最新の健康法やエクササイズ、スーパーフードなど、美容やダイエットにまつわる情報は常に更新され続け、その度にあらゆることを取り入れてきた人はたくさんいるはず。
でも、続かなかったり、目に見えた効果を実感できなかったりと、さまよっている方が多いのではないでしょうか。
鍼灸師の若林理砂さんは、そんな人達こそ東洋医学の知恵である「養生」を実践して欲しいと言います。「養生」とは、病気にかかりにくくなる生活習慣のこと。食事・休養・運動の三本柱をしっかり立てることで、体も心も病気にかかりにくい状態をつくり、不調を改善していきます。
一見シンプルで当たり前のことのように思えますが、毎日実践することで「2週間で5kg減った!」「以前より体力・気力が充実している」「むくみが改善された」など効果を実感している方がたくさんいます。
今回は、若林さんに「養生」の基本を解説していただきました。
働く女性にとって無理のない範囲で実践できるものばかりなので、是非参考にしてみてくださいね。
「どうしてそんなに食べてないのに体重が増えるんだろう?」
って、みなさん言うんですけれど……無意識のうちにちょっとずつ食べているんです。そして、栄養バランスが偏っている。
まずは毎日自分が何を食べているか認識するために、
食べたものを写真に撮ってみてください。
1日分の食事の写真を見返したとき、「やだ、私こんなに食べてる」と実感する方が多いはずです。
あれ、職場でこんなにおやつを食べている……
お昼は炭水化物ばっかりだな……
居酒屋だと野菜を全然食べてないかも…
など、食事を見える化することで、自分でも気づいていない自分の姿が見えてきます。
養生で何より大事なのは食事です。
“バランスのいい食事”を心がけること。
だからといって、オーガニックの素材にこだわったり、手間ひまかけたり、特別なことはしなくていいんです。
“バランスのいい食事”とは、
・体を作るもとになるタンパク質=肉、魚、卵、大豆等
・体を動かすエネルギーになる炭水化物=ご飯、パン、麺類、いも等
・体の調子を整えるビタミン、ミネラル=野菜、果物等
毎食これらを適切な分量食べるようにします。
分量の目安は、両手のひらを合わせて1杯分が野菜(加熱した場合は片手1杯分)。タンパク質は指をのぞいた手のひら1枚分。炭水化物は両手の中にすっぽり収まる大きさの茶碗に1杯が目安です。
今の食事を写真に撮ってみると、炭水化物や動物性タンパク質を摂りすぎている方が多いはず。
野菜不足とわかっていても、意識しないとなかなか難しいかもしれません。
外食の場合は特に野菜不足になりがちでしょう。
できれば毎食分量もバランスよく食べてほしいのですが、もし1食でうまくいかなかったら次の食事で取り返してもいいんです。
お昼に野菜が足りなかったら、夕食では野菜を多めに。
凝った食事にする必要はありません。
無理のない範囲でバランスの良い食事を摂ることは可能です。
ちなみに私の朝ごはんはうどんが定番です。
お肉とお野菜、温かいスープとうどん。一皿で完結して楽なんです。
ごはんと味噌汁、パンとスープ、いろいろ試した結果、手間がかからずバランスもいいうどんにたどり着きました。
お昼は昨晩の残りを活用したお弁当
夜はお鍋や鉄板焼きが多いです。
何品も作る必要がなく、一度に野菜もタンパク質も炭水化物も摂取できるので効率的。時間をかけずにバランスの良い食事をすることは難しくないので、是非みなさんにも真似していただきたいですね。
【ポイント】
食べたものを写真で記録し”見える化”。自分の食事量やバランスを把握する。
若林理砂
臨床家・鍼灸師。1976年生まれ。高校卒業後に鍼灸免許を取得。早稲田大学第二文学部卒(思想宗教系専修)。2004年に東京・目黒にアシル治療室を開院。著書に『大人の女におやつはいらない』、『その痛みやめまい、お天気のせいです 自分で自律神経を整えて治すカンタン解消法』、『夏冷えにサヨナラ!ペットボトル温灸術』など多数。https://www.asil-llc.info
DMMラウンジ「若林理砂のカラダ稽古部!」ではボディーワークを扱うオンラインサロンを開設中。Twitterアカウントは@asilliza