日本の約26倍(!)、世界第2位の面積(どんだけ!)を持つ北米・カナダ。自然が豊かなことはなんとなく知っているし、カルガリーやバンクーバー、モントリオールなど、オリンピック開催地としてのイメージもあると思います。でもゴルフとなると…? そう、思い浮かばないですよね。
「せっかく旅に出るならゴルフもしたい!」。そんなゴルフ好きを代表し、初体験してきたカナダゴルフの詳細をたっぷりレポートしたいと思います!
日本から約12時間。カナダ・オンタリオ州の玄関口はトロント・ピアソン国際空港
今回の行き先は広大なカナダの中部、米国・ニューヨーク州とも隣接するオンタリオ州。首都オタワや州都トロント、そしてあのナイアガラで知られる州です。
まずカナダがゴルフフレンドリーなことを実感したのは、オンタリオ州の玄関口、トロント・ピアソン国際空港でした。
持参したキャディバッグが無事にピックアップできるか、一抹の不安があったものの、オーバーサイズバゲッジのピックアップ場所のサインを見た瞬間、これは大丈夫! と確信しました。だって、ゴルフバッグがアイコンなんですから(笑)。
スーツケースが出てくるのとそうタイムラグもなく、ベビーカーなどと一緒に、無事に出てきました! ちなみにカートは日本同様、無料で使えるのもゴルファーにはありがたい…!
宿泊はナイアガラから徒歩1分のシェラトン・フォールズビューホテル(Sheraton Fallsview Hotel)
空港から約1時間半、車で向かったのは今回のステイ先、シェラトン・フォールズビューホテル(Sheraton Fallsview Hotel)です。
ここの醍醐味はゲストルームからのナイアガラビュー! とはいえ、徒歩1分でナイアガラって、すごすぎませんか…。
▲部屋からスマホで撮った写真が絵葉書レベルっていうのもテンション上がります!
夜になるとライトアップされ、毎晩打ち上がる花火を見ることもできました。
▲お部屋もシンプルで清潔感もたっぷり。
ホテル1階にはスターバックスがあって歓喜! もちろん、ご当地タンブラーがずらり。
▲ゴルフ好きならわかってもらえると思いますが、ゴルフボールをモチーフにしている! と勘違いしたタンブラーも(苦笑)。
到着翌日をラウンドDAYに設定していましたが、朝が早いため、朝食ビュッフェが食べられない…。ダメ元でチェックイン時に相談してみたところ、テイクアウト用の朝食を用意してくれることに。
▲ホテルの前はタクシー乗り場なので、ゴルフコースへ行く足にも困りません。
正直、あまり期待していなかったのですが、翌朝手渡されたBOXを開けてみると、中にはオレンジジュース、クランチバー、ヨーグルト、ミニアップルパイ、ハム&チーズのクロワッサン、フルーツがぎゅうぎゅうに。
ロケーションもホスピタリティも完璧。到着からずっと、テンションは上がりっぱなし♪ なんてゴルファー想いのホテルなんでしょう(笑)。
シェラトン・フォールズビューホテル(Sheraton Fallsview Hotel)
カナダゴルフの舞台はレジェンド・オン・ザ・ナイアガラ(Legends on the Niagara)
移動する車の中で朝食をパクつきながら、向かったのは今回の1番の目的でもあるゴルフコース、レジェンド・オン・ザ・ナイアガラ(Legends on the Niagara)。
▲ホテルから車で約20分で到着。
広大な敷地内には2つのコースと9ホールのショートコース、360度のドライビングレンジと最新鋭のトレーニングアカデミー、さらには素敵なレストランまでを有するカナダ随一のパブリックコースとのこと。期待に胸が高鳴ります。
まずはプロショップでチェックイン。
ホテルからゴルフウェアを着て向かいましたが、ロッカールームもシャワールームもちゃんと、ありました。使いたい場合はチェックイン時に伝えると鍵をもらえます。
▲プロショップにはオリジナルグッズもたくさんあって、ゴルフ好きへのお土産にぴったり。
チェックインが済ませ、支度を整えたら、次は日本でいうマスター室に当たるスタートハウスへ向かいます。
▲カートは好きなのをご自由にどうぞ、なフリースタイル。
欧米のゴルフコースではセルフプレーが基本。カナダも同様でキャディさんはいないし、キャディバッグをカートに乗せてくれたり、クラブを拭いてくれるスタッフもいません。すべて自分で行います。
▲レンタルクラブはプロショップで借りられます(1セットCA$50.00)。
予約したティータイムより少し早かったけれど、前にプレーヤーがいなかったので「行っていいよ〜」と声をかけられ、早速スタートすることに。この自由でゆるくて大らかな感じ、すごくいい!(笑)
▲スタート時は7時前。朝焼けと雲がドラマティック!
