1000大会を経験した花火写真家による鑑賞スポットの探し方
皆さんは花火を見るとき会場のどこで見ますか?
実は花火を見るには最適の場所があるんです。花火は火薬を燃焼させて光るものです。ですから必ず煙が発生します。この煙はどうしようもないときもありますが自分で避けることもできるのです。
それは風上から見るということです。
私は現地に赴いたら打ち上げ筒を中心に360度周辺をまわります。そしてどのようなものを花火と一緒に写しこむのかを考え風向きを判断します。
以前は足元の枯れ草などを軽く2メートルほどの高さに振り上げ、流れる方向で調べましたが今はスマートフォンという便利な道具があります。
花火が打ち上げられる時間、どの方向からどれぐらいの強さの風が吹くのか、スマホで調べることができます。本当に便利な時代になったものです。
花火大会に持参すると便利なものは?
花火大会は人気のため早くからの場所取りが必須になります。熱中症にならないように帽子や日傘、冷却タオル、扇子にドリンク、虫よけスプレー、レジャーシートに懐中電灯(ポケットライトなど)、場合によっては携帯ラジオなどもあると便利ですね。
ラジをがあると暇つぶしに聴けるし、また大会によってはラジオ生中継をやっている場合があります。その場合、解説を聴きながら見れるので楽しみも倍になります。
私の経験上、ドリンクは常温になっても美味しく飲めるお茶がオススメです。
最近は光が様々な形に変化するメガネがあり、これを掛けると、また別な意味で花火を楽しむこともできます。
そして振動を感じるには風船をもっていくのもいいでしょう。直径30センチほどの丸い風船を胸に抱えると花火の音圧によって花火の振動を感じることが可能です。目で観るだけでなく、体で花火のパワーを感じてみてください。
初出:しごとなでしこ
花火写真家・ハナビスト 冴木一馬(さえき かずま)
報道カメラマンを経て1987年から花火の撮影を始める。1997年花火師(煙火打揚従事者)の資格を取得。同時に肩書をハナビストとし、世界各地の花火を記録をしながら歴史や文化の研究をはじめる。
2002年から花火を題材にした版画の製作と同時に花火大会運営のプロデュースも手がける。
同年11月、1000大会の撮影を記録。写真の原版は2万点以上ストック。
スチールに関してはワンシャッターにこだわり多重露出をおこなわず、花火本来の姿を追い求めている。 世界各地の花火をはじめ、あらゆる種類の花火写真があり、その解説も行う。