30歳は、働き方も、生き方も、変化を感じ始める人生の転換期。社会での立場と、個としての自分に向き合いながら、毎日の通勤服を見つめ直すことで、「自分らしい」スタイルを見つけるヒントを提案。積み重ねてきた経験と未来への期待がある30歳。仕事もおしゃれも両立できる、仕事服選びの10か条を発表します!
[1]「好きと似合う」を融合させる
プレーンなアイテムに素材感でメリハリをつけクリーンで凜とした女性に
流行アイテムも甘いスタイルも好きだけど、年齢とともに気恥ずかしさも感じるように…。だれからも好印象のベーシックアイテムを基軸に、選びの基準を素材感やシルエットの美しさに変換して、年相応のきちんと感だけでなく、自分自身が着ていて心地よいと思えるスタイルに変化させていこう。軽くてやわらかい素材感が魅力のカシミア混のコートで、たおやかなシルエットを描いて。安心感のあるシンプルなノーカラーコートも、上品な素材にシフトして、大人っぽいリュクスな雰囲気に。
コート¥79,000・ニット¥29,000・パンツ¥20,000(Theory) バッグ¥39,000(L’AVENTURE martinique〈アニタ ビラルディ) 靴¥36,000(GALERIE VIE 丸の内店〈GALERIE VIE〉) ネックレス¥21,000(ショールーム セッション〈MARIA BLACK〉)
[2]シンプルだけで埋もれない!
ハッとする色のパワーで洗練感を
選ぶアイテムをベーシックに徹すれば、感度高めな色も通勤仕様にすっと馴染んで。インパクトのある色の存在感で着こなしに個性を発揮しよう。着慣れたテーパードパンツの懐の深さに頼って、この秋注目のマスタードイエローを難なく取り入れて。カーキのアンサンブルでシックな配色にまとめると、先輩らしい大人の佇まいに。
パンツ¥9,800(ザ・スーツカンパニー 銀座本店〈ザ・スーツカンパニー〉) カーディガン¥33,000・ニット¥26,000(リーミルズ エージェンシー〈ジョンスメドレー〉) バッグ¥16,000(ユナイテッドアローズ 有楽町店〈ユナイテッドアローズ〉) 靴¥25,000(フラッパーズ〈カルツァイウオーリ・フィオレンティーニ〉) バングル¥14,000(アガット〈agete〉) リング¥145,000(ショールーム セッション〈マリハ〉)
ドラマティックなシルエットで魅せる
甘さ控えめな、ドライな女っぽさを演出するならいつもより長め丈のスカート、動いたときの揺れ感よりもハリ感を意識。人と違う視点で、上品さを引き出して。重量感のある素材で、Aラインシルエットの美しい輪郭をくっきり描くロングスカート。起毛感のあるふわふわニットとメリハリを利かせれば、フレンチトラッドな雰囲気に仕上がる。
スカート¥49,000(ヴァリアス ショールーム〈エイトン〉) ニット¥23,000(アルアバイル〈ルル・ウィルビー〉) バッグ¥44,000(フルラ ジャパン〈FURLA〉) 靴¥12,500(ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ 丸の内店 〈ビューティ&ユース〉) ピアス¥57,000・リング[中指]¥78,000〜・[薬指]¥21,000〜(ショールーム セッション〈マリハ〉)
[3]育て、育てられる「私だけのいいもの」と成長したい
知的で女らしい、ジュエリーのような時計と人生の時間をともに刻みたい
品格あるラグジュアリーブランドの「名品」から、将来の自分のなりたい女性像をひもとくのもひとつの方法。これから先、仕事でもおしゃれでも、自分のスタイルをつくりあげていく過程で、基軸になってくれ、自信を与えてくれる相棒を見つけたい。知的で女らしい、ジュエリーのような時計と人生の時間をともに刻みたい。歴史も価値も認められたブランドの「名品」から学ぶ、気高さと華やかさで、マイスタイルを更新。上質なダイヤモンドがきらめくスクエアフェイスの時計が、「理想の女性像」に最短ルートで近づけてくれる気がして。
時計[ステンレススティール×ダイヤモンド/SMサイズ] ¥792,500・イヤリング¥843,750・リング¥290,000(カルティエ カスタマーサービスセンター〈カルティエ〉) ブラウス¥12,000(ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ 丸の内店〈ビューティ&ユース〉)
[4]仕事も服もジェンダーレスでいこう!
