口コミで話題の心温まる青春ストーリー
映画好きの友人から「とにかく観てほしい!」と勧められ、約2ヶ月。観に行かなきゃと思っている内にジワジワと人気がでてチケットがなかなか取れなくなり、、、なんとか席が取れたのでようやく観てきました。
その名も『この夏の星を見る』。
直木賞受賞作家・辻村深月さん(「辻」は2点しんにょう)の同名小説を原作とした映画で、舞台は2020年の夏。新型コロナウイルスで緊急事態宣言が出ていた頃の話です(もう5年も前のことなんですね、、、)。
ざっくりとあらすじを言うと、部活動を制限された高校生たちが、オンラインを駆使して日本各地で同時に天体観測を行う「スターキャッチコンテスト」に挑む物語です。
本編で、登場人物はほとんどの時間マスクをしています。やはり今改めて見返すと違和感のある状況ですが、マスクをも超える演技力でこちらを泣かせてくるんです。コロナ禍で制限が多い世界。住んでいる場所、家庭環境もさまざま。色々な葛藤を抱えながらも同じ空を見上げて、同じ星を見つけ、高校生が自力で人とつながっていく姿はぐっときます。
なんといってもサウンドトラックが最高なんです。
そして、サウンドトラックを担当するのははharuka nakamuraさん。劇場アニメ『ルックバック』の音楽を手がけたことでも脚光をあびている、実力派音楽アーティストです。その中でも劇中歌の「starry night」は、ヨルシカのヴォーカル suisさんとのコラボレーション楽曲。suisさんの軽やかで繊細な歌声と、haruka nakamuraさんの楽曲の壮大なスケール感が見事にマッチしていて、作品により一層深みを生み出しています。
きっとコロナ禍を経験したすべての人に刺さり、数十年後この映画を見返すと今とは違う感覚で観られるかと思います。暑さも落ち着いてきた夏の終わりにぜひ観ていただきたい作品です。
元々限られた映画館でのみ上映されていたのですが、口コミで話題が広がった結果上映館がどんどん増えてきています!お近くの上映館を探してみてください。

映画が良かったので、原作も読んでみました。割と原作に忠実に映画化されている印象ですが、映画を観たあとに小説を読むと、映画では焦点が当たっていなかった登場人物の行動の背景などがくっきり見えくるのでオススメです!
映画「この夏の星を見る」 全国の映画館でロングラン上映中です。
上映劇場はこちらよりご確認ください。
メイン画像・記事内映像:©「この夏の星を見る」製作委員会

編集 粕谷美緒
入社1年目の新米編集者。先輩社員にくっついて、ファッション誌編集のあれこれを勉強中。コンテンポラリーダンスという変わったダンスをしていて、勤務時間外は大抵踊っています。