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LIFESTYLE

2021.07.25

働く30代が共感しっぱなしのお仕事映画『サムジンカンパニー1995』で明日への活力をもらおう!

心に響くストーリー、美しい映像や音楽に刺激を受ける映画で、仕事や恋愛、人生の楽しみを開拓していこう! 思わず映画館に足を運びたくなるような、「働く30歳」に刺さる作品を映画宣伝担当の方々に紹介していただく連載の第9回は『サムジンカンパニー1995』です。

素晴しく有能で“小さな存在”である3人の高卒女性が理不尽な社会に立ち向かう姿がかっこいい!

舞台は1995年の韓国。“グローバル元年”と位置づけられ国際化へ向けて激変する社会、そして某企業の汚水流失事件などの実話が元になった『サムジンカンパニー1995』。大企業に勤めるジャヨン、ユナ、ボラムという3人の高卒女性社員たちが、偶然知ってしまった会社の不正に、自らの知識と知恵と勇気で立ち向かう姿を爽快に描いた作品の魅力に迫ります。

今回は、この映画の宣伝を担当している映画宣伝パブリシストの田中舘紫惠子さんに、見どころをうかがっていきます!

彼女たちから聞こえてくるのは会社や仕事への愚痴ではなく、問題を打破するための力強いメッセージ!

大企業「サムジン電子」に勤める生産管理3部のイ・ジャヨン(コ・アソン)、マーケティング部のチョン・ユナ(イ・ソム)、会計部のシム・ボラム(パク・ヘス)は高卒の女性ヒラ社員。実務能力は高いが、主な仕事はお茶くみや書類整理など雑用ばかり。しかし、そんな彼女たちにも、会社の方針でTOEIC600点を超えたら「代理」に昇進。ステップアップを夢みて英語学習に励んでいた。そんなある日、ジャヨンは自社工場が有害物質を川に排出していることを偶然にも知ることに…。

「1995年当時、高卒の女子社員たちは、どんなに優れた能力があっても大卒社員の補助的な役割しか与えられない現実がありました。おそろいの制服で勤務し、男性陣の好みの濃さでコーヒーをつくることが毎朝の日課で、上司にパソコンの操作を教え、書類がどこにあるかもわからない同僚を笑顔でサポートする彼女たちの働きぶりは、25年以上も前の韓国・ソウルの物語ではありますが、日本で働く私たちにとっても、どこか見覚えがある風景ばかり。

イ・ジョンピル監督は『生きていく中で直面する大小さまざまな問題に対し、諦めず、文句を言わずに解決しようとする人々、そんな人々の中にあった“ファイト”という気持ちを描きたかった。“たとえ小さな存在でも私たちは偉大なのだ”という信念と共に、自分の仕事に責任感と誇りをもった人たちの話を楽しくかっこよく描きたかった』と本作に込めた思いを語っています。

劇中、ジャヨンが、会社の不正に対して、なぜここまで頑張るのかと聞かれたときに『私の時間の大半を占める会社の仕事が、意味あるものであってほしい。人の役に立ってほしいんです』と話す場面があります。会社勤めであってもなくても、何かとストレスフルな毎日の中で働く私たちが、迷ったときに立ち返れるメッセージだと思います」(田中舘さん)

チャンスを信じて準備をする大切さ。働くすべての人が共感できるシーンが満載!

高卒社員3人のジャヨン、ユナ、ボラムは、それぞれ三者三様の魅力を放っています。与えられた仕事には一生懸命取り組み、キャリアアップに向けての努力も惜しまない。そして何より、自分たちの良心に嘘をつかない姿に惹きつけられます!

