梶浦由記さんってどんな人?
今回ご紹介するのは、アニメ『鬼滅の刃』の音楽を椎名豪さんと共同で手掛け、『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』では、主題歌『炎』をLiSAさんと共作した作曲家・梶浦由記さん。
『機動戦士ガンダム SEED』のエンディングテーマや、『魔法少女まどか☆マギカ』の劇中音楽など、アニメを中心に多くの話題作を生み出し、北野武監督『アキレスと亀』、NHK 連続テレビ小説『花子とアン』など、映画やドラマの劇伴でも活躍。
今年3月には、「日本アカデミー賞最優秀音楽賞」を連名で受賞した。
ーー作曲家になった理由とは……
彼女の音楽の原点は、幼少期を過ごしたドイツで、オペラ好きの父親のために弾いたピアノ伴奏。日本に帰国後もピアノを続け、27歳で「See-Saw」としてメジャーデビューしたが、鳴かず飛ばずの日々だった。
その頃、レコード会社からの依頼で書いたインストゥルメンタル曲が、映画監督・市川準さんの耳に留まり、映画『東京兄妹』の劇中音楽を任されることに。
これを機に、アニメにも活躍の場を広げた彼女は「大好きだったオペラや歌曲の世界がここで表現できる」と劇中音楽の魅力に気づいたという。
梶浦由記さんの「7つのルール」
さて、そんな彼女が「いつもしている7つのこと」=「セブンルール」とは…?
■1. メモは五線譜ノートに
彼女がどこに行くときにも必ず携帯しているというのが、五線譜ノート。スタッフとの打合せ中や、歩いているときにメロディが浮かぶことも多いから、その場でメモを取れるようにするため。
■2. BGMは読書感想文だと思って書く
主役はBGMではなく、あくまで作品だと考える彼女。そのため台本を何度も読み込み、読書感想文を書くような心持ちで曲をつくりあげていくそう。
■3. 作業中の食事はスープ
作業が佳境に入ると、食事は基本的にスープ一択。余計なことを考えず、曲づくりに専念するため。
■4. 歌詞に意味を持たせたくないときは造語を使う
歌詞を書く際、意味を持たせなくていい場合は、造語を使うのが彼女のスタイル。歌詞の意味は、聞き手の想像に任せたいという。
■5. リテイクはきちんと理由を伝える
レコーディングのリテイク(録り直し)では、なぜダメなのかを伝えることを心掛けている。心を込めて曲を奏でるプレイヤーへのリスペクトを忘れない。
■6. ライブは全員を主役に
ライブでは、歌い手だけでなく、演奏してくれるプレイヤー一人ひとりが主役に見えるように配慮。全員の演奏に目を向けたほうが楽しめると、観客に伝えたいそう。
■7. 人のせいにしない
過去には、結果が思わしくなかった際、他人のせいにしていたことがあったという彼女。そんな自分への反発として彼女が決意したこと、それは自分が生み出す音楽に責任をもつこと。だからこそ、妥協をせず、自分自身が納得がいくまで追求し続ける。
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次回の「7ルール」の放送は、6月15日(火)よる11時30分〜(予定)。主人公は、全国でも数少ない、野山に咲く花だけを売る京都の専門店「花屋みたて」店主・西山美華さん。
子どもの頃に故郷・広島で見て感動した「自然に咲く花の美しさ」を独自の方法でお客さんに届ける彼女のルールとは……。
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