働く女性のリアル通勤コーディネート
働き方が違えば、選ぶ服も、おしゃれの仕方も違う。リアルな声から、働く私たちの今を紐解きます。Oggi読者の皆さんが働くシーンで必要としているおしゃれって…? その“ホントのところ”を探るべく、Oggi専属読者モデル5名&スタイリストの川上さやかさんでトーク!
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スタイリスト×Oggi専属読者モデルの“リアル通勤スタイル”座談会
◆お仕事シーンにマストなアイテムって?
編集部(以下、編):皆さん、通勤スタイルに欠かせないアイテムってありますか?
片田さん(以下、片):スーツやジャケットですね。営業職なので、クライアントに会う日は必須!
下田さん(以下、下):私も取引先を訪問するときは、きちんと見えるスーツがマスト。営業職だったころから定期的に買い足しています。
クライアントに会う機会も多い下田さんと片田さんの通勤マストアイテムは、ベーシックカラーの辛口スーツ。長く愛用したいやや高めの価格帯の一着から、高機能でコスパのいい一着まで、スーツのバリエーションも豊か。
川上さん(以下、川):ということは、平日と休日とで、着る洋服は大きく替わるんですか?
下:社内のドレスコードはゆるめなので、社内で働くだけなら休日のような装いでも私は問題ないですね。
片:ある程度きちんとした服装で出社しますが、私も同じ。外回りも、クライアントとの関係性によって、スーツだったりジャケパンだったり… 比較的自由におしゃれができる日からかっちりスーツの日まで、振れ幅は大きいかもしれません。
編:クライアントと対面で会う、いわゆる“外勤”シーンが多いおふたりならではの意見ですね。
原さん(以下、原):私はクライアントと直接会う機会があまりないので、“平日用”・“休日用”と明確に区別しているアイテムは少ないですね。マストアイテムがあるというより、今自分が着たいアイテムを購入して、それが通勤シーンでも使えれば使う… という感覚。品よく華やかに見せられるトレンドアイテムは、積極的に取り入れています。
高嶋さん(以下、高):私も内勤なので、原さんとほぼ同じです。すごくカジュアルなもの、露出が気になるもの以外は基本的にOK。でも、アンサンブルニットのような“間違いのない”アイテムには、つい手が伸びますよね。
原:わかる! これからの季節は、冷房対策としても活躍するし… ベーシックカラーからきれい色まで、気づけば集めているアイテムかも。
編:とはいえ、ときどきお客さんと会う機会もありますよね。そんなときはどうされているんですか?
高:来社したクライアントと会うときや、営業担当とクライアント先を訪問するときは、ロッカーに常備している“置きジャケット”をはおって対応します。でも使用頻度は高くないので、シンプルなものが1着あれば十分!
日々のドレスコードが比較的ゆるい原さん&高嶋さんは、華やかに着映える服が好き。急な来客などに備えて高嶋さんが会社ロッカーに常備しているのは、シンプルなネイビーのテーラードジャケット。
大枝さん(以下、大):私、営業職時代は“置きジャケ”が5着くらいありました!(笑) 懐かしいなぁ〜。
◆“立場”とともに変化した職場でのファッション観
川:大枝さんは、今は会社の役員として働いていらっしゃいますよね? キャリアアップして立場が変わることで、おしゃれの感覚も変わりました?
編:それ、気になります! 大枝さんと同じように、ベンチャー企業やIT企業で経営者や役員として働いている読者の方も実は多くて。
大:きちんと見えることが大前提ではありますが、部下とコミュニケーションをとるにあたって“親しみやすさ”も意識するようになりました。あとは、疲れて見えないようにするとか(笑)。
片:確かに、疲れて見える上司には少し話しかけづらいかも…(苦笑)。
大:ベージュや白の服でやわらかな雰囲気を意識したり、かっちりしたアイテムは黒ではなくネイビーを選んでみたり。ネイビーは知的に見えて、かつ白・ベージュとの相性もいいので、今では通勤スタイルに欠かせないカラーになりました。
品格があってきちんと見える、かつ“親しみやすい”ことを通勤スタイルのモットーにしている大枝さん。カラーはもちろん、デザインも流行やこなれ感を意識しながらアイテムをセレクト。
原:私の上司は女性なんですけど、すごく話しやすくて。その理由のひとつが、“おしゃれなこと”なんです。シンプルだけど流行をおさえたアイテム選びが素敵で、「そのバッグ、どこのですか?」とか通勤ファッションが会話の糸口になるんですよね。
大:参考になります! トレンド服をどう通勤ファッションに取り入れられるか、私も常に模索しているんです。たとえば今なら、スポーティな裾絞りパンツとかジョガーパンツとか… いいものが見つかったら、通勤にも“解禁”したいなって。
◆トレンドアイテム、通勤でも積極的に取り入れる?
