレません」(三尋木さん)
掲載したジュエリーと時計はすべて私物です。現在、取り扱いのない商品もありますのでご了承ください。また、各ブランド・ブティックへの直接のお問い合わせはご遠慮ください。
2022年Oggi12月号「プロフェッショナル6人のジュエリー 時計哲学」より
撮影/須藤敬一 ヘア&メイク/神戸春美 撮影協力/1/1 32117 構成/堀 由佳
再構成/Oggi.jp編集部
三尋木 奈保(みほろぎ なほ)
1973年生まれ。メーカー勤務後、雑誌好きが高じてファッションエディターに転身。装いと気持ちの関わりを敏感にとらえた視点に支持が集まる。おしゃれルールをまとめた著書『マイベーシック ノート』(小学館)は2冊累計18万部を超えるベストセラーに。