【義理チョコ文化】どう思う? 5人の男性に聞いてみました!
今回話を聞いた男性のデータはこちら!
Aさん・29歳広告
広告代理店勤務。職場の伝統行事として伝わる、予定調和だらけの義理チョコ文化にうんざり。職場に関係のない、気になる女の子からもらう義理チョコは大歓迎、とのこと。
Bさん・31歳医療
地方都市の病院勤務。職場は女性スタッフが多く、管理職という立場上、もらう義理チョコは2桁を超える。バレンタインにもらってうれしいものは「ペンなどの消耗品(笑)」。
Cさん・30歳IT
IT関連企業で商品企画を担当。職場の義理チョコは、毎年部署内で禁止のお触れが出るため、2020年は0個。ホワイトデーのお返しを買う定番のお店は「ピエール・エルメ・パリ」。
Dさん・25歳IT
Cさんの後輩。天然系弟キャラ。かつて義理チョコの代わりに洋服をプレゼントされた際、「何を返していいかわからず、忘れたふりしてスルーした」というツワモノ。
「お返しを決めるために上長の許可が必要。…ってそれ、もはや仕事じゃん!」(Aさん)
__みなさんは職場で義理チョコってもらいますか?
(A)もらいますよ。部署の女性一同から一律で配られます。
(B)僕は管理職に就いていることもあって、部下のほか、別の部署の方に「いつもお世話になってるから」と渡されることも多いですね。
(C)僕とDは同じ会社に勤めてるんですけど、部署内でのやりとりは禁止。なんでも、昔プレゼント合戦がエスカレートしすぎて、見かねた上層部が禁止にしたとか。
(D)でも僕、会社ではもらわなくても、友人から毎年何かしらはもらってますよ。
(C)じゃあもらってないのって俺だけ? えぇ…(笑)。
__でも、会社によっては義理チョコ文化が根強く残ってるんですね。
(A)正直、なくしてほしいですけどね…。
(D)どうしてですか?
(A)もはや義理じゃなくて義務ですもん。ホワイトデーのお返しまでセットで、行事として参加させられているだけ。
(C)Aさんの職場は広告代理店なんですよね。ヘタなものあげたら怒られそう。
(A)それ、まさにそのとおりで。義理チョコもお返しも、部の新人男女がみんなからお金を集めて用意するんですけど、スイーツ特集の雑誌を読んでリサーチして「今年はこの商品でどうでしょう」と上長にプレゼンするんですよ。許可をもらわないと買えない。
(C)うわー。
(A)もう、ただの仕事(笑)。
__義理チョコをもらうこと自体うれしくないものですか?
(D)僕はうれしいですよ。甘党なんで、ふだん買えない高いチョコがもらえる、っていうのもありますけど(笑)。
(B)社内コミュニケーションにもなりますしね。
(D)そうそう、ふだんあまり会話しない同僚と話せたり。
(B)でも、いずれにしても「お返し問題」はついて回りますけどね。もらったら返さなきゃ、という義務感もあるし、数が多いとお財布へのダメージも大きいし。
(D)ホント、お返しを考えるのも買いに行くのもめんどう。
「ウケ狙いでネギを渡されたとき、うまく返せなかったことを今でも反省してる」(Bさん)
__お返しはどんなふうに選んでますか? 予算とかどう決めてます?
(C)もらったチョコと同じくらいの価格帯で選ぶかなあ。百貨店の中にある有名なお菓子屋さんとかで買っています。
(A)僕もそんな感じ。もらったチョコの値段をネットで調べて「こんなもんかな」って。
(B)みんなエラい。僕はショッピングセンターとかで簡単に済ませちゃってるな。
(C)いや、見栄っ張りなんですよ。「ダセェな」って思われたくないから〝失敗しない〟有名店で買う。女性の反応、気になるじゃないですか。
(A)高価なものとか、チョコ以外の変わったものをもらうと何を返せばいいかわからなくて困りません?「変化球はいらん! ふつうのチョコをくれ」と思う(笑)。
(B)わかる。僕、前にネギをもらって困りました。
(C)野菜の? なぜに?
