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LIFESTYLE

2017.11.09

玄人向けと食わず嫌いするなかれ!【シソンヌ】のコントを女性にオススメしたい理由

Oggiファッションエディター 小林 文が、三度の飯より好きなお笑いについて、あーでもない、こーでもないと語るコラム「笑いのブン学」。今回はスペシャル版! 今回はシソンヌのおふたりへのインタビューをお届けします。

Oggiエディターも惚れた!「シソンヌ」のネタができるまで

私たち視聴者のみならず芸人にもファンも多いシソンヌさんのコント。なぜこんなにも人気なのかを探るべく、ルミネtheよしもとでの出演後にお邪魔してインタビューさせていただきました。

―お疲れのところありがとうございます。客席で拝見していましたが、『ボクシングジムに入会する女性とトレーナー』のコント、とてもウケていましたね。今日はなぜあのネタに?

じろう:今日は休日ということもあり、小・中学生が多そうだったので、わかりやすく“おっぱい”が入ったネタにしてみました。あのブラ、衣装さんの手づくりでたぶんGカップくらいあるんですよ(笑)。

長谷川:男の子たちがよく笑ってくれてました(笑)。

じろう:幕張にもよしもとの劇場があるんですが、そういう家族連れが多い劇場ではわかりやすいネタとか、僕らのメジャーなネタをやります。ふだんのルミネなら、ある程度お笑い好きな人が多いので、自分たちの好きなようにネタをやります。僕らのファンの方は20代〜60代までさまざま。女性も多いですが、ご夫婦でファンとかサラリーマンらしきスーツ姿の男性も多いですね。

シソンヌ1

――ネタは1年にどのくらい、どれくらいの数作るんですか?

じろう:自分たちの単独ライブにむけて、だいたい1年に10本くらい新ネタをつくります。あとは、ユニット企画とかイベントが別にあれば別途作るかんじですね。

長谷川:ネタは全部じろうがつくって、書いてきた台本をもとにふたりで練習します。「もっとこうツッコミたい」とか修正を入れつつ、だいたい1か月くらい稽古して完成させます。

じろう:どんなふうに作るかな…。自分の生活圏内で見たことを、とにかくケータイに箇条書きでメモしていますね。

――生活圏内のことを?

じろう:例えば、『ラーメン屋に来るやばいおじさん』のネタ。あれは馬券場でそういうおじさんを見かけて作ったネタです。世間的には一見“やばいおじさん”なんだけど、「こういう人もいるよ、怖がる必要はないよ」と思うんです。

長谷川:うん、将来の自分が“やばいおじさん”かもしれないし。

じろう:あと、そういう“やばいおじさん”がどんなことを考えているのかを想像するのが好きで、それがネタになっていますね。

―なるほど。シソンヌさんのネタの登場人物はどれも個性的だけれど、やり過ぎてないからか妙にリアルだな〜と思っていたので、その理由がわかった気がします。

長谷川:あ〜確かに。じろうの女装は「本物の女性みたい」って言っていただくことが多いです。女装でもなんでも誇張しすぎたりイジッたりはしないで、そのままを見せているからかもしれないですね。

シソンヌ2

――ここまではコントについてのお話をうかがいましたが、おふたりが今後出たい番組はありますか?

じろう:『タモリ倶楽部』(テレビ朝日)ですね。僕らふたりともまだタモリさんにお会いしたことがないんですが、ぜひお会いしたい。いろんな分野において知識が深いところと、あの独特なスタンスに憧れます! どの番組も、いい意味で自分発信じゃなく声をかけられてやっているかんじで(笑)。

長谷川:『タモリ倶楽部』のどのコーナーにはまるかはわからないけど、説明している人の隣りにいる芸人の枠を狙っています! あと、『旅猿』(東野・岡村の旅猿〜プライベートでごめんなさい〜/日本テレビ)にも出たい。素な東野さん、岡村さんといろいろ話してみたいですね。バーベキューの火おこしとか、僕、全然やりますよ(笑)。

じろう:コント番組もドラマも話があればやりたい。『LIFE!』(LIFE!〜人生に捧げるこんと〜/NHK)は、コントを10年以上ずっとやってきた僕らにとってはご褒美のような番組です。

長谷川:セットがめちゃくちゃ立派で…。テレビであんなにしっかりコントをやれるのは本当に幸せですね!

――コンビを組んで10年以上とのことですが、お互いどんな存在ですか?

じろう:うーん……。長谷川は社交的な人、ですね。出番前とか、先輩ともよく話しているしすごいなーと。

長谷川:僕は他人の顔色をよく見ているけど、じろうはいつも変わらない。みんなで話していても自分だけ好きなことをしていたり…ヒヤヒヤすることもありますが、そういうB型っぽいところに憧れるときもありますね。まーでも、もともとNSC時代(吉本総合芸能学院)の友人でそれからコンビを組んだので、今でもタクシーが一緒とか飛行機の席が隣りとかでも平気ですよ。

――最後に、おふたりとも私服のセンスがよく、ファッションエディターとしては見逃せないのですが、なにかこだわりがあれば教えてください。

長谷川:僕はスニーカーが大好きで、家に20〜30足くらいはあるかな。20代のころはNIKEばかり履いていましたが、30代はVANSばっかり。安いので雨が降ってきても気にせず履いています。今日はこの色にしようとか、あえて汚れているかんじで履こうとか考えて。VANSはUSA版のみで、わざと2サイズ大きいサイズをぎゅーっとひもを結んで履くのがかっこよくて好きですね。

じろう:僕は年中いつもセントジェームスのボーダー。長袖の地厚のものは本当に丈夫なので、もう7年くらい着ているものもあるくらいです。毎日洋服のことで悩みたくなくて。

長谷川:じろうはスティーブジョブスと同じ考え方なんです(笑)。

シソンヌのお二人と小林 文

演技力の高いおふたりのネタは、どんな役も憑依してそのものに見える一方で、演劇ではなく紛れもなくコント。個性的な人を排除するのではなく受け入れるネタに「シソンヌ」が透けて見えるからなのだと感じました。毒舌にも時事ネタにも頼らない、いつの時代でもおもしろいコント、これからも楽しみにしています!

シソンヌProfile_2006年4月コンビ結成。独特な構成と演技力の高いコントはファンのみならず芸人にもファンが多く『キングオブコント2014』で優勝。劇場やコント番組はもちろん、ドラマにもたびたび抜擢。【左】じろう、1978年7月14日生まれ、青森県弘前市出身。ボケ担当。【右】長谷川 忍、1978年8月6日生まれ、静岡県浜松市出身。ツッコミ担当。

(登場人物はすべて敬称略)

取材・文/小林 文

【シソンヌ公演情報】

1_舞台「スマートモテリーマン講座
2017年11月2日(木)プレビュー公演を皮切りに、全国12ヶ所で公演が行われる。東京では、天王洲 銀河劇場にて12月15日(金)~30日(土)まで開催。

2_シソンヌライブ「sept」
2018年8月1日(水)~26日(日)、赤坂RED/THEATERにて開催予定。

初出:しごとなでしこ

小林 文 ファションエディター

5年半の間営業職として勤めた会社を退職後、Oggi編集部へ。編集アシスタントを経て、Oggiのファッションエディターとして独立。リアル読者だったOL経験をいかして、日々楽しみながら邁進中。1985年生まれ、名古屋出身の31歳。インスタグラムは@kobayashi_bun

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