「ベーシック=永遠」ではなく、更新も必要なんです
私が目ざすおしゃれは、シンプルだけど、なんとなく素敵。自分らしくて、どこへ行っても気後れしない、大人の女性として、「きちんと見える」服装です。「なんだか今日の服、三尋木さんらしくないね」、「今日、なにか特別な予定があるの?」と周りの人に思われると居心地が悪くって…。なので、自分らしくないおしゃれには手を出さないって決めているんです。
私は昔からベーシックな服が好きですが、「ベーシック=永遠」と思っているわけではなくて、更新や変化も必要だと、特にこの数年で実感しているところです。1冊目の本を出版してから、今回の2冊目の本を出すまでの5年間は、正直、私のなかで自分のおしゃれに迷っていた時期でした。これまで自分なりに似合っていると感じ、頼りにしていた服が、突然似合わないな、しっくりこないなと感じることが増えてきて…。
トレンドに積極的なタイプでなくとも、流行が変われば多少なりともベーシックの更新は必要だし、年齢を重ねれば、体型も変わってしっくりとくる服装も違ってくるし、大人の女性としての立場をわきまえた装いをする必要も出てきたんですね。だから今は、自分らしくないことはしないという気持ちに加え、周りの人からの視線や、仕事上の自分の立場などもより意識し、おしゃれを考えるようになりました。それを踏まえて、新たなおしゃれに挑戦するだけでなく、好きだけれど〝やめること〞で自分のファッションを改めて見直したんです。
三尋木奈保がやめたおしゃれ1|ひざ上丈のスカートを、やめました
「158cmと身長がそれほど高くないので、スカートはひざ上丈のほうがバランスよく見えると信じていました。ところが、年齢を重ねたことや、長め丈スカートの流行がきっかけで、ひざが見えない丈のスカートを選ぶように。丈が長いだけで、大人の女性として知的に映るなと実感してからは、もう短い丈に戻れなくなりました」
▶︎【三尋木奈保が、やめたおしゃれvol.1】●●●スカートは、履きません!
三尋木奈保がやめたおしゃれ2|黒タイツを、やめました
「一般的に便利と言われている黒タイツですが、今はもう1枚も持っていません。黒はモードに、または女っぷりよく着こなせば素敵だと思いますが、私にはないテイストなので安易に手を出さないことにしました。それに、黒タイツってどうしても『まぁ、これでいいや』と適当に合わせているようにも見えがちですよね。このコーディネートでは、赤みのあるダークブラウンのタイツを選び、テラコッタカラーのスカートやグレージュのニットとなじむようにしています」
▶︎黒タイツを履かない理由【三尋木奈保が、やめたおしゃれvol.2】
三尋木奈保がやめたおしゃれ3|好きだったラウンドトウの靴をやめて、ポインテッドトゥに更新しました
「1冊目をご覧いただいている方にはおわかりのとおり、ラウンドトウの靴は私の定番でした。装いに適度なリラックス感や大人かわいい感じを漂わせてくれるから重宝していたのです。でも、ポインテッドトウを履いたら、フラットなのに大人っぽく見せてくれることを実感。気になる体型をすっきりと見せてくれ、きちんとした印象を漂わせてくれました。好きだけれど手放さなければならないものもあるのですね」