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LIFESTYLE

2022.01.09

連載【働く私にMusik】コロナ禍のサバイブ日記となったニューアルバム『八面六臂』のエモい秘話【DJ・サッシャがナビゲート! SKY-HI編 Vol.3】

J−WAVEの人気ナビゲーターとして活躍中のサッシャさんが旬のミュージシャンと対談する音楽連載。今回のゲストミュージシャンはSKY-HIさん。自身のソロ活動はもちろん、マネジメント/レーベル「BMSG」の立ち上げ、ボーイズグループのプロデュースなど、その多岐にわたる活動を4回にわたってお伝えしていきます。3回目は最新アルバムについて、そしてリーダーのあり方について。

「BMSG」の立ち上げと並行して制作されたアルバムは、まるでSKY-HIのコロナ禍サバイブ日記!?

◆Guest Musician:SKY-HI

すかいはい/2005年にAAAのメンバーとしてデビュー後、ソロ名義「SKY-HI」としても’13年にメジャーデビュー。卓越したラップやダンス、ヴォーカルなどの技術を携え、ジャンルの垣根を越えた存在として活躍する。’20年にはマネージメント/レーベル「BMSG」を発足し、代表取締役CEOに就任。第1弾アーティストとしてNovel Coreと契約。同年、ボーイズグループオーディション「THE FIRST」で誕生した、7人組ダンス&ボーカルユニットBE:FIRSTのプロデューサーも務めるなど、更なる活動の幅を広げている。

狙っていたらできなかった想定外の仕上がりに。『八面六臂』の制作の裏側

サッシャさん(以下、S):そんな中での最新アルバム『八面六臂』! 新たな事業を展開し始めたタイミングだったこともあるから、やっぱり制作の上でも影響がありましたか?

SKY-HIさん(以下、SK):なにしろ忙しかった(笑)。レコーディングブースに行くまで、本当になにもないゼロの状況は初めてで。直前までずーっと仕事をしているし、スタジオに入ってから出るまでもカウントダウンが始まっているんです。ブースを出るまでに曲を完成させて録り終えないと、このアルバムは出せないっていう切羽詰まった状況は何回かありました。

S:そうなると、どういうものができ上がるのでしょう?

SK:なんていうか… 日記みたいなものができ上がりました。そのときに見えているものとか、思っていることがそのまま音楽に閉じ込められているから。ある意味、いちばん原点に立ち戻れたとも言えます。コンセプチュアルに考え抜く作業はとても美しいし、技術やクオリティの向上にとても必要なことですが、それと同時にプリミティブな音楽的要素とは離れていくこともあって。図らずもですが、自分にとって激動の2020年をアルバム『八面六臂』に凝縮することができました。

S:狙っていたらできない、想定外のものができあがったんですね。

SK:それから、今回のアルバムの曲順を決めるときに、まあ最初は『To The First』だよねとなって、緊急事態宣言のときにつくった『Simplify Yourlife』が2曲目にきて、そのままポンポンポンとほぼ時系列に制作した順に並べていったんです。

そうしたら、2曲目の『Simplify Yourlife』では《一人のままでもいい》という歌詞から始まる内容なんですが、最後の曲『One More Day feat. REIKO』のころには《ずっと孤独だった》から始まって《怖くても独りじゃないから》で終わっていたんです。

最初こそひとりだったけれど、今の自分は多くの仲間ができて、そこのシンクロがエモかった! 「こんなことってある!?」って…。正直、アルバム制作時は社名を「BMSG(Be My Self Groupの頭文字=自分のまま)」にしたくらいだから、これからはもう、好きな人と好きなことを好きなようにやるしかないって思っていました。次のアルバムは変に期待しないでくれというか、オムニバスみたいになるよって。なので、すべて奇跡の産物です。

S:伏線を回収していくようで鳥肌が立ちますね!

SK:自分でもすっげ〜楽しかったですね。準備して準備して、これ! って感じではないからこそ、感情がそのまま音楽に閉じこめられることによって、非常にエモーショナルな作品ができあがった。しかも勝手に。びっくりしちゃった!

S:アルバムを通して聴くと、一緒にコロナ禍をサバイブしているみたい。

SK:いや〜、本当にそうですね。

自身を〝社会人2年目〟!?と語るSKY-HIがF1から学んだリーダー論と仕事における役割分担

S:「BMSG」の社長業ではまだ課題があると話していましたが、同世代のOggi読者と共有できることってありますか?

SK:あると思います、なんだろうなあ。自分はまだ社会人2年目なんですけど(笑)!

