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2022.09.02

飯豊まりえの声が良い。大人が観たいアニメ映画『夏へのトンネル、さよならの出口』

アニメーション映画『夏へのトンネル、さよならの出口』にOggi専属モデルの飯豊まりえさんが声優として出演。鈴鹿央士さんとW主演を務めます。この記事では、飯豊さんの「声優」としての仕事っぷりから、作品の魅力や見どころをインタビューしています。

2022年9月9日(金) 全国劇場公開。アニメ映画『夏へのトンネル、さよならの出口』にOggi専属モデルの飯豊まりえが声優として出演する

俳優業と声優業、ふだんとちょっぴり違う仕事への向き合いかたとは

目の前にあるのは人ではなくて、マイク。役柄を演じる上で、俳優の仕事とは違う“想像した先にいる人へしゃべりかける”という感覚が新鮮です。自分が納得して向き合うためには、ふだん以上にキャラクターへの深い理解や掘り下げが必要かも知れません。

自分が映るドラマや映画のお仕事では、何か自分にしかできないことを意識しすぎてしまうことがあるのですが、アニメーションとなると、いつもの自分ではないもっと振り切った表現ができる気がしていて。私のことを知っている方にも、知らない方にも、“飯豊まりえ”という先入観なしで観ていただけることに魅力を感じながら、声優を務めさせていただきました。

今回の作品“夏トン(『夏へのトンネル、さよならの出口』以下同)”は、シーンを最初から最後まで順番に収録していきました。まだアニメーションはできあがっていなかったので、棒人間のようなラフが動いているものに合わせてセリフを録音。できあがった映像を観たら、私の声のアクセントやリズムでキャラが動いていたので感動しました。

私が演じたヒロイン・花城あんずが成長していく様子は作品の見どころのひとつ。そんな変化を感じてもらいたらいいなという気持ちから、初登場シーンから物語の終盤にかけて、声色を変えて演じる工夫をしています。気が付いてもらえたら嬉しいです。

他にも、意識したことがたくさんあります。あんずは東京からやってきた転校生で、容姿端麗、頭脳明晰というキャラクタ-。鈴鹿央士さんが演じる、塔野カオルとの会話でも、出会った当初はクールな言葉選びが多く方向性を模索しました。短いセリフだし、冷淡過ぎて聞こえると(思い描いていたものを)違うシーンになってしまう。軸となる声のトーンや高さは収録の直前まで悩んだけれど、あんずの印象的なセリフを2つに絞ることで考えをまとめて、今の仕上がりになっています。

…色々と試行錯誤して臨んだので、もっとお話ししたいことがあってうずうずしていますが、ネタバレになりそうなのでこのくらいに!(笑)

過去には、洋画の吹き替えやナレーションの経験も

最近、自分の地声が好きになってきたんです。16歳くらいのときに定期的にいただいていたナレーションのお仕事があって、この前それが復活したタイミングがあり。スタッフさんが照らし合わせてくれてわかったことなのですが、当時話していた声よりも今は2トーンくらい低くなっているらしいのです。…体が大きく成長したり、ノドが強くなったりと、声も変化しているんだなと、とても感慨深く。大勢の現場でも私の声だけよく聞こえると、言われることがあって、さらに実感。そんなタイミングで今回の作品に出合えたことは、少し運命的だって思います。

日本人の心象風景を映し出ししたかのような“夏トン”の世界。演じている内に、自身の学生時代の思い出もよみがえって

演じたキャラクター・花城あんずと、似ているところ/違うところ

あんずって、一見クールで強そうに見えるんです。でも、陰では人いちばい努力をしていて、それでも自信がなくて。そういう気持ち、すごくわかるっ!! と、演じながら思っていました。私自身も、“圧倒的な才能や確実な未来”、みたいなものが見えない限りは、どんなに準備していてもどんなに練習をしても飛び込めない。飛び込むとしても時間がかかるタイプ。この話をすると「物怖じしなそうだから意外」と、言われることがありますが、無意識にあんずみたいなポーカーフェイスを気取っているのかもしれません。

あんずと似ているところもあれば、ぜんぜん違うところも。劇中であんずは、クラスメイトとの会話を拒否しますが、私は昔から、人と話すことが大好き。あんまり決まったグループなどはなく、色々な友人にその日の気分で話しかけに行くのが常でした。学生のころの私をひと言で表すなら「陽気」ですし、なんかこう…、マイペースでした。

以前、雑誌の対談か何かで同級生が来てくれたことがあった際に「まりえはあまり頭が良い(授業の)コースじゃなかったのに、すごくよく手を挙げて質問する子だった」と、言われました。なぜそんなことそしていたのかは、今でもすごく記憶に残っていて。「間違えると恥ずかしいから、わからないこともそのままにする」ってだれしもあることだと思うのだけれど、当時の私は「みんなのためにも聞いてみる」みたいな意気込みがあったんですよね。陽気なキャラの中にも、私なりの考えがあったわけです(笑)!

集合写真を撮るときはなぜか決まって一番前列の右側ポジション。授業に積極的に参加したり質問したりするけれど、真ん中には立たない。正統派の人が100点の答えを目ざす中で、ふざけたくなって98点を取ってしまう。主人公タイプや優等生でもない、他の人とは違ったことをしたくなってしまうあまのじゃくが私の中にはずっといるみたいです。ちなみに、集合写真のポジションは今も変わっておらず、です。

こう思い返してみると…、あんずとはあまり似ていないかもしれませんね!

