【柴田麻衣さんインタビュー】
「残業しない働き方でご機嫌になりました!」
◆20代後半に「残業をしない」「飲み会への参加を減らす」スタイルに変更
前職はモバイルに特化したWEBマーケティング企業で、SEOを中心とするWEB集客などを担当。モバイルだけでなくPC全体に強い会社でスキルアップしたい、と考えていたときに声をかけて頂き、リクルートに転職したのが7年前、28歳のときです。
20代前半は体力もあり実力をつけたいと考えていたので、前職では深夜まで、ときには朝まで働くこともあり、疲れが取れなかったり、体調を崩すこともたびたびありました。ちょうど転職を考え始めた20代後半頃、そうした働き方を続けることに不安を感じるように。将来的にはキャリアと子育ての両立もしていきたいと考えていたので、30歳という年齢を前に働き方を見直し、「残業をしない」というスタイルにチャレンジすることにしました。
新たなスタイルにトライしてみようと決めてから、本格的に始めたのは転職のタイミングでした。もちろん初めは苦難の連続でした。まず、仕事量や出すべきアウトプットの質は変わらない中で「残業しない」というのが難しかった。アウトプットを担保しながら残業しないためには、段取りや目標設定をしっかり定めてから仕事をしなければならない。それを練習のように徹底して繰り返しました。
そうやって仕事をしているうちに、だんだん時間を減らすことができるようになり、その中でのアウトプットの最大化を目指すことで、いまのスタイルが確立していきました。段取りや目標設定も最初からうまくできたわけではないんです。こうした自分の考えや目標を都度都度上司にも伝えていて。リクルートには「個の尊重」と呼ばれる一人ひとりの意思を尊重してくれるカルチャーがあって、この時も私の考え方をすごく尊重してくれました。目標設定のやり方なども徹底的に鍛えてもらいましたね。
「飲み会への参加を減らす」ということも大きな悩みのひとつでした。やはり夜の飲み会は人間関係の構築において大切な場所です。だから周りが飲みに行っているのを見ると、不安になることもありました。しかし、そういった不安は、ランチなど他のことで解決していけるので、自然と気にならなくなりました。
仕事をする上でもうひとつ「周りをうまく巻き込む」というのを意識しています。短い時間で仕事を成し遂げようとすると、到底自分ひとりでは消化していけないので、上司や周りのメンバーに早い段階で仕事内容を共有するように。
設定した目標に向けて、どのように進めていくかの段取りをまず決めて、それを早いタイミングで周囲と共有することで、何かズレが生じたときに、早い段階で上司からキャッチアップがもらえたり、周囲がフォローしてくれたりと、トラブル回避にも繋がります。ミスが発覚して、それを明日までに解決しないといけない! という危機的な状況は極力作らないように、コミュニケーションを密に取ることを意識しています。
◆苦しくなったときは、3年、5年、10年のスパンで考える
新たな働き方にも上手く回り出し、キャリアップを考えていた33歳のころ、第一子を妊娠しました。妊娠中に切迫早産になり安静を強いられて、抱えている仕事を少し減らすことを上司に相談しました。それは「キャリアのペースを落とす」ということになるので、そのときはすごく悩みました。
しかし、苦しいときは1年ではなく、3年、5年、10年のスパンで考えると、今を乗り切れる、というようなことを以前、何かの本で読んだことを思い出し、自分のこれからの人生の残りを思えば、「ここでキャリアのペースを落とすこと」も一瞬の出来事だと思えるようになり、自然と焦りもなくなりました。
◆チャレンジを大切に、仲間たちと目標を追いかけていきたい
仕事では、新しいことにどんどんチャレンジしていきたいと考えています。実は今年の5月に産休育休から復帰したばかりなのですが、現在も今年3月にローンチしたばかりの新規事業「ホットペッパービューティーコスメ」を担当させてもらっています。
