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2022.01.20

桔梗(キキョウ)の花言葉|色別の意味や名前の由来を徹底解説

「桔梗」は、美しい紫色が魅力の花ですよね。家紋としても使われており、昔から日本人に馴染みのある花だったことがわかります。野生の「桔梗」は数が少なくなってしまいましたが、園芸種には多くの「桔梗」が見られます。ここでは、「桔梗」の花言葉について紹介していきます。

【目次】
色別の桔梗(キキョウ)の花言葉
桔梗(キキョウ)の花言葉には怖い意味はある?
桔梗(キキョウ)の名前の由来は?
桔梗(キキョウ)の基本情報
最後に

色別の桔梗(キキョウ)の花言葉

「桔梗」の一般的な花言葉は、「永遠の愛」や「変わらぬ愛」、「誠実」、「気品」などです。「永遠の愛」という花言葉がつけられたのには、戦争から帰らぬ夫を10年も待ち続けた若い娘の名前が「桔梗」だったためといわれています。そのほか、その娘の家紋が「桔梗」だったからなど、いくつかの説があります。

「桔梗」は、その美しい紫色が魅力の花ですよね。「気品」は、日本では昔から紫色が高貴な色とされてきたためにつけられた花言葉のようです。

なお、「桔梗」の英語の花言葉も紹介しておきましょう。「endless love(永遠の愛)」や、「obedience(従順)」、「honesty(正直な人、誠実な人)」、「the return of a friend is desired(友人の帰りを願う)」などがそれにあたります。英語の花言葉も日本の花言葉に共通するものがいくつか見られますね。

「桔梗」には色別の花言葉もあるのでしょうか。一つひとつ見ていきましょう。

紫色の花言葉

「桔梗」といえば紫色の印象がありますよね。そのため、「桔梗」の一般的な花言葉と同じく、紫色の「桔梗」は、「永遠の愛」や「変わらぬ愛」、「誠実」、「気品」などが花言葉です。

白色の花言葉

白色の「桔梗」の花言葉は、「清楚」や「従順」です。白は純粋無垢な印象のため、清純なイメージを連想させる花言葉がつけられたのではないでしょうか。

(c)Shutterstock.com

ピンクの花言葉

ピンク色の「桔梗」の花言葉は、「幸薄」です。かわいらしい印象のピンク色ですが、花言葉自体はネガティブなため、贈りものにするときには注意しましょう。

(c)Shutterstock.com

桔梗(キキョウ)の花言葉には怖い意味はある?

これまで「桔梗」の花言葉を見ていきましたが、特に怖いイメージの花言葉はありませんでした。しかし、「永遠の愛」などの花言葉の由来が、戦争から帰らぬ夫をひたすらに待ち続けた女性の物語だったため、怖いというイメージを持つ方がいるのかもしれませんね。

「桔梗」の花言葉というよりは、「桔梗」の花自体にまつわる、すこし怖い話があります。それは、平将門と、そのお気に入りのめかけであった「桔梗姫」の伝説です。地域によって説が異なりますが、まずは、桔梗姫が敵に平将門の秘密を漏らしたために、平将門は殺され、後に自身も悲劇の死を遂げるというもの。そして、その桔梗姫が亡くなった場所では「桔梗」が咲かなくなってしまったのです。

そのほか、平将門が討ち死にしたあと、桔梗姫も後を追い、沼に身を投げて自死をしたというもの。その沼の跡地に、水田がつくられますが、水田を管理する家の娘に不幸が続きました。これが桔梗姫の呪いとされ、そこでは「桔梗」を植えなくなってしまったという話もあります。

こうした説がいくつかあるので、「桔梗」=悲劇的なイメージがついてしまったのかもしれませんね。

桔梗(キキョウ)の名前の由来は?

