行きつくところは、結局シンプル。シンプルで贅沢な手帳「torinco」
気が付けば、早いもので9月も半ばを過ぎました。スーパーの店先にはサンマが並びはじめ、少しずつ秋の気配を感じるこの時期は、毎年、手帳好きにとってワクワク、そしてソワソワする頃。なぜかって、そう、各メーカーから来年の手帳が一挙に発売される時期だから。
ツイッターでも〝手帳会議〟と銘打って、手帳好きの方々がこぞって手帳探しの旅に出ています。各メーカーのサイトとにらめっこしながら、そしてときには実際にお店を訪れ、来年一年の相棒となる一冊を見つけるのもまた楽しみですよね!
そこで今回は、そんな手帳好きの方はもちろん、手帳にこだわりはないけれどスケジュール管理はスマートに行いたいという人にもおすすめの手帳をご紹介します。
▲高橋書店 torinco6 2021年版 1月始まり/¥1,650
〝手帳は高橋〟のキャッチコピーでお馴染みの高橋書店から発売中の「torinco(トリンコ)」。やさしい色合いのカバーとシンプルなフォーマットが特長で、2018年に発売されて以降、SNSでも話題になっているためご存知の人もいると思います。私もずっと気になっていて、ようやく今回入手することができました!
そして実際に手元に届きページをめくってみると、その魅力に改めて気付かされます。
一見すると何の変哲もない手帳のようにも見えますが、主張し過ぎないシンプルな設計だからこそ味わえる懐の深さ。そしてよく見ると、細部には、使い手の視点に立ったこだわりが感じられます。
たとえば、手帳カバー。柔らかい素材でできているから、驚くほど自然に手に馴染みます。
色合いも人気の理由のひとつ。私が選んだのは「ブルーグレー」ですが、気分まで明るくなりそうな鮮やかな色から、こなれ感さえ感じるニュアンスカラーまで揃っています!
そして、肝心な中身について。「torinco6」は、月間ページ、週間ページ、自由ページというシンプルな構造の中にうれしい工夫がたっぷり!
もちろん、手帳としてあったら便利なインデックスや地図、年齢早見表なども付いています。
月間のページには、日付の欄に薄く線が引いてあって、「午前/午後」「仕事/プライベート」などのように予定を区切ることが可能。
左端にはチェックボックスがあるので、TODOリストも難なくつくれます。さらに下には、その月の目標などをメモするのにぴったりなスペースも!
そして私が一番使いやすいと感じたのが、週間ページ。使い方に制限がないレフト式だから、自分好みにアレンジして使えます。
左ページの日付の枠には、メモリ付き。「朝/昼/晩」「仕事/プライベート/ToDo」などで区切って使えます。でもメモリは線が引かれているわけではないから、メモリを使っても使わなくてもオーケー。
さらに右側のページやその後の自由ページは、真っ白なのではなくドット方眼。文字を書きたいときはきれいに書けるし、一方で図やイラストを描くときも罫線を気にせずに描けるのがドット方眼の醍醐味。
こんなふうに、使い手のライフスタイルや嗜好によって、使い方さえ決められます。
「torinco」は、空気のようにただ隣にそっと寄り添ってくれ、でも必要なときにはきちんと力を貸してくれる、そんな家族のような友達のような存在だと感じました。
みなさんも来年の一冊にいかがですか。ぜひ手に取ってみてくださいね!
※価格は税抜き表示です
文/川原莉奈