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LIFESTYLE

2025.12.10

【竹内涼真&町田啓太】30代真っ只中での大挑戦。重圧を華麗なダンスに昇華させた『10DANCE』秘話

多くのコミックファンをもつダンス×ロマンスの秀作『10DANCE』が、Netflix映画として12月18日配信開始に。竹内涼真&町田啓太が半年から1年をかけてプロのダンサーになりきるまでの軌跡を語ります。約8年ぶりの共演でありながら息はぴったり。前に進む勇気をもらえる、“アツめ”のトークをどうぞ!

「32歳、まだまだリスクをとっていきたい」(竹内)
「10回失敗しても1回成功すればいいんです」(町田)

竹内涼真と町田啓太。30代を代表する人気俳優ふたりのW主演――しかもガッツリ組んで競技ダンスを披露――とあれば、気にならないはずがない! タイトルになっている「10ダンス」とは、ダンス界のトライアスロンと呼ばれる超ハードな競技。約1年間の体づくりとダンス練習を経て、「10ダンサー」になりきったふたり。世界配信を控え久しぶりに再会し、そのアツさを再燃させながら対談にのぞみました。

――映画最大の見どころとなっているふたりのダンス。<10ダンス(※1)>が完成するまでのプロセスを教えてください。

竹内:まず僕は、ラテンダンス(※2)について基礎から練習を始めました。美しく見せるラテンの姿勢、重心の位置を見つけるのにすごく時間がかかって、地味だけれど、乗り越えなきゃならないプロセスでした。本当にキツかったけれど、先生を信じて、信じ切って、ただひたすら毎日、一生懸命練習をして…。

町田:僕はスケジュールの都合で、遅れて練習に合流したんですが、自分に絶望することから始まりました。過去にヒップホップはやっていたけれど、ボールルームのダンス(※3)はそれとはまったく別物で、むしろ経験が妨げになるとわかりました。クラシックは、全身の筋肉を使って、上へ、上へと体を捻りあげる。肩甲骨を下げて、首を長くして…。もともとの怒り肩が、やっているうちになで肩になっていきました。

そのうえ、僕の場合は杉木の「帝王感」を出すのが課題。ボディに厚みをつけることも意識しました。でも筋肉はつけても、社交ダンスのホールド(※4)では腕と肩をまっすぐきれいに見せなきゃいけないので、肩から先には筋肉をつけすぎてもいけない。それがとにかく大変で。

竹内:そうか、(ボールルームは)捻り上げるんだ…。ラテンは…うーん、表現するのが難しいんだけど…姿勢は伸びていても、ただ胸を張るのではなく、重心がすごく下にある感じ。それが難しくて、撮影前から終わるまで、もうずっと練習でした。

町田:ボールルームとラテンダンス、どちらかだけでも難しいのに、両方をマスターする「10ダンス」はもう化け物です。

※1:10ダンス…スタンダード(ボールルーム)5種とラテン5種の両方を極め、全10種目を1日で踊り競う競技。
※2:ラテンダンス…サンバ・チャチャチャ・ルンバ・パソドブレ・ジャイブの5種目。
※3:ボールルームダンス…スタンダードダンスともいう。ワルツ・タンゴ・ヴィエニーズワルツ・スローフォックストロット・クイックステップの5種目。
※4:ホールド:社交ダンスで相手と組むこと。肩のラインが水平であることが基本形とされる。

――練習、大会をとおして、どんどんふたりの息が合っていくのが、見ていてわかります。

竹内:町田くんとは本当に相性がよくて。こんなにピタリとパズルがはまることがあるんだと思ったくらい。練習をしていくと、面白いもので、手と手を合わせるだけでお互いの調子がわかるんです。今日は調子がいいなとか、少し悪いのかな、とか。

町田:そうそう。体を合わせていると、今苦しいのか、もっとイケるのかも、わかるようになる。お互いにイケる!と思えた瞬間の喜びはほんとうに大きくて。

竹内:でも、毎回うまくいくわけじゃないんですよ。どれくらい身を委ねるか、どれくらい助けることができるか、ちょっとした感覚の違いでダンスも変わって。だからこそずっと緊張していました。それくらい、繊細な作業なんです、ダンスって。

