滝沢カレンが演じる〝働くわたし×朝ごはん〟のストーリー
出勤前の職種の異なる女性達をイメージした、滝沢カレン書き下ろしのオリジナルストーリーに、本人自ら出演! テーマは「私の土台になっていることを改めて感じる」という朝ごはん。まずは3人の女性が登場する前編をお届けします。
STORY1|動物映画監督 熊山道代(30歳)の朝食は「丸々一尾、魚定食」
道代は動物を主役にした作品をつくる映画監督。小学3年生のとき、道で遭遇したたぬきにひと目惚れをし、この夢を持つようになった。
道代はだれの弟子にもならない一匹狼監督で、驚きの20歳という早さで監督デビューを果たす。だが、動物の気持ちに入り込んでしまうため10年間で2作品しか世に出していない超スロー監督でもある。そのため、いつしかオファーは激減してしまった。
友達づくりより動物観察に時間を費やしてきたこともあり、相談する友達もおらず、作品への意見はすべて母親または弟にもらっている。そんな弟から言われた「次は熊の映画をつくってよ」という発言に感化され、道代は今、熊の気持ちに感情移入しながら毎日脚本を考えている。あまりにもピュアな道代は、弟の発言から2年経ったが脚本は8行しか進んでいない。
そして2年前から、熊が鮭を捕まえる気持ちに少しでも近づきたいと、朝から魚定食を食べるように徹底している。最近の悩みは、常に魚の小骨がのどに刺さってしまっているような感覚になること。
凜と華やか、だけど威圧感なし。感じがいいジャケットルック
熊の気持ちと真摯に向き合うため、カリっとした熊色(?)のジャケットで姿勢を正す彼女。首元にぐるっと巻いたスカーフが、クラシカルな雰囲気を醸す行きつけの食堂とマッチ。さらに〝只者ではない〟エグゼクティブなオーラを放ち、執筆業にも一層気合いが入る。
ジャケット¥47,300(ジャーナル スタンダード レサージュ 丸の内店〈ジャーナル スタンダード レサージュ〉) ニット¥71,500(アルファ PR〈ボーディ〉) パンツ¥57,200(ウィム ガゼット 丸の内店〈ウィム ガゼット〉) バッグ¥256,300(トッズ・ジャパン〈トッズ〉) 靴¥132,000(J.M. WESTON 青山店〈ジェイエムウエストン〉) スカーフ¥24,200(TOMORROWLAND〈TOMORROWLAND〉) 時計¥17,600(クルース) リング¥22,000(PLOW) ソックス¥990(タビオ〈靴下屋〉)
STORY2|除湿機メーカーの除湿具合管理部門担当 乾 聡子(30歳)の朝食は…「熱々湯気がたつ汁物」
6〜9月に最も重要視される、除湿機の除湿がきちんと機能しているかを検査する会社に勤める。そして10〜翌5月は、さらなる除湿効果発展の実験が行われるため、聡子の1年は乾燥しっぱなしだ。
30歳になり、20代とは違う肌質を感じ、乾燥が気になるようになってきた。職場では、上司たちの肌はみんな乾燥で粉を吹いてしまっているため、潤いを戻してあげたいと密かに考えていた。そんな中、聡子は人一倍、美容などにも興味が湧いていた。
旅行のお土産として上司たちに大量のパックを渡したり、社員旅行先には率先して水族館を選び、水を感じさせられる場面を増やしたりとさりげない努力を惜しまなかった。
いつしか朝食は必ず汁物で湯気をたっぷり浴びるようにもなった。職場にも、お昼ごはん用にスープをジャーに入れて必ず持っていく。その結果、ランチのときには聡子の周りにたくさんの人が湯気を求めて集まるようになってきた。
あるとき聡子は見逃さなかった。上司の肌から粉が消えたことを。
大人のリラックススタイルは素材にこだわったセレクトを
カシミアファーのカーディガンやサテンのパンツなど、なめらかな肌触りのアイテムに身を包めば、ほっこりスープと相まって、おうち時間の幸せ度も上昇。
カーディガン¥91,300(DES PRÉS〈DES PRÉS〉) フーディー[別注]¥13,200(エミ ニュウマン新宿店〈emmi×GOOD ROCK SPEED×NYC〉) パンツ¥20,900(LE PHIL NEWoMan 新宿店〈LE PHIL〉) メガネ¥47,300(モスコット トウキョウ〈MOSCOT〉) ソックス¥1,650(タビオ〈靴下屋〉)
STORY3|石けんを扱うメーカー勤務 石沼潔子(32歳)の朝食は…「とにかくたくさん」
幼少期から、雲や綿菓子が大好きな潔子は、迷わず石けん関係の会社に就職した。
やわらかく、意見はいつだってふわふわしており、つかみどころのない性格だと言われ続け32年。潔子は自分の何がそんなにふわふわしているのか長年考えてきたが、一向にわからないまま緩やかな毎日を送っている。
職場でも、なかなかいいポジションになったものの性格がやわらかすぎるため、だれからも相談を受けたことはない。けどそんなことすらお構いなしに、大好きな石けんたちの泡立ち方や、泡になったときのきめ細かさなどを楽しくゆっくり研究しながら毎日働いている、ハッピーゆるふわ女性。
だが、32歳になった潔子はあまりに意見など聞かれないことに気づくようになった。「あれ?私ってあまりにもふわふわしすぎ?」と帰宅途中で考えるようになっていく。そこから、自分性格大改造! と名付けて、どっしりとした一面も30代は出していこうと意志を固めた。
その第一歩、朝食はとにかく重めに。重い・ずっしりくると言われているごはんたちを食べるようになった。
潔子の胃袋は急なハイカロリーについていけず、ポーチには胃薬が必須仲間になった。
ファッションは内面を表す⁉ オール白の愛されスタイル
彼女が全方位に好感をもたれる秘訣はファッションにあり⁉ ざっくりニット特有の「ゆるいかわいげ」にデリケートな表情のサテンスカートを添え、〝なんだかほっとけない女〟感にシフト。
ニット¥58,000(office. koizumi.〈フェイブル アンド フェイラー〉) 中に着たカットソー¥9,900(ネイヴ) スカート¥29,700(インターリブ〈サクラ〉) ソファの上においたコート¥176,000(エイトン青山〈エイトン〉) 〝マエストソ〟のバッグ¥75,900・〝ペリーコ〟の靴¥64,900(アマン) ピアス¥95,700(アガット〈アガット〉)
※この物語はフィクションです。実在するような仕事はない可能性があります。
ジャーナル スタンダード レサージュ 銀座店〈JOURNAL STANDARD L’ESSAGE〉 TEL:03-5524-2200
DES PRÉS(デ・プレ)〈DES PRÉS〉 TEL:0120-983-533
office. koizumi.
2025年Oggi1月号「編集長 滝沢カレン」より
撮影/倉本侑磨(Pygmy Company) スタイリスト/兵藤千尋 フードスタイリスト/小森貴子 ヘア&メイク/笹本恭平(ilumini.) モデル/滝沢カレン(Oggi専属) 構成/大椙麻未
再構成/Oggi.jp編集部