「個人的には、姉御肌で一見クールなユナが印象的です。マーケティング部所属でも、基本的に会議には参加できず雑用のみ。同僚のキャリア女子にアイディアを盗まれるなど、差別を受けていたユナですが、上司から急に意見を求められ自身のアイディアを発言します。いつか来るチャンスのために準備をしていたからこその発言内容。その短い場面のやり取りからユナの努力が伝わってきました。

私たちも仕事をする上で、自分の好きなことばかりできるわけではありません。でもチャンスを信じて準備をする大切さを改めて教わったような気がします」(田中舘さん)

26年前の働く女性たちの物語が、いつしか現代の私たちの物語へと変わる

韓国のゴールデングローブ賞とも呼ばれ、韓国エンタメ界の中で権威あるアワードとして知られる「第57回百想芸術大賞」で映画部門の作品賞を受賞。気になる韓国の人々の反応は?

「公開されたときの反応は、95年当時を知らない若い人たちが『こんなひどい時代だったんだ!』とショックを受けたという感想が多くあったようです。40〜50代の人たちにとっては『衣装、ヘアメイクがすごく懐かしい!』と盛り上がっていたそうですが、どの世代の女性にも共通していたのが『これは私たちみんなの話だ』という声です。

また、キャストのよさや演出力を絶賛する声も多く、ユナ役のイ・ソムは本作で2021年青龍映画賞助演女優賞を受賞しています。

映画ファンにとってはポン・ジュノ監督作『グエルム-漢江の怪物-』(2006年)で正体不明の怪物に迫られ、恐怖に慄く制服姿の少女を覚えていらっしゃる方も多いと思います。その少女を演じていたのが本作ジャヨン役のコ・アソンさんです!

彼女はインタビューで『私は映画を観て、どこか元気をもらえて一日を誠実に過ごせる映画が好きなのですが、この映画もそんな作品になればと思って、撮影中ポジティブな気持ちをたくさん込めました』と語っています。

彼女は今年、韓国の年齢の数え方(数え年)では30歳になるので、まさにOggiの読者さん世代。美しく成長したコ・アソンさんの豊かな演技力にもぜひ注目してください!」(田中舘さん)

韓国でも大流行中の“ニュートロ”を彷彿とさせる1995年当時のファッションにも注目!

1990年代の韓国は、個性と個人主義が花咲きはじめ、おしゃれと自由を謳歌し、これまでの世代とは異なったライフスタイルの若者たちがX世代と呼ばれていた時代。細部にまでこだわった世界観も見どころのひとつ。

「衣装チームは俳優たちと一緒に、骨董品やヴィンテージの古着が多く集まるソウルの東大門近くにある東廟市場を一緒に訪れて、それぞれのスタイルを確立させました。ユナ役のイ・ソムは当時の雑誌や母の写真を参考にしたそうです。ヘアメイクも“オーバーリップ、カモメ眉、シュシュ、カーラーで巻いた前髪”などで当時の流行を表現。

特に今、韓国では新しさとレトロを掛け合わせた“ニュートロ”が流行中。ひと昔前の文化をファッションやメイク、雑貨で楽しむのがトレンドで、K-POP界でもレトロな雰囲気の衣装が登場します。そんな劇中のファッションもぜひチェックしてみてください!」(田中舘さん)

小さな存在でも、立場が弱くても、堂々と自分の仕事に誇りをもっているジャヨン、ユナ、ボラムの3人。時代や状況は当時と変わっているけれど、彼女たちの仕事への向き合い方からは学ぶことがたくさん! 映画のラスト、ユナがエレベーターで放つひと言がかっこよすぎて最高♪ 気になる方はぜひ、映画館で確認してみてくださいね!

【information】
『サムジンカンパニー1995』
脚色/監督:イ・ジョンピル
出演:コ・アソン、イ・ソム、パク・ヘス、デヴィッド・マクイニス、キム・ウォネ、チョ・ヒョンチョル、ぺ・へソン、キム・ジョンス、ペク・ヒョンジン、パク・クニョン、イ・ソンオク、イ・ボンリョン、タイラー・ラッシュ
脚本:ホン・スヨン ソン・ミ

配給:ツイン

公式サイト

7月9日(金) シネマート新宿ほか全国順次ロードショー© 2021 LOTTE ENTERTAINMENT & THE LAMP All Rights Reserved.

取材・文/宮田典子(HATSU)


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