町田:そう、大胆に見えて繊細。ビビってもできないのは確かだけど、相手の感覚をキャッチしようとするから、どうしても細かいことに敏感になるんです。

竹内:それも、女性をリードしながら踊るときと、男性ふたりで踊るときの感覚は違うし。男性同士の場合、お互いの力強さみたいなのがぶつかって、許し合って、そこで出る迫力とエネルギーがある。

町田:それは先生たちにも言われたね。「迫力がすごかった」と。僕らがふたりで踊ると、遠心力がすごくて、ブワっと風の音が聞こえたりもした。

竹内:重さがぶつかり合うから、スピードが出るんですよね。でも、町田くんとのボールルームダンスで、僕のほうがクルクル回転させられたときなんて、なんていうか…天国にいくような(笑)。ふわーってお花畑が見えました。

町田:わかる! 僕も先生と練習で踊ったとき、どこかに連れ行ってもらう感覚だったな。

――それぞれ相手からいい影響も多く受けたようですね。

竹内:いい影響しかなかったです。町田くんの丁寧さ、愚直さ…そして圧倒的練習量。お互いの体調によって、「今日は一部練だけにしとこう」となっても、町田くんは「いや、まだやる」って。結果、自分も三部練まで一緒にやることになるんですけど。

町田:(ほかの出演者より)僕は練習に入るのが遅かったので、遅れを取り戻したくて。

竹内:これ、並大抵の精神力じゃ無理です。やっぱり、日本でこの役をやるとしたら、僕らふたりしかいないと思います。それくらい頑張った!

町田:世界中に配信されるから、できなかったときの代償はとてつもなく大きい。竹内くんはダンス未経験でこれをやるというのは、相当な覚悟ですよ。それも、めちゃめちゃ真剣に、めちゃめちゃ熱量高く、でもそれが自分本位ではないから、現場に彼がいると士気がみんなに移るんです。本当にリスペクトしてます。

「次のステージで、必ず僕を助けてくれるだろう」(竹内)
「次は、もっと高い壁をください!」(町田)

――Oggi読者は働く30代です。同年代のおふたりにとって、30代はどんな位置付けですしょうか?

町田:周囲を見ていると、責任のある役割が増えてくるのが30代。「若いから」でなんとか許されてきたことが通用しないところで、どれだけ頭を使って、周囲の協力も得て、巻き込めるか、考える必要が出てくると思います。そして、今やっていることが、このあとの40代、50代に確実に響いてくるんだろうなと。30代の真ん中になって、今そんなふうに感じています。

竹内:10年くらい仕事をやっていると、「新人」や「若手」から抜け出る時期になる。と同時に、主演を務めることが増えてきたり、背負うものが大きくなって、責任も結果も求められるようになる。それはすごく怖いことだけれど、そこに怖けずまだまだリスクをとっていきたいです。

――おふたりとも、「責任」というワードが出てきましたが、大きくなる責任をどう背負い、乗り越えていくのでしょうか。

町田:責任は背負うけど、僕自身はそれをプレッシャーと感じたことはありません。それに、やってみたら意外と「なんてことなかった」ということもあるものです。

竹内:実行に移すまでは大変ですけどね。特に今回のダンスでいえば、スケジュールが決まっていて「いつまでにどこまでマスターしなきゃならない」という責任があって、時間の障壁も大きかった。乗り越えるには、ダンスの先生や共演者、そして監督を100%信じきってひたすら練習するしかなくて。でも、その方法で乗り越えられたら、それが正解になる。そうやって自分で正解をつくっていくしかないんだと思います。

町田:まず重たい腰を上げて、大きな壁ほど、「苦しそう」じゃなく「面白そう」と自分の中で変換していくことが大事じゃないかなと。だって、やってみなきゃわからない。何もやらないより、10回失敗しても1回成功したほうがいいですからね。

竹内:そうやって得たものは大きいし、自分の自信にもつながります。今回の経験も、次のステージに行くのに、必ず僕を助けてくれるだろうと信じているんです。

町田:だから、次はもっと高い壁をください!(笑)。リスクも壁も、もらえるだけありがたいですから。

――そのようなアツい思いを日常で味わえないと感じている読者に、エールを送るとしたら…?