(B)ウケるかと思って、って。でもどう反応していいかわからず固まっちゃって。お返しも無難なお菓子しか浮かばず、ムダに敗北感を味わうという。あ、ネギは味噌汁にしておいしくいただきました(笑)。
(A)お返しセンスの〝試されてる感〟、イヤですよね〜。
__ちなみに女性のアンケートから寄せられた「もらって困ったもの」は…。
(C)めっちゃ気になる。
__趣味の合わないハンカチ、好みじゃない食べ物・飲み物、花束、香りのきついハンドクリーム、ぬいぐるみ… など。
(C)全部やないか。何あげればいいの? 難しすぎ(笑)。
(D)そんなこと言われたらなおさら選ぶのが憂鬱になる。
「もらえるのは単純に嬉しい! でも日曜日に渡されるのはちょっと…」(Dさん)
__義理チョコをくれた相手を意識したりしますか?
(A)ふだん関わりのない部署の人に脈絡なく渡されてドキッとしたことはある。
(C)わかる! 「なんでくれたんだろう?」ってソワソワしたりして。男ってチョロイから、結局うれしいんかい、って(笑)。2021年のバレンタインはどうなるのかなぁ。
(A)贈らない職場も多そう。そもそもテレワークだし。日曜に渡すのは… ないな(笑)。
(D)それはさすがに重い…。
(B)コロナ禍の今は手づくりチョコも抵抗が。僕が医療従事者というのもありますが。
「感謝の気持ちを伝えるためにくれてたの? …すみません、知りませんでした」(Cさん)
__義理チョコ文化、どうすべきなんでしょうね。女性からは「感謝を伝えるいい機会だから続ける」という声も聞かれましたが。
(C)え。単純に年中行事だからあげとくか、くらいの気持ちだと思ってた。感謝の気持ち… そうなんだ。
(D)「ありがとう」の気持ちならお返しもちゃんとしなきゃダメですね。
__まさかの、男性はそこに意識が及んでいなかったという。
(C)すみません(笑)。義理チョコ、意外と意義深いな。
(A)そういう理由であればなおさら、ほんとに贈りたい人が楽しめばそれでいいのでは。
(B)無理して贈り合うほどではないけどもらうとうれしい。
(D)でも、お返しを考えるのは大変。矛盾してるけど、それが僕らの正直な気持ち、ってことで(笑)。
座談会を終えてわかった、男性たちの本音5
義理チョコの数だけ、男たちの苦労や苦悩も見え隠れ。彼らの会話や反応から気づかされたことを、まとめました!
本音1|変化球のギフトは御法度。あげるなら定番のチョコで
男性にとって義理チョコの最大の難関は「お返しを考える」こと。女性は「センスの見せ所!」とついギフトに凝りがちだけど、かえって男性側のハードルをあげていることも…。奇をてらわず、定番アイテムを渡すのも優しさ(?)かも。
本音2|女性たちの「感謝の気持ち」はあまり伝わっていない
女性に定着している「バレンタインデーは感謝を伝える行事」という意識。男性は「そうなの?」程度の認識と判明。言葉できちんと伝えない限り「年に一度のチョコをもらえる日」としか捉えてもらえない可能性大。
本音3|チョコは欲しいけど、会社が休みの日に手渡されるのは重い
休日にわざわざ渡すのは、「義理チョコ」の関係性ではやめたほうが無難なよう。「『もしや俺に気が…?』という意識が発動する」との意見もあったので、もし意中の人がいるなら、一か八かで日曜日に渡すのもありかも?
本音4|お返しを渡されたときの女性側のリアクションも大事
男性は繊細な生き物。お返しを渡したときに相手が喜んでいるか、意外と気にしている様子。(たとえ好みじゃないものでも)お返しを用意してくれた気持ちに感謝して、「ありがとう!」のひと言は忘れずに添えたいところ。
本音5|そうは言いつつ、義理でももらうとうれしいらしい
お返しを考える煩わしさはおのおのあるものの、男性側の意見は結局のところ、「女性から何かを贈られればうれしいしありがたい」というふんわりした内容に終始。2021年の義理チョコを渡すか渡さないかの判断は、女性側に委ねられた。
2021年Oggi2月号「令和3年の『義理チョコどーする?』問題」より
イラスト/竹田匡志 構成/佐々木 恵・酒井亜希子(スタッフ・オン)
再構成/Oggi.jp編集部