川名 桂さんってどんな人?
今回ご紹介するのは、東京・日野市の住宅街の真ん中にある農園「ネイバーズファーム」で代表を務める川名 桂さん。
2年前、最新の環境制御技術を備えたビニールハウスを建設し、トマトを中心とした旬の野菜の栽培をしている。
栽培するビニールハウスの床には土がなく、環境にも優しい、ヤシ殻を使用。さらに開閉式のカーテンで、温度と日射量をコントロールしている。
そんな彼女に、地元の農家も「親から農業を受け継いだ僕たちが躊躇してしまうほど最先端」「東京で農業を始めるのに、ためらいがなくてすごい」と、驚きと期待を寄せる。
ーーネイバーズファームの代表になった理由は…?
農業には縁のない会社員の家庭で育ち、15歳から日野市で暮らす彼女は、子どもの頃から勉強熱心で東京大学に現役合格を果たす。
入学したときは文系だったが、発展途上国でのボランティア活動やフィールドワークを通して「農業は人が生きる基本になる産業だ」と実感し、農学部に転部して農業を学んだ。
そして大学卒業後、大規模農業法人で経験を積み、2018年の法改正をきっかけに、都市農地を借りて新規就農する全国第1号の農家として独立。自らの農園「ネイバーズファーム」を開いた。
川名 桂さんの「7つのルール」
さて、そんな彼女が「いつもしている7つのこと」=「セブンルール」とは…?
■1. トマトは完熟で収穫する
一般的にトマトは、未熟な状態で収穫し、輸送の間に完熟させることが多い。しかし彼女は、お客さんに採れたての味を味わってもらうため、完熟で収穫。
■2. ハウス内は土足厳禁
彼女が特に力を入れているのが、トマト。そのビニールハウス内では、外から害虫や病原菌を持ち込まないために、土足厳禁というルールを徹底。
■3. トマトの廃棄ゼロを目指す
トマトは傷がついてしまったり割れてしまったりすることもあるが、廃棄はしたくないという彼女。加工などの工夫をすることで、トマトの新たな可能性を模索。
■4. 休日は家族とカタンで遊ぶ
繁忙期は土日も畑に出ることもあるという彼女。束の間の休みは、実家に帰って家族と「カタン」(ドイツ発祥のボードゲーム)で遊ぶのが恒例。
■5. 畑仕事中はポッドキャストを聴く
植物の成長にあわせて行う、膨大な手作業。手と目は植物に集中させたうえで、ポッドキャストを聴きながら思考を巡らせる。
■6. トマトは数字で育てる
トマトを育てるうえで彼女が大切にしているのが、肥料の濃度やpHなどのデータ。その数字が自分の成績表のようでもあり、励みになっているのだとか。
■7. あと28年「東京の農家」を辞めない
現在29歳という若き農家である彼女だが、その覚悟は、借りている農地の契約年数にも表れている。契約は、30年。あと28年間、辞めるつもりはまったくなく、小さい都市農地でも仕事として成立するということを示していきたいという。
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次回の「7ルール」の放送は、7月6日(火)よる11時00分〜。主人公は、SNSで人気に火がつき、雑誌やCMの撮影現場で話題の弁当店「アホウドリ」代表・大石真理子さん。
社員食堂などにも活躍の場を広げ、パラレルワーカーとして活動する彼女のルールとは…?
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