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方位学とは? 本命星と吉凶方位
「今年の吉方位は?」「引越しにはどの方角がいい?」など、縁起の良い方角について会話になったことはありませんか? 引越しや旅行も開運に大きな効果がある方位は、とても気になります。
ここでいう「吉方位」や「方角」は、方位学の一種です。吉凶や運勢を方位で判断するものが「方位学」です。
中国・三国時代の最高の軍師・諸葛亮孔明が戦争の際に、兵法として方位学を用いて、どんなに不利な状況でも連戦連勝したと伝えられています。日本では平安時代に「方忌み」、「方違え」などの習慣があり、今日でも方位学・九星気学などで用いられています。
◆本命星
吉方位などを知るためには、まず生年月日から本命星を調べましょう。本命星には9つの星があり、九星気学では生まれ年によって違います。本命星とは自分自身の本質を示すものですから、この本命星の影響によって性格や運などが大きく変わります(本命星は九星気学の早見表などから求められます)。
◆吉方位と凶方位
よく「年回りがいい」「年回りが悪い」といいますが、吉凶は年ごとに変わります。この変化は本命星や月命星の影響を受け、大きく左右するといわれます。
吉方位は、その方位へ出かけるだけで幸運に導いてくれる方位のことです。引っ越しや旅行などを行う場合、吉方位の方角に向かうことで良いエネルギーを吸収できます。このように吉方位へ旅行することで開運することを「方位取り」と言い、自分自身の「気」の状態が良くなり運気アップにつながるそうです。
なんとなくツイていない日や運が悪いなと感じたら、方位取りをしてみるのもいいかもしれません。流れを変えるきっかけになりそうです。
凶方位は読んで字のごとく「凶」とされる方位のため、凶方位とされる方角に引越しや旅行をしてしまうと、良くないことが起こるといわれています。どうしても凶方位に行かなければいけない場合は、「方違え(かたたがえ)」と呼ばれる方法も効果があります。方違えは、凶方位とされる方角に向かう前に一度別の方角を経由して、旅行や引越し先の凶方位をずらす方法をさします。
吉方と最大吉方とは?
九星気学での吉方位、凶方位は、方位盤の本命星とほかの九星の位置関係で決まります。生まれた年に巡っている星が「本命星」で、その人の運勢を表す重要な星です。一方、生まれた月に巡っている星を「月命星」といいます。
九星には相性の良い星と悪い星があります。
「本命星」と「月命星」に共通する相性の良い星が「最大吉方」となります。
「本命星」と「月命星」に共通しないけど「本命星」と相性の良い星が「大吉方」となります。
三大凶殺とは?
九星気学には、万人に悪影響を及ぼす凶殺方位があります。それが「三大凶殺」です。
「暗剣殺(あんけんさつ)」「五黄殺(ごおうさつ)」「歳破(さいは)」の3つをまとめて三大凶殺と呼び、年ごとに決まる3つの凶方位で、万人に悪い運勢が降りかかるとされています。
「暗剣殺」は、自分以外のことが原因で起こる厄災を招きやすい方位です。文字通り、暗闇から突然剣で襲われるような、予測できない災いに見舞われるといわれています。五黄殺と合わせて二大凶方位と呼ばれる方位です。
「五黄殺」は、暗剣殺の反対にあたる方位で、自分自身が原因で起こるとされる厄災です。人間関係がうまくいかない、物が破壊される可能性があり、暴力・犯罪などに関連するトラブルが起きやすくなるといわれます。引越しや旅行など、滞在する時間が長かったり、移動する距離が長かったりする場合は注意が必要です。自ら災いを呼び寄せることになるため、避けたい方位といえるでしょう。凶方位のなかでも、最悪の災いをもたらすとされる方位です。
「歳破」は、その年の干支にあたる方位の正反対となる方位を指します。約束が破られる、縁談が破談する、物が破壊するなど、「破」という文字から想像できるように、積み上げてきたものが崩れたり、体調を崩したりする災いが起こるといわれています。
吉方位ですると良いことは?
吉方位で行うと、さらに開運パワーが得られる行動をご紹介します。
「旅行」は、単に方角がいいというだけでなく、吉方位にあるパワースポットなら、その土地のよい気を十二分に受けられます。温泉などもおススメです。温泉は鉱物を含んだ水が地熱により温められたものなので、五行説の木・火・土・金・水をすべて取り入れることができるスポットでもあるのです。また、できれば日帰りではなく、宿泊をお勧めします。宿泊することで取り入れた運気が定着するので、より開運効果が高まります。
吉方位旅行が有効な距離は、「100~200km以上離れた土地」であるといわれています。でも移動距離が遠ければ遠いほど、大きな効果がある、と言われていますが、あくまで縁起担ぎなので、自分に無理のない距離を選ぶことをおすすめします。あくまでも日常から離れて肉体と精神をリラックスさせることがポイントです。また、その土地の神社に参拝し、神様に手を合わせましょう
「引越し」をする時は、まず1年以上使っていないものや、不要になったものはお塩をかけて捨てましょう。できれば大安吉日、一粒万倍日など縁起が良い日に引っ越しを。新居に入る前にまずお塩とお酒で清めましょう。神棚や仏壇は最後に搬出し、移動中は上に物を載せることないよう丁寧に取り扱いましょう。引越しの際、新居の方位が悪ければ、方違えなどを行うことも忘れずに。
吉方位を最大限に活かす方位取りとは?