チノパンやローファーなどのマニッシュなアイテムをニュートラルなマインドで!
女性の社会進出があたりまえになった現在、Oggi世代の目ざす働き方もジェンダーレスな時代に突入。男性と対等にキャリアを積んで、出世もしちゃうかも…!? 心地よいと思える洋服もまた、そんな心情を表すように、メンズライクなアイテムをMIXした媚びないマインドで、おしゃれの振り幅を広げよう。男性がそのまま着ていそうなムダのないベーシックな紺ブレ、チノパン、ローファー。あえて女性が着るからこそ、マニッシュさが引き立ち、都会的なムードが漂う。
ジャケット¥34,000(TOMORROWLAND〈MACPHEE〉) カットソー¥7,200(ノーブル コレド日本橋店〈エデン ノーブル〉) パンツ¥19,000(Shinzone ルミネ 有楽町〈THE SHINZONE〉) バッグ¥274,000(エイチ アイ ティー〈ロウナー ロンドン〉) 靴¥100,000(ジェイエムウエストン 青山店〈ジェイエムウエストン〉) メガネ¥27,000(MOSCOT Tokyo〈MOSCOT〉) ピアス¥120,000(エナソルーナ神宮前本店〈エナソルーナ〉) バングル¥22,000(アガット〈agete〉) リング¥18,000(ノジェス)
[5]さりげない色気を身につける
あからさますぎない背中のヌケ感
体の曲線を露わにすることや、胸元の肌の露出をするといった、あからさまな色気は年齢とともに迫力が増して。それよりも丁寧に手入れされた肌や、華奢な体の一部など、ふとした瞬間に香り立つ色っぽさにこそ、大人の女性ならではの気品が宿る。後ろ姿で魅せる、控えめな肌見せと華奢なネックレスでエレガントな色気を。顔周りも華美になりすぎない、肌馴染みのよいベージュ&ブラウントーンで仕上げ、ヌケ感のあるこなれた空気感をまとって。「さりげない」けど、計算された色っぽさが大人には必要。
ニット¥13,000(アクアガール 丸の内〈アクアガール〉) ネックレス¥50,000・リング¥64,000(エナソルーナ神宮前本店〈エナソルーナ〉) スカート¥8,300(ミラ オーウェン ルミネ新宿2店〈ミラ オーウェン〉) ピアス¥65,000(アガット〈agete〉)
セミマットなリップで大人のツヤを
体型も肌も髪質も変化を感じ始める年ごろ。マットよりもウェットで、グロスよりもドライ――。口元でほのかな「ツヤ」を効かせるだけで、顔の印象をフレッシュに蘇らせてくれる。
[6]通勤服は、もっと自由な発想で!
アスレジャーなアウターや小物にはタイトスカートとヒールで女らしさを漂わせるのも忘れずに
ノマド族が増えている今、通勤服にも変化の兆しが。ときには大胆に、ナイロンジャケットやウエストポーチのようなスポーティアイテムをプラスしてみて。ワクにとらわれないマインドが、仕事をもっと楽しくしてくれる! 軽くて防寒にもなるナイロンパーカーは、動きやすいから忙しい外回りの日にもぴったり。
パーカー¥20,000(ザ・ノース・フェイス 3〈ザ・ノース・フェイス〉) プルオーバー¥9,800(ノーブル コレド日本橋店〈ノーブル〉) スカート¥41,000(マディソンブルー〈マディソンブルー〉) ウエストバッグ¥38,000(アルアバイル〈メゾン・ボワネ〉) トートバッグ¥1,900(L.L.Bean カスタマーサービスセンター〈L.L.Bean〉) 靴¥27,500(オデット エ オディール 新宿店〈ケースピン フォー オデット エ オディール〉) 時計¥57,000(アガット〈agete〉) ピアス¥16,000・リング¥13,000(フラッパーズ〈シンパシー オブ ソウル スタイル〉)
[7]頼れる一着を賢くきたい
OFFなら、おしゃれの幅が広がるデニム!