これは、ホットペッパービューティーのユーザーさんからも届いていた「テキストだけだと実際の使用感が分からない」「自分に合うかどうかが分からない」といったコスメに関する悩みを解決したい、という思いから生まれたサービスなんです。自分の培ってきたWEBマーケティングのスキルを活かして、より多くの方が自分のお気に入りのコスメに出会い、毎日のおしゃれや美容を楽しむお手伝いができたらと考えています。
また、仕事を通して仲間たちと目標を追いかけていきたいと強く思っています。仕事は全部、本当に楽しいんですが、特に楽しいと感じるのは、チームで議論している最中。同じ目標を持った人たちと話せることがすごく幸せ。人が好きで、メンバーも大好きで、一緒に仕事ができていることを嬉しく思っています。産休中はこんなに人と話すことがなかったので、その影響もあってか仕事復帰してから、以前よりもコミュニケーションの大切さを実感しています。
もうひとつ楽しいと感じるときは、上司と話しているとき。いろいろな指摘をくれるんですが、一つ一つきちんと考えて理解し、自分のものにできたときに「成長している自分」を感じられるんです。もちろん難しいこともたくさんありますが、その分、指摘されたことをもう一度自分で考えている瞬間の、自分はこれを乗り越えることで成長しようとしているんだ、と思えることが楽しいんです。なので、上司にはこういう機会をどんどん設けて欲しいと伝えており、自分としても上司にそれを持っていく機会を作るようにしています。そんな私に対して、上司も丁寧にフィードバックしてくれるので、とても幸せな環境で仕事をさせてもらっているなと思います。
◆ブレない軸を決めて、いつもご機嫌な自分でいたい
もし働き方で悩んでいることがあるならば、まずは「自分がどうなりたいのか」という軸をしっかりとイメージすることが大切だと思います。そして、覚悟を決めて変わるために何かを捨てることを恐れず、決めた軸をぶらさずいろいろな角度からチャレンジしつづけることをお勧めします。最初から上手くなんてできないから、練習、練習、とがんばっていくしかないんですが、トライ&エラーを繰り返すことできっと自分のスタイルが確立すると思います。
私の場合、20代の時は、まだイメージがシャープではなく、いつも楽しそうな余裕のある人間になりたい、と思っていて、そのための手段が「残業しない」「飲み会を減らす」でした。35歳となった今は、もう少しシャープになり、「優しく・楽しく・ご機嫌に」これが今の私の軸になっています。
以前から続けている残業しないスタイルのおかげで、子どもがいる現在も、以前と同じように働くことができているので、あのとき、一念発起してよかったなと思っています。
◆仕事の必需品は、朝のコーヒーとアロマの香り
朝ごはんはあまり食べないので、主人が淹れてくれたコーヒーを毎日持参。会社ではアロマオイルを自分のデスクの周りだけが香るように。朝は集中力を高めるローズマリーを、ミーティングの多い午後は、リラックスできる香りをその日の気分で選んでいます。どちらも私の仕事の必需品です。
▲〝ホットペッパービューティーコスメ〟ノベルティのハンドミラー
【ホットペッパービューティーコスメ】
自分に似合うコスメに出会える、コスメ専用のユーザー投稿型アプリ。実際に使用したコスメの使用感を、テキストや画像、評価チャートで投稿したり、他のユーザーによる投稿を閲覧することができます。コスメ情報を投稿しながら、自分だけの「コスメBOX」をつくることも可能。年代や肌色、ファッションタイプなど自分のプロフィール情報に近しい人の投稿を参考にすることで、自分に似合うコスメとの出会いを提供します。
【9/19〜10/31の期間、投稿コンテスト開催中!】
投稿数と獲得イイネ数の2部門で投稿コンテストを実施。それぞれ上位40名様にJCB商品券最大10万円分プレゼント。総額200万円のコンテスト!
PROFILE|柴田麻衣さん(35歳)
リクルート勤務。産休育休を経て最近復帰。ホットペッパービューティーコスメ、ホットペッパービューティーの2部門を担当している。逗子で夫と息子と3人暮らし。通勤時間はメール処理や資料を読んだり仕事をすることが多いそうだが、考え事をしたり、オンオフの切り替えに使ったりと、1.5時間が全く苦にならないそう。
協力/リクルート
撮影/中田陽子(MAETTICO) ヘア&メイク/後藤若菜(ROI) 構成/小池百々子