レジェンド・オン・ザ・ナイアガラ(Legends on the Niagara)にはアッシャーズ・クリークとバトルフィールド・コースという2つのコースがあります。
▲カートはコース乗り入れ可、18ホールスループレイ! 歩かないしスムーズだから疲れません。
両コースとも地形を活かした起伏に富んだホールで構成されているものの、全体的にフラットで初心者も十分楽しめるという印象。
ただし、ラフはすごく深いので、ハマってしまうとボールを見つけ出すのは困難。ボール、6個なくしました…。
▲フェアウェイを外すと、上級者でも苦戦。
それでも空の広さと青々とした芝生、コースに顔を出す生き物たちの姿を見れば、スコアはもうどうでもよくなってきます(笑)。
後続にプレッシャーをかけられてドキドキしたり、クラブを持って走ってヘトヘトになったり、誰かの顔色を窺って気疲れすることもない。コースと対話しながら、純粋にプレーを楽しむ。そんなゴルフ本来の魅力に改めて気付かされます。
▲国鳥のカナダグースの親子。ほかにもリス、アライグマ、鹿、キツネ、ふくろうなどに遭遇することも。
ゴルフでデトックスが叶っている。カナダゴルフはまさにそんな感じ。ウェルビーイングなんです、とにかく。ゴルフ天国で知られるハワイともタイとも沖縄ともまた異なる空気感、是非一度体感してみてほしいです。
▲フェアウェイ、グリーンともにコンディションも最高。
ちなみに、プレーフィーもかなりお得! 平日は1ラウンドCA$100.00、土日祝日でもCA$120.00。円安の今だとしても、日本とそう変わらないので、お財布にも優しい。16:00以降のトワイライトになると、さらにプライスダウン。連チャンでプレーするのも大いにアリです!
レジェンド・オン・ザ・ナイアガラ(Legends on the Niagara)
さて、そんなデトックスゴルフの後は、楽しみにしていたランチタイム。テラスもあり、ウェディングパーティの会場としても使われているというクラブハウスレストランは趣たっぷり。
▲窓からプレーヤーを眺めながら、「Pub Burger」CA$22とビールで乾杯!
体を動かして、おいしい食事で満たされて、さらに元気になった後は…、ナイアガラの滝へGO!
ナイアガラの滝は上から見るか、中から見るか、それとも横から見るか
言わずと知れたナイアガラの滝。豪快な水の流れが作り出す迫力あふれる美しい景観を「一生を一度は見たい」という人も多いはず。ただ、現地には絶景スポットやツアー、施設が数多くあり、どれを選んでどう観るか、悩ましいのも事実。
そこで、主観ではありますが、おすすめ順にナイアガラの滝を最大限に楽しめるスポットを紹介したいと思います。
1.ナイアガラ・フォールズ・ヘリコプター・ツアー(所要時間12分:CA$185.00)
自然の大スペクタクルを見ることができる遊覧ヘリコプターは、お値段はちょっと張るけれど、その価値は絶対あり。
天候が許す限り、年間を通じて毎日朝から夕方まで運航していて、予約も不要。50年以上、事故ナシというだけあり、パイロットの安定感はハンパない!