S:あはは(笑)。Oggi読者のみなさんも30代になってプロジェクトのリーダーになったり、役職が上がったりすると思うんです。立場は違うかもしれませんが、SKY-HIさんのリーダーとしての心がけなどあれば聞かせてください。

SK:結局はコミュニケーションだとは思います。あとは、アーティストに対して自分が接していることから言えば、なんでしょうね〜…。どんな人でも何かしら前に進んでいると思うので、そこをリードするみたいな?

なんていうか、キャパシティが多い人は少ない人を疎ましく思うかもしれない。逆にキャパシティの少ない人は多い人から注意されるのがイヤかもしれない。すべては一長一短だから、そこで正論をかざすというより、リーダーの役割って実はコースをつくっていくことでしかなくて、みんなを引っ張っていくとか押したりとかしないことのような気がするんです。

S:道路を補装するだけでいいということ?

SK:はい、道路を補装したり、ミニ四駆にたとえるなら馬力を出すためのモーターローラーをつけたてあげたり、コーナーで曲がりやすくして促したり、ちょっと斜めに行ったら軌道修正して戻してあげたりとか。そういうことを地道にやってく作業な気がしますね。ちょっと話が飛ぶようですが、最近F1をすごく尊敬していて。あれってチームワークじゃないですか。

S:ひとりでやっているように見えて、ものすごい人数で構成されたチームの代表としてドライバーが最後のアクセル、まあひと踏みをしてるんですよね。

SK:それでソロアーティストって、F1レーサーとすごく似ているって思ったんですよ。プレイ型リーダーであれば、F1ほど勉強になるものはない!

S:確かに、そうですね。

SK:それぞれに役割があって、チーム監督、レーシングドライバー、エンジニアって。サッシャさんはF1の実況もされていますよね。

S:知ってくれているのね、ありがとう!

SK:もちろんですよ! なんていうか、それぞれの役割があるわけだから、バラバラでいいと思うんですよね。

S:みんなが同じ型にはまらなくてもいいというかね。個性や特技がありますから。

SK:そうなんです。話が戻ってしまうけれど、だからバラバラでいいということをみんなが受け入れることから始まりまるんだと、自分にも言い聞かせています。

S:僕もフリーランスでやっていて、マネージャーもいなくて全部自分ひとりでやっているのですが、逆にすごくいろいろな人と関わっていることに気づかされます。そこと向き合うって結構なエネルギーですよね。そこに自分のやりたいことをはめていくなら、なおさら。

SK:そうですね。

S:いろいろな人の思いや頑張りがある分だけね。

SK:でも日本を変えるか自分が死ぬかという話をしているくらいの人間なので(笑)。個人の力で世の中が変わることなんて絶対にないんです。個人の力でつくれるのはせいぜいブーム。集団でつくれるのはムーブメント。カルチャーをつくれるのは組織しかないと思うんですよね。

ただ人数が必要ということではなくて、新しいシステムの提示が必要だと思うんです。スティーブ・ジョブズだって、きっと個人で輝いたわけではないと思うし、スティーブ・ジョブズを含むチームが革新的な技術をつくった。そして、それを内包したアップルという組織がカルチャーになったと思うので。僕自身が今やろうとしていることは、個人でもダメだし、チームでもダメだし、やっぱり組織を完全につくらないといけない。

<Vol.4へ続きます>

【Information】3年ぶりのオリジナルアルバム『八面六臂』が好評発売中!

シングルとしてリリースされた『Mr. Psycho』『仕合わせ』『To The First』『Dive To World』のほか、s**t kingz(シットキングス)やMichael Kaneko、ちゃんみななど多彩な客演陣が参加した楽曲を収録。SKY-HI自身が一緒に音楽をつくりたいと思う相手とともに、音楽で遊び尽くした一枚。/¥3,300(CD)、¥8,800(CD+DVD、CD+Blu-ray)avex trax

撮影/岡本 俊(まきうらオフィス) スタイリスト/安本侑史(SKY-HIさん分)、久保コウヘイ(サッシャさん分) ヘア&メイク/眞弓秀明(SKY-HIさん分)、渋谷謙太郎(SUNVALLEY/サッシャさん分) 構成/宮田典子(HATSU)

Navigator:サッシャ

1976年、ドイツ・フランクフルト生まれ。10歳のときに日本に移住。日本語、ドイツ語、英語のトライリンガル。J-WAVE『STEP ONE』ナビゲーター、『ズームイン!! サタデー』『金曜ロードショー』(日本テレビ系)などにレギュラー出演するほか、各種スポーツ実況をはじめ、多方面で活躍中。

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Oggi12月号で商品のブランド名に間違いがありました。114ページに掲載している赤のタートルニットのブランド名は、正しくは、エンリカになります。お詫びして訂正致します。
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