お気に入りの一着を見つけたときほど、それをON⇔OFFで着回しがち。30歳からは、あえて見た目も心もONとOFFをきちんと切り替えられる大人の余裕を身につけて。休日用には、シンプルだけどウォッシュド感が絶妙なデニムを味方に。
ハイウエストとストレートなラインが美脚を約束するデニム
ライダースやサングラスで切れ味よく男前に。そこに加えたいのは、アンクル丈からのぞく華奢な足首やヒールのひとさじの色っぽさ。
パンツ¥29,000(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店〈リダン〉) ジャケット¥49,000(アルアバイル)ブラウス¥16,000(TOMORROWLAND〈MAC PHEE〉) バッグ¥26,800(ショールーム セッション〈Athena New York〉) 靴¥40,000(THE GRAND Inc.〈LAURENCE〉) サングラス¥31,000(MOSCOT Tokyo〈MOSCOT〉) リング¥18,000(エナソルーナ神宮前本店〈エナソルーナ〉)
ボーダーで醸し出す 大人なマリンスタイル
頼りになるボーダーは、デニムとの相性も抜群。パールやモヘアのカーディガン、丸いシルエットがキュートなバッグが女らしさを加味してくれる。仕上げにソックスをプラスしてこなれ感を。
パンツ¥29,000(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店〈リダン〉) カーディガン¥33,000(ロンハーマン〈ロンハーマン〉) カットソー¥6,800・靴¥12,000(アダム エ ロペ〈アダム エ ロペ〉) バッグ¥23,000(アルアバイル〈セルプイ〉) ソックス¥2,700(真下商事〈パンセレラ〉) ネックレス¥8,000(ユナイテッドアローズ 有楽町店〈ユナイテッドアローズ〉)
バックシャンなトップスや遊びのある小物でガーリーに
デザイン性のあるスリーブや大胆に開いた背中は休日だからこそ着られる一枚。チェック柄のベレー帽やファーバッグで秋らしい装いに。
パンツ¥29,000(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店〈リダン〉) プルオーバー¥17,000(Shinzone ルミネ有楽町〈THE SHINZONE〉) バッグ¥63,000(ロンハーマン〈ラドロー〉) 靴¥80,000(ビームス ハウス 丸の内〈レイン〉) 帽子¥5,800(ミラ オーウェン ルミネ新宿2店〈ミラ オーウェン〉) ブレスレット¥82,000(ブルーム&ブランチ青山〈GIGI〉)
ONなら、信頼される美しいスーツ!
むやみやたらに安い服を買っていた20代とは、もうおさらば! たとえば、落ち着いた知的な雰囲気のネイビーのセットアップはかなり万能。きちんと感も着回し力もある一着はしっかり吟味して、自分の体に合うずっと着られるものを選びたい。
Vカラージャケットと美脚パンツがこなれた印象の大人顏スーツ
洗練ネイビーと白で叶える美人なスーツスタイルは、カジュアルなカットソーや、ホワイトの小物で抜け感をプラス。パンツはセンタープレス&クロップド丈で脚長効果にも期待大!
ジャケット¥16,000・パンツ¥9,800(ザ・スーツ カンパニー 銀座本店〈ザ・スーツカンパニー〉) カットソー¥9,000(GALERIE VIE 丸の内店〈GALERIE VIE〉) バッグ¥58,000・ ストラップ¥20,000(フルラ ジャパン〈FURLA〉) 靴¥40,000(THE GRAND Inc.〈LAU RENCE〉) バングル¥6,000・リング¥8,000(SILVER SPOON)
サックワンピで、きっちりと ゆったりのちょうどなバランス
落ち感のあるモカブラウンのワンピースは、体のラインを拾わないシルエットだから、オフィスでみっちり仕事をする日に最適。とはいえ、急な来客にそなえて、さらっとジャケットをはおるのがお約束。
ジャケット¥16,000(ザ・スーツ カンパニー 銀座本店〈ザ・スーツカンパニー〉) ワンピース¥34,000(ノーブル コレド 日本橋店〈カーレム〉) バッグ¥38,000(Theory luxe) 靴¥31,000(アマン〈ペリーコ サニー〉) メガネ¥44,000(アイヴァン 7285 トウキョウ〈アイヴァン 7285〉) ブレスレット ¥21,000・リング¥15,000(ショールーム セッション〈MARIA BLACK〉)
ネイビー×ブラックでちょっとモードに昇華
Vネックのブラウスやオジ靴で、とことんハンサムに。あえてブラックを合わせることで、コーディネートに奥行きをプラスして。
