連載お仕事小説#17「ブラックどんまい! わたし仕事に本気です」
燃えるお仕事スピリットが詰まった好評連載、第17回。主人公の七菜(なな)は、いつも仕事に全力投球! 激しく咳き込み病院へ向かった尊敬する上司・頼子。その代わりを務めるべく臨時チーフを任された七菜は仕事を的確にこなすため走り回っていた。そんなとき、上司・耕平から引き継ぎのため中抜けするように言われ、頼子の病室へと急ぐ七菜だったが……。
主人公 時崎七菜(31歳)は、上司の代わりに臨時チーフを務めるが……
【前回#16までのあらすじ】
七菜の仕事への熱意が朱音に伝わり、「原作引き上げ」を撤回してもらうことに成功。後半のシナリオ変更も滞りなく行われ、仕事は順調に進んでいた。喧嘩していた恋人・拓とも和解の兆しが見え、何もかもがうまくいくかと思った矢先、尊敬する上司・頼子の様子が……。
【今回#17のあらすじ】
激しく咳き込んだあと、その場にうずくまった頼子はタクシーに乗り込み、行きつけの病院に入院することになった。仕事の引き継ぎをするため、七菜は頼子の病室を訪れるが、そこで見たのはすっかり変わり果てた頼子の姿だった。
サクッと3分で読める! 本編はこちらから「ブラックどんまい! わたし仕事に本気です #17」
<主な登場人物>
・時崎七菜(ときざき なな):テレビドラマ制作会社「アッシュ」のAP(アシスタントプロデューサー)、31歳。広島県出身。24歳で上京してから無我夢中で走り続け、多忙な日々を送っている。
・板倉頼子(いたくら よりこ):七菜の勤める制作会社の上司。チーフプロデューサー。包容力があり、腕によりをかけたロケ飯が業界でも名物。
・小岩井あすか(こいわい あすか):撮影が進行中のテレビドラマ主演女優。
・橘一輝(たちばな いっき):撮影が進行中のテレビドラマ主演俳優。
・佐野李生(さの りお):七菜の後輩AP。26歳で勤務3年目。
・平大基(たいら だいき):七菜の後輩AP。今年4月入社予定の新人22歳。
・野川愛理(のがわ あいり):メイクチーフ。撮影スタッフで七菜と親しい。
・佐々木拓(ささき たく):七菜の恋人。大手食品メーカーの総務部に勤めている。
・上条朱音(かみじょう あかね):ドラマ『半熟たまご』の原作者。数々のベストセラーを持つ小説界の重鎮。教育評論家としても名高い。
・岩見耕平(いわみ こうへい):チーフプロデューサー。七菜の上司。
つづく
【次回予告】入院している頼子のもとを訪れた七菜だったが、うまく引き継ぎができないまま頼子と仲違いしてしまう。数日後からタクシーで届けられるようになった「ロケ飯」。頼子の代わりにチーフを務めることになった七菜だったが、またも新たな問題が……!
#18は5/15更新予定です!
中澤日菜子(なかざわ・ひなこ)
1969年東京都生まれ。慶應義塾大学文学部卒。2013年「お父さんと伊藤さん」で小説家デビュー。同作品は2016年に映画化。他の著書にドラマ化されら『PTAグランパ!』、『星球』、『お願いおむらいす』などがある。