次に、「桔梗」の名前の由来を紹介します。中国で生薬として用いられる際の漢名「桔梗(キチコウ)」が転じて、「キキョウ」と呼ばれるようになったのが由来といわれています。ちなみに、「桔梗」は英語では、「Ballon Flower(バルーン・フラワー)」といいます。これは、「桔梗」のつぼみが丸くふくらんだ風船の形をしていることから名づけられました。

(c)Shutterstock.com

桔梗(キキョウ)の基本情報

「桔梗」は、日本を含む東アジアが原産のキキョウ科の植物です。開花時期は、6〜9月頃で、つぼみのときは風船のようにふくらんだ形をしており、開花すると、直径5〜7cmの星形の花を咲かせます。まっすぐに伸びた茎も特徴で、その高さは10〜120cmほど。この茎が生薬として使われます。日当たりの良い草原で育ちますが、近年はそうした場所が減ってしまい、野生の「桔梗」は絶滅危惧種に指定されています。

これまで「桔梗」にまつわる話をいくつか紹介した通り、「桔梗」は昔から日本人に親しまれてきた花です。万葉集で秋の七草として詠まれていたり、平安時代、青みがかった紫色は「桔梗色」として伝統色にされたりと、日本を代表する花といえますね。

明智光秀など数々の武将に用いられた桔梗紋

「桔梗」は家紋としても使われているというのは、歴史に造詣がある方は知っているのではないでしょうか。家紋として使われるようになったのには、土岐光衡(ときみつひら)が、兜に「桔梗」をさして戦に出向いたところ、大勝利をおさめたことがきっかけ。それ以降「桔梗」を家紋として使うようになったといわれています。

また、「桔梗」は「更に吉」と書くため、語呂合わせで縁起をかついだとする説もあります。ちなみに、明智光秀も土岐氏一族であるため、水色の「桔梗紋」を使っています。しかし、本能寺の変が起きて以降は、「水色桔梗紋」は裏切りの紋とされ、「桔梗紋」をやめる武士が続出しました。また、本能寺の変で討たれた織田信長の子孫は、「桔梗」の花を飾らないそうです。

生薬としても使われる桔梗

すでに触れた通り、「桔梗」の根は生薬としても用いられており、サポニンやイヌリンという成分を多く含みます。サポニンは、気道の粘膜の分泌を促すため、痰の除去効果が、イヌリンは、水溶性植物繊維のため、整腸効果があります、そのほか、咳の抑制や糖尿病の予防などの効果も期待できます。

種類

野生の「桔梗」は数が少なくなってしまったと説明しましたが、園芸種には多くの「桔梗」が見られます。一般的に「桔梗」は、一重咲きで紫色をしていますが、八重咲きや袋咲きであったり、白やピンクであったり、さまざまな「桔梗」があります。ここでは、「桔梗」の代表的なものや珍しい形をしたものなど、いくつかピックアップして紹介します。

・ウズキキキョウ
古くからある品種で、背丈が低く、ちりめんのようにシワがよったような葉が特徴です。花びらの先もすこしカールしていて、色はピンクや白などです。

・五月雨
見た目は一般的な「桔梗」と似ていますが、一般的なものより早い、5〜6月頃に開花します。そのため、「五月雨」という名前がつけられました。色は紫色のほか、白やピンク、絞り模様なども見られます。

・小町
「桔梗」のなかでも変わった品種で、花が開花しない袋咲きの品種です。一般的な「桔梗」のつぼみの状態=開花している状態とされます。色は一般的には紫色ですが、白色もあります。

・ハタザオキキョウ
旗竿のように、まっすぐに花を連ねて咲くことからその名がつけられた品種です。薄紫色で釣鐘のような形の花を、下向きに十数個つける姿が特徴。もともとはヨーロッパが原産で、大正時代に日本にやってきました。

最後に

紫や白、ピンクに色づき、高貴なたたずまいの「桔梗」。「桔梗」にまつわるさまざまなストーリーを見ていくと、昔から日本人に馴染みのある花だったことがわかりましたね。「永遠の愛」や「誠実」、「気品」など、ポジティブな印象の花言葉が多いので、大切な人へ、「桔梗」をプレゼントしてみてくださいね。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

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