ジャケット¥16,000・パンツ¥9,800(ザ・スーツ カンパニー 銀座本店〈ザ・スーツカンパニー〉) ブラウス¥15,000(MICA&DEAL 恵比寿本店〈MICA&DEAL〉) バッグ¥40,000(オルサ〈オルセット〉) 靴¥ 34,000(アルアバイル〈ファビオ・ルスコーニ〉) ピアス¥14,000( フラッパーズ〈シンパシー オブ ソウル スタイル〉) ブレスレット¥380,000(アガット〈agete〉)
[8]ヘルシーな体とおしゃれはセット
ロングでタイトなスカートを無理なく着られる体が理想
年齢と共に、少しずつ変わってくる体型。着たい服を似合う服にするには、体のラインづくりが欠かせない。後ろ姿、ウエストライン…。20代とは違うところを意識しながら試着をしていると、今の体にフィットする服に出合えたとき、いつもより自信が持てるはず。ひざ下丈で深めのスリットが入った女っぷりのいいリブスカート。ショート丈のライダースと合わせて目線を上にすれば、引き締めブラックの効果も相まって、スタイルアップは完璧。秋らしいブラウンやチェックを効かせたり、足元をバレエシューズにすることで、引き算も忘れずに。
スカート¥16,000(GREED International Tokyo Store〈BED&BREAKFAST〉) ジャケット¥60,000(martinique Le Conteルミネ新宿店〈マルティニーク〉) カットソー¥2,500(プチバトー・カスタマーセンター〈プチバトー〉) バッグ¥6,800(ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ 丸の内店〈ビューティ&ユース〉) 靴¥24,000(フラッパーズ〈スペルタ〉) 「MARIA BLACK」のピアス[片耳]¥13,000・「Hirotaka」のリング¥68,000(ショールーム セッション)
[9]予定に合わせて、小物もフレキシブル!
会議の日は資料がガシガシ入るA4 BAG
フリーアドレスのオフィスも増えている今、働く女性にとってA4サイズやPCが入れられるバッグは三種の神器のひとつ。人と会うときには名刺代わりにもなるバッグ。きっちりしたフォルムや落ち着いた色合いも欠かせない。中にはたくさん仕切りがあり、外側にはフラップが付いているため、PCや大切な書類を守ってくれるという安心感。深みのあるネイビーが落ち着いた印象と共に、男性顔負けのかっこよさを演出してくれる。
バッグ[28×31×10.5]¥79,000(フルラ ジャパン〈FURLA〉)
アフター7を見越す日はミニBAGで出社
忙しい毎日に潤いを持たせてくれる仕事終わりの大切なプライベート時間。予定がある日は思いきって資料やPCを手放してみよう。小さなバッグとスマホにウキウキを詰め込んで♡ いつもの仕事着を華やかに味付けするアクセ感覚のバッグ型押しや丸みのあるラウンド型が女性らしい。久しぶりにちょっと夜遊び♪ なんて日に、コーディネートも気持ちも盛り上げてくれる。とはいえ、落ち着いたグレーが、仕事服にもきちんとハマる、両A面バッグ。
バッグ[8.5×9×7]¥26,000(ノーブル コレド 日本橋店〈イアクッチ〉)
[10] すべて味方になる服と生きていく
ニット、パンツ、トレンチ… 私たちOggi世代に必要なのはベーシックの中に香り立つ品
上司や目上の人には決して媚びることなく、それでいて信頼される人でありたい。後輩からは尊敬される先輩でいたい。30歳からは、ちょっと欲張りになっていい。どんな相手からも好感を持たれる印象美人な女性でいられるように、「優しくて意志のある人」を、語らずとも表してくれるベージュの力を信じてみよう。
コート¥28,000(コントワー・デ・コトニエ ジャパン〈コントワー・デ・コトニエ〉) ニット¥5,990(PLST) パンツ¥16,000(エミ ニュウマン新宿店〈エミ アトリエ〉) バッグ¥69,000(ショールーム セッション〈OAD NEW YORK〉) 靴¥49,000(アマン〈ペリーコ〉) ピアス¥9,000(ノジェス) ネックレス¥62,000(アガット〈agete〉) リング[人さし指]¥28,000・[中指]¥15,000(SILVER SPOON)
●この特集で使用した商品の価格はすべて、本体(税抜)価格です。
2018年Oggi11月号「30歳の私を語る『新しい仕事服』ってこういうこと!」より
撮影/倉本ゴリ(Pygmy Company/モデル)、渡辺修身(静物) スタイリスト/金子綾 ヘア&メイク/笹本恭平(ilumini.) モデル/矢野未希子(本誌専属)、宮田聡子 構成/菅 博子、渡辺みらの
再構成/Oggi.jp編集部