「おたがい歩み寄らないと人間関係って上手くいかない」(岩田)
――今作では、“愛”がキーワードになっていますが、“愛”のためにどこまで自分を変えることができますか?
山本:う~ん…。好きな人にヘアスタイルやメイクなどのビジュアルを変えてくれと言われても、変えないかもしれないですね(笑)。でも、連絡の頻度などは相手に合わせるかもしれないです。
岩田:僕もそうですね。おたがい歩み寄らないと人間関係って上手くいかないですし。それに、恋人同士なら、合わせることが苦にならないと思うんです。
山本:たとえば、相手がダンスがすごく好きで、一緒にやろうと言われたとしても、なかなかできないかも…(笑)。でも、ダンス以外ならできるかもしれないです(笑)。
岩田:あはは。僕は、まず好きな子が好きなものは挑戦してみますね。それで趣味が一緒になれば楽しいですよね。でも、一度やってダメなときはハッキリ“無理だ”と言います(笑)。
――お二人が演じた役柄は、愛のために、ものすごく尽くしていましたよね。だからこそ、憧れる部分はありましたか?
岩田:僕が演じた“耶雲”は恋人ができたら周りがみえなくなるタイプなんです。ここまで盲目になれることは僕にはないので、理解はできないんです。でも、恋人を思う気持ちが強いからこそ、すべての物語が進んで行くので、これだけ強い気持ちで人を愛することができるのは、見習いたいですね。
山本:私が演じた“百合子”に対しての憧れはあまりないんですが、深い愛を貫き通している“耶雲”は素敵ですよね。でも、ちょっと間違えると、その愛は怖さに変わるんです。なので簡単に“いいな”とは言えませんが、一生のパートナーであれば、これだけ愛されることはすごく羨ましいなと思います。
「いろんな想いを重ねながら、この映画を観てもらえたら嬉しい」(山本)
――お二人が、“耶雲”や“百合子”のように、必死に何かを求めた経験はありますか?
岩田:やはり“ダンス”ですね。ダンスがあったからこそ、今につながっていますし、努力もしないと報われないことを教えてくれたんです。なので、今も変わらず、ダンスは追求しています。
山本:私はこのお仕事全般に対してですね。モデルもお芝居も、強い気持ちがないとオーディションに受からないんです。これからも、頑張り続けて、求め続けて生きたいと思っています。
――その気持ちは、多くの人にフィットしそうですね。
山本:本当にそう思います。いろんな想いを重ねながら、この映画を観てもらえたら嬉しいです。
岩田:何度も繰り返し観ることで、観方も変わってくるので、ぜひ何度も観てもらいたいです。
文/吉田可奈 写真/安井宏充
映画『去年の冬、きみと別れ』(公開中)
【STORY】
彼女を奪われた。猟奇殺人の容疑者に――。
最愛の女性との結婚を控えた記者=耶雲(岩田剛典)が狙った大物は一年前の猟奇殺人事件の容疑者=天才カメラマンの木原坂(斎藤工)。
真相に近付く耶雲だったが、木原坂の危険な罠は婚約者=百合子(山本美月)にまで及んでしまう。
愛する人をこの手に取り戻すため、木原坂の罠にハマっていく耶雲の運命は――?
監督:瀧本智行 脚本:大石哲也 音楽:上野耕路
原作:中村文則『去年の冬、きみと別れ』(幻冬舎文庫)
出演:岩田剛典 山本美月、斎藤工・浅見れいな/北村一輝
製作:映画「去年の冬、きみと別れ」製作委員会
配給:ワーナー・ブラザース映画
オフィシャルサイト:http://fuyu-kimi.jp
オフィシャル Twitter:@fuyu_kimi #冬きみ
初出:しごとなでしこ