制汗剤のヘビロテでますます汗臭くなるって本当…!?
これからの季節、気になるのが汗のニオイ。制汗剤を使うのは手軽なニオイケアのひとつですが、実は、制汗剤を使いすぎることによって、逆に汗やニオイを悪化させてしまう可能性があるんです!
その理由や正しい制汗剤の使い方について、美容化学者で『オトナ女子のための美容化学 しない美容』の著者、かずのすけ先生にうかがいます。
制汗剤を毎日のように常用すると、かえって悪化する危険が…
【1年中ワキからフローラル制汗剤女子の特徴】
・ロールオンがお気に入り
・トイレに行くたびに制汗剤を付ける
・ワキ汗が目立つ色は着ない(グレーなど)
「制汗剤」の使用は汗の季節に必要最低限ならOK。ただし汗をブロックするために毎日のように使うと泣きを見ることになります。
汗がにおう原因はさまざまな菌類が汗を分解し、イヤなにおいがする物質を作るからです。そのため、一般的な制汗剤は「殺菌剤」を配合しています。しかし殺菌剤は、良い菌も雑菌も区別なしに殺してしまいます。良い皮膚常在菌が減る分、外部の雑菌が繁殖しやすくなりかえって“におい体質”になりやすいのです。(『オトナ女子のための美容化学 しない美容』より)
「収れん剤」は、皮膚のかゆみや汗疱(かんぽう)を招くことも
「収れん剤」は、肌にわざと「微弱な炎症」を起こし引き締める成分ですが、制汗剤の場合は炎症による「腫れ」で汗腺を閉ざし、その中に汗をせき止めるのです。
これが続くと汗腺の中に汗が蓄積し、制汗剤なしでちょっと運動した際に、せき止められていた汗が一気に噴出します。こうして、ますます“汗っかき”になるのです。さらに、副作用として皮膚のかゆみや汗疱(水疱)を招くことも。(『オトナ女子のための美容化学 しない美容』より)
どうしても制汗剤を使う必要がある場合は、イソプロピルメチルフェノールや緑茶乾留エキスなどを含有する抗菌系のものを選ぶほうが無難とのこと。
かずのすけ先生の解説を参考に正しい制汗剤の使い方を理解して、汗のニオイとオサラバしましょう♪
初出:しごとなでしこ
教えてくれたのは…美容化学者 かずのすけ先生
1990年生まれ。現在は研究活動のかたわら、サイト運営や化粧品の企画開発、セミナー講師、執筆業などにも携わる。2013年9月よりブログ「かずのすけの化粧品品評と美容化学についてのぼやき」を運営。確かな知識を生かした化粧品解析やわかりやすいコラムで、肌・髪に悩み多くの読者の信頼を得ている。最新著作『オトナ女子のための美容化学 しない美容』¥1,404・税込み(ワニブックス)が好評発売中。