滝に向かうまでの道中には、ゴルフコースも発見! 飛んでいる間は日本語のガイドアナウンスが流れるのも◎。スマホのレンズに収まりきらない、圧巻の景色をぜひ目に焼き付けて。
2.ナイアガラ・シティ・クルーズ(所要時間20分:CA$33.50)
水量のすさまじさを肌でリアルに体感できるのは船。乗員全員にフード付きのポンチョが配られ、船はナイアガラ渓谷、アメリカ滝、ブライダルベール滝と進んで行きます。
スマホを構える余裕は途中まで。クライマックスのカナダホースシュー滝が近づくと、あちこちから水飛沫が飛んできて、スマホは水没の危機に!
え、マジで!? と思わず声が出てしまったほど、水飛沫の勢いは猛烈! 目を開けているのがやっとです。サングラスなんて意味をなしません。ポンチョを着ていても出ている部分はずぶ濡れ。でもなんだか、みんな楽しそう。
帰路は、共に苦難を乗り越えた同士のような不思議な一体感が船を包みこみ、ただ乗っていただけなのに達成感あり(笑)。ただし、ビーサン、タオルはマストで持参するのをおすすめします。
3.ワイルドプレイ・ジップライン・トゥ・ザ・フォールズ(所要時間30秒:CA$69.99)
ナイアガラの滝とナイアガラ渓谷を間近に感じながら、鳥になった気分を味わえるのがジップライン。ほんの30秒という短い時間ながら、爽快でスリリングな体験はクセになりそう。ゴール地点では、自分のライド動画を購入することも可能です。
4.ナイアガラパークス水力発電所(所要時間60分:CA$32.50)
100年以上の歴史を誇るナイアガラエリアに、2021 年にオープンした最新観光スポットがこちら。滝のパワーどう水力発電として利用してきたのかがわかりやすく展示されています。
いちばん人気はこの施設が水力発電所として使用されていた時代に、滝の水の通り道として実際に使われていたトンネルを歩くアクティビティ。ガラス張りのエレベーターで発電所の地下へと降り立つと、ひんやりとした冷気に包まれます。
当時の技術者たちの苦労を想像しながら、歩くこと約670メート、約10分。ゴールに見えてきたのはそう、ナイアガラの滝を真横に望む展望台です。先に紹介したナイアガラ・シティ・クルーズが滝へと進んでいく姿もすぐそこに!
風向きによっては、水飛沫をもろに被ることになるので、配布されるフリーのポンチョを着てから外へ出るのがベター。ちなみに、ナイアガラをバックにセルフィーを撮るなら、ここがいちばんのフォトスポットです。
5.ジャーニー・ビハインド・ザ・フォールズ(所要時間20分:CA$25.00)
上、中、横とナイアガラを眺めてきましたが、「裏から」という選択肢もあります。約38メートルを下り、130年前の岩盤トンネルを進むジャーニー・ビハインド・ザ・フォールズ。滝に最も近づけるポイントだけあって、滝の轟く振動をガチで体感。
また、高さ13階建てに位置する大展望台からは、世界の淡水の5分の1の量の水が一気に流れ落ちる絶景を眺めることができます。
あまりにも非現実的かつスケールが大きすぎる景色だけに、どこか遠い惑星にでも来たような錯覚さえ覚えます(笑)。
ナイアガラの滝をどこから眺めるか。ぜひ、参考にしてみてください。
そして、ゴルフとナイアガラを満喫した後は、ナイアガラ・オン・ザ・レイクへと移動。街全体がフォトジェニックと言われる小さなオールドタウンで、ワインとアフタヌーンティーを楽しみます。
後編「街全体がフォトジェニック!ナイアガラ・オン・ザ・レイクでワイナリー巡り&アフタヌーンティ【ゴルフ旅inカナダ】」に続く。
取材/一寸木芳枝
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