目次Contents
この記事のサマリー
・ニットの毛玉は、平らに置いて毛玉取り機や専用ブラシで少しずつ取ると生地を傷めにくくなります。
・カミソリは編み糸まで切るおそれがあるため、大切なニットには衣類用の毛玉取り用品が向いています。
・毛玉が簡単に取れない場合は、無理に指で引っ張らないようにしましょう。生地につながった毛玉を強く引くと、繊維まで引き出すおそれがあります。
お気に入りのニットに毛玉を見つけると、着て出かけるのをためらってしまうこともあります。手で引っ張ったり、カミソリで削ったりしていいのか迷う人もいるでしょう。ニットの毛玉は、状態や素材に合わせて方法を選ぶことが大切です。
この記事では、自宅で取り組みやすい毛玉の取り方を中心に、シャギーやアクリル素材で気をつけたい点、毛玉を増やしにくくする日頃のケアまで創業80余年の歴史を持つ京都発祥の染み抜き・お直し専門店である「きものトータルクリニック吉本」さんにお聞きしたので、紹介します。

ニットの毛玉を自宅で取る方法
ここでは忙しいときにも実践しやすい方法と、失敗を防ぐために覚えておきたい注意点を紹介します。
毛玉取り機や毛玉取りブラシを使う
毛玉が広い範囲にできているなら、毛玉取り機を使うと効率よく整えられます。ニットは平らな場所に広げ、シワをしっかり伸ばしてから始めましょう。
毛玉取り機は強く押しつけず、生地の表面をなでるように少しずつ動かします。同じ場所に何度も当てると、必要以上にニットの繊維をカットしてしまう可能性があります。最初は目立たない部分で試すと安心でしょう。
毛玉取りブラシは、表面を整えながらケアしたいときに向いています。製品の使用方法を確認し、編み目や毛並みに配慮しながらやさしく動かします。
どちらを使う場合も、「一気にきれいにしよう」と力を入れすぎないことがポイントです。少し取ったら生地の状態を確認する。この繰り返しなら、初心者でも作業しやすいでしょう。

カミソリで取る方法は生地を傷めないよう注意する
「家にあるカミソリで取れないかな」と考える人もいるでしょう。カミソリは刃が直接触れるため、毛玉だけではなくニットの繊維や編み糸まで切ってしまう可能性があります。
特に薄手のニットや毛足のある生地では、力加減を誤ると傷につながるかもしれません。刃を強く押し当てたり、同じ部分を繰り返し削ったりする方法は避けたほうが安心です。
大切なニットを長く着たい場合は、衣類用として作られた毛玉取り機やブラシを選ぶほうが扱いやすいでしょう。身近にある道具で済ませることより、生地を傷めにくい方法を優先したいところです。
毛玉を強く引っ張って取るのは避ける
大きな毛玉を見つけると、指でつまんで取りたくなるかもしれません。毛玉がニットの表面から浮いていて、軽くつまんで取れる場合は、指でそっと取り除くこともできます。
ただし、毛玉が生地につながっている状態で無理に引っ張ると、毛玉につながった繊維まで引き出してしまうことがあります。編み目が乱れたり、表面が毛羽立ったりする原因にもなりかねません。
指で簡単に取れない毛玉は、無理に引っ張らず、毛玉取り機や専用ブラシなどを使ってケアしましょう。お気に入りのニットほど、力任せに取らず、生地の状態を見ながら処理することが大切です。
シャギーやアクリルなど素材・風合いに合わせた毛玉ケア
毛足の長いシャギーやアクリルなど、検索ニーズの高いニットを中心に、ここでは風合いを守るための考え方を見ていきましょう。
シャギーニットは毛足を切らないよう慎重に扱う
シャギーニットの魅力は、ふんわりとした長い毛足です。毛玉を取るときは、毛玉と本来の毛足を一緒に切らないよう注意しましょう。
毛玉取り機は毛玉だけでなく周囲の毛足まで巻き込むおそれがあるため、使用する場合は注意が必要です。まず毛足をやさしく整え、毛玉と本来の毛足を見分けてから、使用方法を確認したうえで専用ブラシなどをつかってそっとケアしましょう。
最初は裏側など目立ちにくい部分で試し、生地への影響を確認してから進めると安心です。
毛玉と毛足の境目が分かりにくい場合は、無理に処理しない選択もあります。お気に入りの一着や高価なニットで判断に迷う場合は、クリーニング店など衣類を扱う専門店へ相談する方法も検討するといいでしょう。
素材や風合いに合わせて毛玉をケアする
ニットの毛玉を取るときは、素材だけでなく生地の厚さや編み目、毛足の長さなども確認しましょう。例えば、アクリルニットもほかの繊維との混紡や生地の状態によって適したケア方法が異なります。
毛玉取り機を使えるか迷った場合は、まず衣類のタグや商品のケア方法を確認しましょう。薄手のニットや編み目の粗いもの、毛足の長いものは、目立たない部分で試してからケアすると安心です。

ニットの毛玉を増やさないための日頃のお手入れ
ここでは、お気に入りのニットを長く楽しむための習慣を紹介します。
着用時の摩擦をできるだけ減らす
ニットの毛玉は、着用中に繰り返し擦れる部分で目立ちやすくなります。脇や袖、バッグが触れる腰まわりなどを確認してみましょう。
肩掛けバッグをいつも同じ側で持っているなら、ニットと擦れる場所も偏りがちです。バッグの持ち方を変えるなど、強い摩擦が続かないよう工夫するといいでしょう。
また、重ね着にも気を配りたいところです。表面が硬いアウターなどと長時間擦れる場合は、ニットの毛羽立ちにつながる可能性があります。
毛玉が増えてからまとめて取るより、着用時の摩擦を意識するほうが日々のケアも楽になるでしょう。
洗濯前に取扱表示を確認する習慣をつける
ニットを洗う前には、衣類についている取扱表示を確認しましょう。家庭で洗えるかどうかに加え、乾燥やアイロン、クリーニングに関する情報も確認できます。
消費者庁によると、2024年8月に改正されたJIS L0001に合わせ、2024年8月20日から新しい洗濯表示が使われています。新旧の表示が付いた衣類が手元にある可能性もあります。
自己流で洗濯方法を決めるのではなく、衣類ごとの表示に沿って扱うことが大切です。お気に入りのニットを長く着るためにも、洗濯機へ入れる前にタグを見る習慣をつけておくと安心でしょう。
ニットの毛玉の取り方に関するFAQ
ここではよくある疑問と回答をまとめました。参考にしてください。
Q.ニットの毛玉を自宅で取る方法は?
A.毛玉取り機や専用ブラシは強く押しつけず、ニットを平らにして少しずつ動かすと傷みを抑えやすくなります。
Q.シャギーなど素材・風合いに合わせた毛玉ケアは?
A.シャギーニットは毛玉と長い毛足を見分け、周囲の毛を巻き込まないよう慎重にケアすることが大切です。
Q.ニットの毛玉を増やさないための日頃のお手入れを教えてください。
A.毛玉予防ではバッグやアウターとの摩擦を減らし、洗濯前に取扱表示を確認する習慣をつけましょう。
最後に
ニットの毛玉は、目についたからといって無理に引っ張らず、生地や毛足の状態に合う方法で少しずつ処理することが大切です。毛玉取り機やブラシを使う場合も、強く押しつけないようにしましょう。
シャギーなど毛足の長いニットは、より慎重な扱いが求められます。普段から摩擦を減らし、衣類の表示に沿ってお手入れすることで、お気に入りのニットを気持ちよく着続けられますよ。
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