川:クライアントと直接会うことが多い下田さんと片田さんにとっては、“トレンド服”ってどんな存在ですか? やっぱり通勤シーンで着るのは難しいアイテム?
下:オフィスワーク、リモートワークの日ならアリなんですけど、クライアント先を訪問する日はスーツになるので、取り入れるのは難しいですよね。
片:ですね。春に白ツイードのジャケットを購入したんですけど、通勤で使うのはオフィスワークの日がほとんどです。
編:ここまでいろいろなアイテムが話題に上りましたが、通勤ワードローブの中で特によく買うアイテムってありますか?
高:多いのはボウタイブラウスなどのトップスですね。デスクワークが多いこともあって、ボトムよりトップスを替えたほうが、着こなしの印象が違って見えるので。
原:いわゆる“着映えトップス”は、それ一枚で洒落見えして便利! 私もボウタイブラウスは2〜3枚持っています。ただ、シアー素材のものは、露出感が気になってトレンドだけど手を出せずじまい。
大:私は、シアーブラウスにジレを重ねるスタイリングが気に入っていて。どんどん着ちゃってます!
原:先輩や上司がそうやって率先して着てくれたら、トレンドアイテムももっと取り入れやすい!
高:ドレスコードって、結局そうやって決まっていきますよね(笑)。
下:私はジャケットのインナーとして着回しやすいかどうか、を基準にトップスを選ぶことが多いですね。ジャケットをはおったとき、さりげなくポイントになるような…。
片:襟まわりや身ごろのセンター部分にポイントがあるトップスは、ジャケットをはおったときにサマになって重宝しますよね。逆に、ボリューム袖のブラウスはジャケットをはおりにくいので使いづらいかも…。
◆どう働いているかで通勤のおしゃれは変わる
編:デザイントップスを選ぶ考え方も、違いがあって面白い! “働き方”しだいで、通勤のおしゃれって、こんなに変わるものなんですね。
川:スーツやジャケットを軸におしゃれを考える“外勤派”、職場でも自由におしゃれを楽しみやすい“内勤派”、おしゃれの自己裁量権があると同時に自己プロデュース力も試される“エグゼクティブ派” …3つのカテゴリーで通勤スタイルを考えると、リアルかつ個性が出て面白そう!
通勤スタイル、ここも気になる!
◆ドレスコードでいちばん厳しい部分… それは足元!?
高:ストッキング&トウが隠れている靴が、オフィスでの足元の基本的なドレスコードですよね。洋服よりも基準が厳しいかもしれません。
下:靴はどんな服にも合わせやすいベーシックカラーを選ぶから、バックル付きとか、少し変化球なデザインが重宝しますよね。
大:トウ部分が覆われているから、足元に抜けが出にくいことがおしゃれの悩み…。“抜け感のある通勤パンプス”は常に捜索中!
◆デスクの上の小物、見せて!
原:ブルーライトカットメガネとヘアクリップが仕事中の相棒。メガネは、入社時から愛用している“オリバーピープルズ”のものです。
片:私もブルーライトカットメガネが手放せない! その日の仕事の作業強度に合わせて、カット率が違う3本を使い分けています。
◆PCサイズはマスト!? 通勤バッグ事情
片:私は外出先でのリモート作業も多いので、PCが入る大きさで、通勤服になじみのいいバッグがお仕事シーンには必須。皆さんはどうですか?
大:私は、オフィスワークの日は小さめバッグとサブトートの2個持ちで、クライアントを訪問する日はカジュアル見えするサブトートを持たずにPCが入る大きめサイズのバッグひとつ。それから、一目でブランドがわかるデザインは避けますね。
高:確かに! “いかにも”なものって小物ほど目立ちやすいですよね…!
◆ボタンの付け替えで高見せ!
大:素材とデザインは素敵なのに、ボタンがいまいち… なジャケットがあって。久々にボタンの付け替えをしました!
川&編:えっ! ボタンを付け替えるんですか!?
下:ボタンの付け替え、私もよくやります! ボタンが上質なものに替わると、ジャケットって一気に見違えますよね。
●この特集で紹介したアイテムは、すべて私物です。お問い合わせはご遠慮ください。
2023年Oggi7月号「リアル通勤スタイル座談会、開催しました!」より
撮影/魚地武大(TENT/静物) 構成/旧井菜月
再構成/Oggi.jp編集部