韓国・仁川にある統合型リゾート施設「パラダイスシティ」って?
2017年、北東アジア初の統合型リゾート施設として、韓国・仁川にオープンしたパラダイスシティ。空港からわずか5分にある広大な敷地(なんと東京ドーム約7個分の面積!)には、ラグジュアリーなホテルを中心に、豪奢な屋内外プール、ミシュラン星付きレストランやホテルダイニング、スパ(チムジルバン)、ナイトクラブ、遊園地、そして、カジノまで。
さらに、施設内には世界的なアーティストたちによる約3,000点のアート作品が散りばめられています。韓国で生まれ、日本でも定着しつつある“ホカンス”(韓国語:호캉스/ホテルでゆっくりバカンス気分を味わうこと)。パラダイスシティは、まさにホカンスにぴったりの今話題のスポット。
草間彌生の“カボチャ”も!世界中の芸術作品に触れられる
パラダイスシティは、アートを見て体験しながら楽しめるエンタテインメントが融合したアートテインメントリゾートとして、世界中の巨匠たちのアート作品を堪能できるのが魅力!
韓国、オランダ、アメリカ、イギリスなど世界トップレベルの芸術家の協力により、敷地内のいたるところにアートピースが展示されています。その数なんと約3,000点! 各客室、エレベーターホール、廊下とパブリックスペースのどこにいても常にアートを感じられるようになっています。
代表的な作品をいくつかご紹介すると、まず、ホテルの入り口では、ダミアン・ハーストの「Golden Legend」を展示(写真上)。客室に向かって進むと、広場に草間彌生の黄色いカボチャのオブジェ「Great Gigantic Pumpkin」が。そして、プラザ(ショッピングアーケード)には6メートルに及ぶカウズの「Together」(写真下)も。
とにかく「これなんだろう?」と思ったものは、高確率でアート作品でした。作品の近くには作品に関する情報が書かれたプレートがあり、そこに記載されているQRコードを読み取ると、日本でも有名なパク・ソジュン、イ・ビョンホンなどの俳優によるガイダンスを聴くこともできます(韓国語のみ)。
宿泊するだけでこんなにたくさん見られて、間近で撮影もできるなんて…!と、アート作品を見つけるたびに写真をパシャパシャ。施設内にあるアートを探して歩くのも、パラダイスシティの醍醐味です。
▲現在、ジョシュ・スパークリングの大規模な個展を開催中(~2025年1月31日)。大きなステンシルを使って壁画に描かれた幾何学的なアートは圧巻。
▲パラダイスシティのホテルとPLAZA(ショッピングアーケード)を繋ぐ通路のブリッジ「パラダイスウォーク」。カラフルな照明とBGMで視覚と聴覚が刺激される。
5つ星ホテルのラグジュアリーな客室で豪華なおこもりステイ
ホカンスを満喫するために欠かせないのは、部屋のクオリティ。パラダイスシティには“ふたつ”の5つ星ホテルがあります。ひとつは、全711室からなる「パラダイスホテル&リゾート」。
客室は、【PURPLE WINGS】・【GOLD WINGS】・【RED WINGS】と3つの棟に分かれていて、PURPLE WINGS=遊園地、GOLD WINGS=カジノ、RED WINGS=コンベンションセンターに行きやすいという特徴があるそう。
ちなみに、3つの棟のゲートがある広場に草間さんのカボチャが鎮座しているので、待ち合わせポイントにもなっているようです。
さて、部屋はというと、ベーシックなタイプでもかなり広々としていて閉塞感はまったくなし。少し手狭なホテルに2人で泊まると“スーツケースを同時に床で全開できない”なんてこともありますが、もちろんそんな問題も皆無!
そして、部屋はモダンなインテリアが並び、窓は大きく、かなり開放的。
施設内にアクティビティを楽しめるスポットはたくさんあるのですが、シモンズのベッドにゴロンとしながら、カーテンを開けた大きな窓から離陸した飛行機が次々飛んでいくのを眺めていたら、あっという間に時間が過ぎてしまいそうなほど居心地の良い空間です。
▲ツインの部屋には鏡が2つあり、洗面台も広々。2人旅でも朝の身支度もゆったりできます。
▲アメニティは、スウェーデンのフレグランスブランド『Byredo(バイレード)』。環境を意識して、使い捨てではなくディスペンサー型になっています。
もうひとつのホテルは「ホテルアートパラディソ」。こちらは、58室全てスイートルームで構成されたヨーロピアン・ブティックコンセプトのホテル。
一部屋ごとに担当のバトラーがつくというホスピタリティに加え、ミーティングやパーティスペースとして使えるプライベート空間(PANACHE)やフィットネスクラブ、プライベートスパまでここでしか味わえない特別なサービスが満載。廊下の照明は極限まで暗くし、お忍びで訪れているような感覚になります。
なお、宿泊できるのは成人以上とのこと。「せっかくホカンスをするなら、より贅沢に」という大人女子にぜひ。
プールで遊んでサウナでととのう!大充実のラグジュアリースパ
パラダイスシティで一日中過ごすことができる理由のひとつが、ラグジュアリースパ「CIMER(シメール)」。ホテルの外にあるのですが、4階まであり、外観からは想像もできないほど華やかでカラフルな空間!