文章やメールで好意を伝えるのは苦手

作品の中で、あんずと(鈴鹿央士さんが声優を務める主人公・塔野)カオルが携帯電話のメッセージでやりとりするシーンがいくつかあるのですが、当の私はメールとか文章でのやりとりが大変苦手です。そもそも文才が…、ということもあるのかもしれませんが、文章だと親しい間柄でも距離の取り方とかが途端にわからなくなって、基本的に敬語になってしまって。親友へも「お願いします」とか言っています。相手のことが好きで敬意を示しているつもりでいるのですが、「文章だとちょっと感情がわからない…」と、母親からも言われるくらいなんです(笑)。

全く別の人とやりとりしているんじゃないかって相手は思っているかもしれませんね。もう、“だれかに代筆させてる”くらいの文面を書いて送っちゃってます。そんな感じですから、世の恋人たちがやりとりしているであろう『好き』みたいな愛情表現もメールとか文章ではできない! 最大限頑張ってみて『お会いしたいです』くらいかな。…古典に登場するお手紙みたいですね。

”夏トン”は大人になった今こそ観たい、アニメーション映画

この作品は、Oggi読者のような働く女性たちの心に響く物語です。「いらない、と言って手に入れなかったもの/過去に捨てたもの/そのときに選択しなかったものを振り返ること」は、大人になればだれしも経験があるのではないかな、と思います。“夏トン”では、そんな過去の自分を見つめ直したくなる、演出やセリフがぎゅっと濃縮されていて。過去を思い返すことで、20代の方は30代のこと、30代のことは40代のこと、40代の方は50代… と、未来を良い方向に進められる人生のヒントを発見するきっかけにもなるのではないでしょうか。私と鈴鹿さんの、いい意味でのナチュラルなセリフ回しも耳に入りやすくなっているのではないか、と。ふだんはアニメーションにあまり縁がない方にも、ぜひ、劇場に足を運んでいただきたい作品です。ご来場を心よりお待ちしています!

(c)2022 八目迷・小学館/映画『夏へのトンネル、さよならの出口』製作委員会

いいとよ・まりえ/1998年1月5日生まれ、千葉県出身。2008年、小学生向けファッション誌『ニコ☆プチ』でモデルデビュー。『ニコラ』、『Sventeen』を経て「Oggi」専属モデルを務める。12年に女優デビューし、翌年、特撮番組『獣電戦隊キョウリュウジャー』、『学校のカイダン』に出演。主な作品としては、映画『暗黒女子』、『いなくなれ、群青』、『シライサン』、連続テレビ小説『まれ』、CX系『好きな人がいること』、EX系『家政夫のミタゾノ第4シリーズ』、TBS系『そのご縁、お届けします』、NTV系『君と世界が終わる日に』、TX系『ひねくれ女のボッチ飯』、NHK『岸辺露伴は動かない』など。現在、放送中の読売テレビ系主演ドラマ『オクト― 感情捜査官 心野朱梨』、連続テレビ小説『ちむどんどん』への出演も話題。

<作品情報>

優しさと切なさに満ちたひと夏の青春を繊細な筆致で描き、デビュー作にして第13 回小学館ライトノベル大賞のガガガ賞と審査員特別賞のW受賞を果たした八目迷の「夏へのトンネル、さよならの出口」(小学館「ガガガ文庫」刊)が、劇場版アニメとして映像化。

キャストに、W主演を務める鈴鹿央士と飯豊まりえほか、畠中 祐、小宮有紗、照井春佳、小山力也、小林星蘭など。

監督を務めるのは映像表現に定評のあるアニメーション監督・田口智久(『デジモンアドベンチャーLAST EVOLUTION 絆』(20)、「アクダマドライブ」)、キャラクター原案・原作イラストを精緻でドラマティックなイラストレーションで知られるくっか(「D_CIDE TRAUMEREI」キャラクター原案)、制作を『映画大好きポンポさん』(21)などを手がける新進気鋭の制作会社CLAPが担当するなど、次世代アニメーション界を担う注目のスタッフが集結。

<ストーリー>

ウラシマトンネル── そのトンネルに入ったら、欲しいものがなんでも手に入る。ただし、それと引き換えに…… 掴みどころがない性格のように見えて過去の事故を心の傷として抱える塔野カオルと、芯の通った態度の裏で自身の持つ理想像との違いに悩む花城あんず。ふたりは不思議なトンネルを調査し欲しいものを手に入れるために協力関係を結ぶ。これは、とある片田舎で起こる郷愁と疾走の、忘れられないひと夏の物語。

映画公式サイト

飯豊さん衣装/
ブラウス¥24,200(DES PRÉS〈DES PRÉS〉) パンツ¥28,600(フィルム〈ソブ〉) イヤーカフ¥11,000(アルティーダ ウード〈アルティーダ ウード〉)

【問い合わせ先】
DES PRÉS(デ・プレ):0120-983-533
フィルム:03-5413-4141
アルティーダ ウード:03-6804-8090

撮影/東京祐 スタイリスト/兵藤千尋 ヘア&メイク/佐川理佳 構成/村上花名

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Oggi12月号で商品のブランド名に間違いがありました。114ページに掲載している赤のタートルニットのブランド名は、正しくは、エンリカになります。お詫びして訂正致します。
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