竹内:僕は常に刺激を求める派。瞬間瞬間で自分が「楽しい」「面白い」ものを選べば、悔いはないと思っているんです。そのぶんリスクはあるけれど、その重圧に負けるくらいなら、自分のエネルギーはそれまで、と思うようにしてます。

町田:アツくなれないなと思ったら、『10DANCE』を見てください!

竹内:それがいい!

町田:あと、日常でつまらなくなったら、竹内涼真くんを見てください。それだけで楽しくなりますよ。僕はそう感じました。

竹内:はい、自由にやらせてもらってます(笑)。

――映画『10DANCE』での役どころ同様、表面的には真逆に見えるふたり。違うからこそ尊重し合い、よいところを引き出し合って…。こうして共に重圧を乗り越え完成した30代での壮大な「挑戦」は、ぜひNetflixでご覧ください!

Netflix映画『10DANCE』
出演:竹内涼真、町田啓太
土居志央梨、石井杏奈 / 浜田信也、前田旺志郎
原作:井上佐藤「10DANCE」(講談社「ヤングマガジン」連載)
監督:大友啓史

ラテンダンスの日本チャンピオン・鈴木信也(竹内涼真)とスタンダード(ボールルーム)ダンスの日本チャンピオンで世界2位の記録をもつ杉木信也(町田啓太)。土俵は違えど、名前が1文字違いであることから比較されることに、負けず嫌いな鈴木は苛立ちをおぼえていた。そんなある日、杉木から「<10ダンス>でチャンピオンを共に目指さないか」と突然誘いを受ける。10ダンスとは、ラテン5種とスタンダード5種の両方を極めたダンサーたちが、全10種類のダンスで競い合う競技ダンスのこと。それぞれが教え合い、世界を目指そうという杉木の提案に対して、最初は断る鈴木だったが、挑発的で闘争心を煽るような杉木の態度に押し負けて、怒りのまま引き受けることに。
性格も何もかも正反対な二人はぶつかりながらも、日々レッスンを重ねるなかで互いに切磋琢磨し、徐々に距離を縮めていく。そして次第に鈴木は杉木に惹かれ始めていることに気づく…。

竹内涼真
たけうち・りょうま/1993年生まれ、東京都出身。2013年に女性ファッション誌男性専属モデルオーディションでグランプリを獲得。翌年『仮面ライダードライブ』で主演に抜擢。代表作に、連続テレビ小説『ひよっこ』、ドラマ『過保護のカホコ』『陸王』『君と世界が終わる日に』『六本木クラス』など。放送中のドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』(TBS系)の海老原勝男役が話題。2026年は1月期放送ドラマ『再会』(テレビ朝日系)、4月からはミュージカル『奇跡を呼ぶ男』に伝道師ジョナス・ナイチンゲール役として出演。

町田啓太
まちだ・けいた/1990年生まれ、群馬県出身。2010年に俳優デビュー。代表作は、連続テレビ小説『花子とアン』、ドラマ『中学聖日記』『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』、映画『ミステリと言う勿れ』、大河ドラマ『青天を衝け』『光る君へ』、Netflixシリーズ『今際の国のアリス』『グラスハート』『九条の大罪』(2026年春配信予定)など。『かばん屋の相続』第1話「十年目のクリスマス」(2025年12月27日予定、WOWOW)も控えている。

竹内さん:ジャケット ¥905,300・シャツ ¥122,100・パンツ ¥214,500・靴¥150,700(ロエベ ジャパン クライアントサービス<LOEWE>)
町田さん:ジャケット・ニット・パンツ・スカーフ 参考商品(ダンヒル)

ロエベ ジャパン クライアントサービス TEL:03-6215-6116
ダンヒル TEL:0800-000-0835

撮影/山根悠太郎(TRON)
スタイリスト/徳永貴士(SOT/竹内さん)・石川英治(TABLE ROCK STUDIO/町田さん)
ヘア&メイク/吉村健(竹内さん)・Kohey(町田さん)
構成/岡野亜紀子、南 ゆかり

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