ここは、プールが楽しめる「アクアスパゾーン」と様々なサウナが体験できる「チムジルスパゾーン」に分かれていて、さらに、併設のダイニングで食事をしたり、マッサージチェアでリラックスできたりと、さまざまな休憩施設をそろえた豪華なヒーリングスペースです。
「アクアスパゾーン」のメインは、イタリアのサン・マルコ広場をモチーフにデザインしたウォータープラザ。温水プールになっていて、室内にいながらも太陽を感じるつくりのため、サンベッドに寝そべって、一年中リゾートにいるような気分に。
プライベートスペースでくつろぐこともでき、周りには景色を遮る建物がほとんどないため、インフィニティプールに入りながらサンセットを眺めて過ごすのもおすすめ。
どこを切り取っても画になります。思わず写真を撮りたくなるのもうなずけます。
▲LEDパネルに囲まれたバーチャル・スパに映し出される迫力の映像に感動! ウォータースライダーまであり、子どもから大人まで楽しめる施設です。
そして、韓国のスーパー銭湯や健康ランドとも呼ばれる“チムジルバン”とヨーロッパの完成を融合させた「チムジルスパゾーン」もすごかった!
アメジストサウナ、ソルトサウナ、ブルガマサウナ、檜サウナ、黄土サウナなど温度もつくりも異なるサウナが何種類かあります。もちろん、アイスルームも。
プールで遊んだ後はサウナでととのい、小腹が空いたらスナックバーでシッケや燻製卵を、しっかり食べたいならレストランで食事もできます。至れり尽くせりなCIMERは、一日中楽しめる夢のようなスパです。
韓国グルメの名店から手軽なフードコートまでハズレなし!
韓国で楽しみなことと言えば、食事。旅での限られた食事では一度たりとも失敗をしたくないですよね。パラダイスシティでは、韓牛、ホルモン、ソルロンタン、カンジャンケジャン(カニ)、サムゲタンの有名店やミシュラン星付きレストランからプレミアムビュッフェ、そして、比較的お手頃なフードコートメニューなどから選べます。
たとえば、プレミアムビュッフェでちょっと贅沢な朝食をして、アート作品を見て回りながら部屋に戻り、少しのんびりした後に、フードコートでさくっと昼食タイム。午後からはCIMERでプールとサウナを満喫して、夜は韓国の名店で贅沢ディナーを。
カフェもあり、小腹満たしにPLAZAにあるキッチンカー風のお店でチキンやトッポギを食べたりしても(宿泊する期間によってお店が変わる場合があります)。
韓国に来たら食べてみたい王道グルメが一通り揃っていて、フードコートで食べられるメニューも含めると、かなり種類も豊富。韓国の名店に行ってみたいけど、いろいろありすぎて迷ってしまうという人にとっては、迷い過ぎずにちょうどいいラインナップです。
▲韓国の定番メニューから洋食や中華と、ビュッフェのメニューはかなり多国籍。メニューが多すぎてどれを食べるか迷ってしまいます。
▲フードコートには10店舗のお店があり、韓定食やカフェ、ラーメンやタイ料理なども。日差しが入る窓際で庭園を眺めながらのんびり朝昼食を。いただいたのはビビンパと冷麺。
▲高級焼肉店「碧帝(ピョクチェ)カルビ」が手掛ける、冷麺・ソルロンタン専門店「ボンピヤン」で食べた牛肉が最後までやわらかく、感動的な美味しさ! 次に訪れた際も絶対に食べたい!と思ったほど。
コンセプトは夜の遊園地!?絶叫マシンまである屋内型テーマパークも
ラグジュアリースパ「CIMER(シメール)」の隣りには、屋内型テーマパーク「WONDER BOX(ワンダーボックス)」があります。
コンセプトは「夜の遊園地」と謳っているだけあり、室内は照明を落としてあり、カラフルな光を放つアトラクションのネオンがより幻想的な世界観をつくり出しています。一歩足を踏み入れた瞬間からまるで別世界にいるような、そこにいるだけで自然と心がワクワク。
アトラクションはどれもコンパクトですが、メリーゴーランドやティーカップなどのロマンチックな乗り物もあれば、スリルある絶叫系まであり、想像以上に大人もしっかり楽しめる遊園地。
そしてとにかく、どこもかしこもフォトスポットだらけ! アトラクションも楽しめますが、写真を撮っているだけでも時間があっという間に過ぎてしまいそうです。
▲韓国最大規模の外国人専用カジノは、明るく清潔感があり、日本語を話せるスタッフも常駐。仁川空港からパラダイスシティに向かうタクシーで、運転手のおじさんが「カジノに行くの?」と言うくらい、カジノ目的の日本人客が多いそう。
▲PLAZAは、各種レストランやカフェ、セレクトショップなどが揃うショッピングアーケード。天井高の広場には太陽の光が差し込み、開放感たっぷり。K-POPアイドルのショーケースや映画祭など様々なイベントも頻繁に開催されています。
月2日、パラダイスシティにて「2024 PARADISE ART NIGHT」を開催。イメージキャラクターを務める俳優のパク・ソジュンをはじめ、G-DRAGON、ファレル・ウィリアムスら、韓国内外のスターが参加し、大盛況でした。その様子はOggiのインスタグラムにて動画で公開中です。
ひとまず「ホテルに宿泊することでアート作品にたくさん触れられ、韓国グルメもカフェもあって、スパや遊園地などのアクティビティもいろいろ体験できるリゾート」ということはお伝えできたものの、パラダイスシティの魅力はまだまだこんなものではありません。実際に行って、体験してみて分かる発見や驚きが多いのです。
非日常の空間でホカンスを楽しみたい方も、韓国マスターで新たな体験をしてみたい方も、パラダイスシティで極上の旅を楽しんで見ませんか?
【PARADISE CITY(パラダイスシティ)】
所在地:仁川広域市中区永宗海岸南路321番ギル186
アクセス:仁川国際空港第1ターミナルから無料シャトルバスで約5分(第2ターミナルからは約20分)
公式HP:PARADISE CITY
取材・文/佐藤則子