「化けた」年下イケメンに落っこちるという体験を韓流ドラマで
近くにいて気が付かなかった年下の男性に、突然惹かれてしまう… 韓流ドラマでも同じようなことが起こります。韓流ナビゲーターの田代親世さんが、そんな風に沼へと落っこちてしまった「まるで少女マンガの主人公のような」イ・ジョンソク。今回はイ・ジョンソク沼に落ちてしまったきっかけから、おすすめの『W–君と僕の世界』(2016)を紹介してくれました。
『シークレットガーデン』ではヒョンビンに心奪われて気が付かなかった
最初に私がイ・ジョンソクさんを認識したのは、ヒョンビンさん主演の大ヒットドラマ『シークレット・ガーデン』(2010–2011)でした。目立つ役で、背が高くて雰囲気はあると思ったけど、だからといって特別に惹かれるというわけではありませんでした。あの時は、主演のヒョンビンさんに心奪われていましたし。その次の『ハイキック3』(2011–2012)でも、「ああ、注目され始めてるんだな」というぐらいの印象だったんです。
年下男子役の『君の声が聞こえる』で意識しました
ところが、2013年『君の声が聞こえる』で“イ・ジョンソク沼”にどーんと落ちました。
10歳も年上の女性を相手に、対等であろうとして生意気な口をきくところとか、いじらしい! たまらん! って感じでした。年下の一途な男心を硬軟で伝えてきている。ヒロインに対してツンツンして生意気なんだけど、陰で必死に守ったり。
大人ぶってるところとか、記憶を失って子犬のようにすがるところとか、いろんな魅力がこのドラマの中にあって、心奪われてしまいました。
その次のイ・ジョンソクさんが心にトラウマを持った少年を演じた『ピノキオ』(2014–2015)も、ドラマとして優れた作品でした。
主人公はウェブコミックのスーパーヒーロー
翌年には、今回おすすめする『W–君と僕の世界』(2016)が放映されました。
『W–君と僕の世界』は、主人公たちがコミックの世界と現実の世界を行き来するというラブファンタジードラマです。少女マンガ好きならば、誰しもヒロインに自分を置き換えて、主人公男子とのやりとりを妄想するっていうのをやると思いますが。まさに、その妄想がドラマになったような物語なんです。
イ・ジョンソクさん演じる主人公カン・チョルは、オリンピックの射撃チャンピオンから一転して家族殺しの汚名をきせられてしまいました。しかし、無罪の判決を受け、巨額の富を得て真犯人探しを始めます。そんな彼は、実は国民的人気を誇るウェブ漫画の主人公なんです。そのスーパーヒーローのカン・チョルに恋をしているヒロインは、現実世界の研修医オ・ヨンジュ(ハン・ヒョジュ)です。
コミックと現実のヒロインの世界が交錯
オ・ヨンジュの父親が、このコミックを描いている漫画家なんです。いつのまにかコミックの主人公が独り歩きをし始めてしまった。それに恐怖を覚えた漫画家は、主人公を殺してコミックを終わらせようとする。
しかし、主人公を愛するヒロインのオ・ヨンジュは、好きな人が殺されるなんて耐えられないと思っていたら、いつの間にかそのコミックの世界に引きずり込まれてしまう。その挙句に主人公を助けちゃうんですね。そこからオ・ヨンジュもコミックの登場人物になって、コミックと現実世界を行き来して、カン・チョルと愛しあうように。コミックの世界に住むカン・チョルと、現実に住むヒロインのオ・ヨンジュが、時空を超えてどんどん交錯していきます。
さらに、このドラマはストーリーの斬新さもさることながら、イ・ジョンソクさんが、すっごい魅力的なんです!
『君の声が聞こえる』や『ピノキオ』も素敵だったんだけど、それに輪をかけて、ツンデレ感がすごい。
キラキラして花を背負ってるみたいなイ・ジョンソク
イ・ジョンソクさんは、長い手足で常人離れしたプロポーションです。それに加えて、お肌も綺麗だし、唇は艶っぽいし。広角をほんの少し上げる皮肉めいたほほえみ。あれで笑うたびに、出たー♡ って感じ。女心を射抜かれちゃいます。キラキラしてるから、ほんとに背中に大輪の花を背負っているみたい。まさに少女マンガから出てきた王子様なんです。
うるわしいクールビューティー。それに加えて8000億ウォンの資産を誇る億万長者のスーパーヒーロー。だけどそんな彼が、苦悩したり傷つきながらも、愛する女性を守りたいっていう思いで、ふたつの世界を行き来していくのが、もうすごい胸キュンなんです。
こんなに素敵だっていうことを、『シークレット・ガーデン』の時に、なんで気が付かなかったんだろうと驚くぐらいです。まさに化け具合を見せてもらいました。私のように『シークレット・ガーデン』でヒョンビンさんに夢中になって、イ・ジョンソクさんを見逃していた方には、ぜひ『W』のキラキラ少女マンガ世界を観ていただきたいです。それにしても、抜擢する人の見る目ってすごいんだなあと思います。
TOP画像/(c)2016 MBC
『W–君と僕の世界』U-NEXTにて配信中
取材・文/新田由紀子
田代親世/たしろ ちかよ
韓流ナビゲーター。テレビ・雑誌などで、韓流ドラマを紹介している。会員制韓流コミュニティ「韓流ライフナビ」を主宰。