「弥栄」の読み方とは?
弥栄は「いやさか」と読みます。なお、弥という漢字は「や」と読むことが一般的です。例えば、3月の旧称は「やよい」ですが、漢字では「弥生」と書きます。

また、名前として使われるときも「郁弥(ふみや、など)」や「優弥(ゆうや、など)」のように「や」と読むようにすることが多いです。
一方、栄という漢字は「えい」や「さかえ」と読みます。動詞として使うときは「栄える(さかえる)」のように送り仮名を使って「さか」と読むことが一般的です。
■地名などの固有名詞では読み方が多い
弥栄は、地名や神社の名前として使われることもあります。この場合は「いやさか」ではなく、「やさか」や「いやさかえ」「やさかえ」「やえい」などと読むことが一般的です。
例えば、京都の四条東大路にある神社は「八坂(やさか)神社」ですが、近くにある伝統芸能を観覧できる施設は「弥栄(やさか)会館」と呼ばれています。地域によって発音が異なるため、読み方がわからないときは地元の方に尋ねてみましょう。
「弥栄」の意味は?例文もあわせてご紹介
弥栄(いやさか)が地名以外で使われるときは、ますます栄えるという意味を指します。弥という漢字には「いよいよ」や「ますます」の意味があるため、「すでに栄えているけれども今以上に栄えて欲しい」という思いを表現するときに使うことが多いです。

【弥栄】いやさか
<名詞>
ますます栄えること。「国の―を祈る」
<感嘆詞>
繁栄を祈って叫ぶ声。ばんざい。
(引用〈小学館 デジタル大辞泉〉より)
弥栄は掛け声や感嘆詞としても使われることもありますが、文章内で使われるときは、次のどちらかになることが一般的です。
・弥栄を祈る
・天皇弥栄(すめらぎいやさか)
それぞれの使い方を具体的に紹介します。
【使い方1】弥栄を祈る
ますます栄えて欲しいという気持ちを表現するときに、「弥栄を祈る」という言葉を用いることがあります。例えば、次のように使うことができるでしょう。
・国の弥栄を祈念した。
・ご両家の弥栄を祈願いたします。
・ご尊家の弥栄をお祈りいたします。
いずれも何の繁栄を願っているのか最初に表示することで、弥栄を祈る気持ちが真摯なものとなります。日常会話で使うことはありませんが、スピーチや祝電には使える表現なので覚えておきましょう。
【使い方2】天皇弥栄(すめらぎいやさか)
天皇の御代が末永く栄えますようにという気持ちを込めて、「天皇弥栄(すめらぎいやさか)」と表現することがあります。天皇弥栄は祝詞(のりと)にも使われている言葉です。
天皇の御代が続く平和な世の中を願うとき、例えば天皇が即位したときやお正月などのおめでたいことがあったときに用いられます。
なお、すめらぎとは天皇の大和言葉です。大和言葉とは奈良時代よりも前からある日本古来の言葉で、漢字が伝来するよりも早く日本語として存在していました。すめらぎは「天皇」という漢字を当てることが一般的ですが、「皇」を当てることもあります。
「弥栄」の類語は?例文もご紹介
弥栄には、類似する意味を持つ言葉がいくつかあります。例えば、次の言葉は弥栄と似たような意味で使われることが多いです。

それぞれの言葉をどのようなシチュエーションで使うのか、例文を挙げて解説します。
■万歳
万歳(ばんざい)とは、お祝いするときや嬉しいことがあったときに使う言葉です。勢いよく両手を挙げながら、「万歳」ということもあります。
万歳という言葉はもともとは「天子が一万歳まで生きて欲しい」という意味を込めて、天子の長寿や世の中の繁栄を祈るときに使われていました。今でも天皇の長寿を祈って万歳ということがありますが、個人的に良いことがあったときも使うことがあります。
・一般参賀に参加して万歳を叫んだ。
・社運を左右する大きなプロジェクトが成功し、社員全員で万歳をした。
・ご両家のご多幸を祈念して、万歳三唱の音頭を取らせていただきます。
また、幼児語として、手を挙げる意味で「万歳する(万歳をする)」と使うことがあります。
・お風呂に入るよ。お洋服を脱ぐから、万歳をしてね。
■清栄
清栄(せいえい)とは、相手の繁栄や健康を喜ぶ言葉です。そのため、自分自身や自分の家、会社などには使うことがありません。しかし、清栄という言葉だけでは敬語表現にならないため、「ご清栄」と「ご」を付けて使うようにしましょう。
また、清栄は経済的な繁栄について使う傾向にあります。そのため、組織や事業などに対して繁栄を祈るときに用いられることが多いです。例えば、次のように使うことがあります。
・益々のご清栄をお祈りいたします。
・益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
・貴社のご清栄を心よりお祈り申し上げます。
■繁栄
繁栄(はんえい)とは、栄えることや発展することを意味する言葉です。どちらかというと個人的な発展ではなく大規模な組織や事業、家系の発展を指して使う傾向にあります。いくつか例文を見ていきましょう。
・日本の繁栄を願い、賽銭箱にお金を投げ入れた。
・さらなるご繁栄をお祈り申し上げます。
・歴史を見ると、どの国も繁栄と衰退を繰り返している。
■繁盛
繁盛(はんじょう)も繁栄と同じく、栄えることや発展することを意味する言葉です。しかし、基本的には商売について使う言葉のため、組織や家系、家の発展にはあまり使いません。例えば、次のように使うことがあります。
・いつもお客さんが多く、繁盛していますね。
・神社で商売繁盛を祈った。
・繁盛しているようで安心しました。
繁盛は繁昌(はんじょう)と書くことも多いです。意味は同じで、商売において栄えていることを指します。
弥栄を正しい読み方で使おう

弥栄は通常は「いやさか」と読みますが、地名や神社名のときはその限りではありません。「やさか」や「やえい」などと読むこともあるので、地域の方に確認するなどして正確に発音するようにしましょう。
また、弥栄はおめでたいときに使う縁起の良い言葉です。会話で使うことは滅多にありませんが、スピーチなどで使えるように意味を正確に理解しておきましょう。



