【目次】
・ハイビスカスの特徴や種類
・ハイビスカス全般の花言葉
・ハイビスカスの色別の花言葉
・ハイビスカスの名前の由来
・最後に
南国の花と言えば、ほとんどの人が頭に思い浮かべるのが、ハイビスカスではないでしょうか。日本でも咲いている花ですので、馴染みのある花の1つでしょう。けれど、自分で育てたことのある人は少ないかもしれませんね。今回は、ハイビスカスの特徴をはじめ、花言葉や花の由来を紹介します。この記事を読んで、ハイビスカスをもっと身近に感じてもらえたらうれしいです。
ハイビスカスの特徴や種類
マレーシアでは国花、アメリカ・ハワイ州では州花、日本の沖縄市では市花にも指定されているハイビスカス。誰もがハイビスカスを見ると、南国の青い海・青い空に映える赤いハイビスカスを連想するのではないでしょうか。
ハイビスカスは、アオイ科フヨウ属で、熱帯および亜熱帯地方が原産です。5月から10月が開花シーズンですが、適温が続けば一年中咲きます。暑い気候で咲くイメージが強い花ですが、30度以上の熱には弱いという一面も。
多くはハワイで交配され、今では200種類を超える品種があります。花の形も多様で、一重や八重、そして色は、白、桃、紫紅、赤、橙、黄色を中心にカラフルな花。花の形状は広漏斗型で、雌しべが雄しべより長いのが特徴。先端が5つにわかれて、赤い花柱が目立ちます。花は垂れているもの、上向き、下向きなど咲き方も多種多様です。
日本に渡来してきたのは、江戸時代。『重訂本草綱目啓蒙』に「扶桑 仏桑花 通名琉球むくげ」という記載が残っています。
ハイビスカス全般の花言葉
南国の青い空に映える花、ハイビスカスの花言葉は「新しい恋」「繊細な美」「あなたを信じます」「信頼」「勇気ある行動」です。
ハイビスカスの花言葉の由来
ハイビスカスは一日しか咲かない一日花ですが、次々と花を咲かせることから、「新しい恋」とつけられたとか。また萎んだ花を人の手で摘むことで、次に咲くつぼみに養分が行き渡り、一年を通じて楽しめます。
ハイビスカスは、ヒンドゥー教と深い関係のある花です。ヒンドゥー教の神様であるガネーシャに捧げる花であり、神聖な花として扱われています。そんな信仰心から、「あなたを信じます」や「信頼」という花言葉が生まれたとも言われていますよ。
また、ハワイでも神様に捧げる花です。伝統的で神聖な歌舞・フラをする時に、髪飾りや花輪のネックレス・レイに使われる人気のある花。国が変わっても、ハイビスカスは神聖な印象がありますね。
一方、暑さやスコールのように強い雨に打たれても負けないことから、「勇気ある行動」という花言葉が、生まれたと言われています。
ハイビスカスの花言葉は怖い?
ハイビスカスの花言葉は、怖い意味が含まれるという噂があるようですが、実際の花言葉にはありません。おそらく、沖縄の南部地方で「後生花(ぐそうばな)」と呼び、死者の幸せを願って墓地に植える風習があるため、出てきたのではないかと考えられます。
ハイビスカスの色別の花言葉
それでは、ハイビスカスの花言葉を、色別に紹介します。
赤色のハイビスカスの花言葉
赤い色のハイビスカスの花言葉は、「勇敢」「常に新しい美」です。由来は、次々と新しい花をつけることや、暑さや酷い雨にも負けない姿から、つけられたようです。
白色のハイビスカスの花言葉
白い色のハイビスカスの花言葉は、「艶美」「繊細な美」です。「繊細な美」は、一日限りの花ならではの繊細さから、「艶美」は白のイメージからつけられたのではないでしょうか。
ピンク色のハイビスカスの花言葉
ピンクの色のハイビスカスの花言葉は、「華やか」です。ピンク色と言っても、薄い桃色のようなピンクから目が覚めるようなピンクまで、濃淡様々なハイビスカスがあります。そんなピンク色のハイビスカスを見ていると、「華やか」という花言葉が、ぴったりだと思いませんか?
黄色のハイビスカスの花言葉
黄色のハイビスカスの花言葉は、「輝き」です。色のイメージと、南国の青い空、青い海に、輝くように咲く黄色いハイビスカスから、来ているのではないでしょうか。オレンジ色が強くなってくると、花言葉は「繊細な美」となるようです。
紫色や青色のハイビスカスの花言葉
紫色や青色のハイビスカスも少数ではありますが、品種改良されて存在しています。けれども、まだ花言葉はないのが現状です。そもそも、珍しいので店頭に置いてあることはまずなく、インターネットなどで購入するのが基本の色。きっと、これから素敵な花言葉が、生まれることでしょう。
ハイビスカスの名前の由来
ハイビスカスの名前の由来ですが、そもそも日本では昔から「仏桑花」「扶桑花」と書き、「ブッソウゲ」と読んでいました。「ブッソウゲ」は、古代中国の伝説に出てくる神木がつけた花「扶桑花(フソウカ)」ともいう「扶桑」が名前の由来です。
ハイビスカスの英語名は「Chinese hibiscus」及び「China rose」で、「Chinese hibiscus」の「hibiscus」部分が、名前の由来となっています。日本では「ハイビスカス」表記が一般ですが、「ヒビスカス」とも言われることもあるようです。
「hibiscus」の語源には諸説あります。1つは、古代ギリシャでタチアオイを意味する「ibiscos」です。「ibiscos」は「hibiscos」とラテン語で翻訳され、それが18世紀頃にヨーロッパに渡った「ハイビスカス」に、リンネという植物学者が中国が原産と勘違いしたことで「Chinese hibiscus」と、そして「Hibiscus rosa-sinensis」とも名付けたことでハイビスカスと呼ばれるようになったという説です。
もう1つの由来は、エジプトの美の神である「hibis」と言われています。「isko」というギリシャ語で「似る」を意味する言葉と合わさり、「hibiscus」と呼ばれるようになったという説があります。
最後に
ハイビスカスについて、知らないことも多かったのではないでしょうか。名前の由来もそうですが、神に捧げる花など、神秘的で特別な花であることは、意外に感じた方も多いのでは? ハイビスカスの花言葉はポジティブな意味合いが多いので、見かける度に、幸せな気持ちになれそうですね。
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