方位にはそれぞれ特徴と効果があります。まずは吉方位を知る前に、方位のそれぞれの特徴を把握しておきましょう。
◆方位取りとは?
方位取りは吉方位へ旅行することで開運することをいいますが、単に吉方位へいけば運が開けるというわけではありません。方位にはそれぞれ特徴がありますので、より目的にあった方角へ向かうと効果が高まります。
北:万物の始まりの方位なので、よりパワーをもらえます。新規事業が順調に進む、新しいアイディアがひらめく、良い出会いにめぐまれる、人脈が広がる。
北東:変化や転換を促す力があります。運気が悪い時は、北東の気によって良い気に変化してくれます。物事が好転する、財産が増える、仕事運がよくなる、良い土地へ引越しができる。
東:活力がみなぎり、商売が発展していく方位です。物事が良い方向へ進む、滞っていたことに進展がある、交渉などがうまくいく。
南東:結婚や出会いの方位です。結婚や出会いうまくいき、人から信頼され物事が達成します。
南:昇進、昇格、名誉を得られる方位です。勉強や仕事がはかどり、試験に合格する。また悪縁を断ち切ってくれるのに効果があります。
南西:安定の気を持つ方位です。家庭の円満や心や仕事の安定などに効果があります。
西:交際範囲が広がり、結婚運や金運などに効果がある方位です。
北西:事業運や政治力がアップする方位です。事業の成功、昇進、昇格、投資などに効果があります。
2024年の吉方位と凶方位とは?
ここからは、令和6年の吉方位と凶方位を紹介します。
◆2024年の「一白水星」の吉方位と凶方位
吉方位
北東、南
凶方位
・歳破の「北西」
・暗剣殺の「東」
・五黄殺の「西」
◆2024年の「二黒土星」の吉方位と凶方位
吉方位
北、南西、北東、南
凶方位
・本命殺の「南東」
・暗剣殺の「東」
・五黄殺の「西」
・本命的殺の「北西」
◆2024年の「三碧木星」の吉方位と凶方位
吉方位
南西
凶方位
・歳破の「北西」
・暗剣殺の「東」
・五黄殺の「西」
◆2024年の「四緑木星」の吉方位と凶方位
吉方位
南西
凶方位
・歳破の「北西」
・五黄殺の「西」
・暗剣殺の「東」
・本命殺の「北西」
・本命的殺の「南東」
◆2024年の「五黄土星」の吉方位と凶方位
吉方位
北、南西、南東、南、北東
凶方位
・歳破の「北西」
・五黄殺の「西」
・暗剣殺・本命的殺の「東」
◆2024年の「六白金星」の吉方位と凶方位
吉方位
北、南東、南
凶方位
・五黄殺の「西」
・暗剣殺の「東」
・本命的殺の「南西」
・本命殺の「北東」
◆2024年の「七赤金星」の吉方位と凶方位
吉方位
南東、北東
凶方位
・歳破の「北西」
・暗剣殺の「東」
・本命殺の「南」
・五黄殺の「西」
・本命的殺の「北」
◆2024年の「八白土星」の吉方位と凶方位
吉方位
南西、南東、北東
凶方位
・歳破の「北西」
・本命殺の「北」
・暗剣殺の「東」
・五黄殺の「西」
・本命的殺の「南」
◆2024年の「九紫火星」の吉方位と凶方位
吉方位
北、南東
凶方位
・歳破の「西」
・本命殺の「南西」
・暗剣殺の「東」
・五黄殺の「西」
・本命的殺の「北東」
凶方位に出向く前の対処法
どうしても凶方位に引越ししなければならないという時は、不安になってしまいますが、心配には及びません。しっかり対策方法があります。
◆方違え(かたたがえ)
方違えとは、凶方位へ向かわなければいけなくなった際に、凶方位にある引越し先に向かう前に一度、吉方を経由する方法です。あえて別の方向に一度回り、凶方位をずらすことで、凶方位を避けられるといわれています。
まず現在の住居から吉方位に移動し、さらにそこから新居までが吉方位である場所に移動し、仮住まいしてから新居へ引越します。とはいえ短期間に2度の引越しはなかなか難しい場合もありますから、略式として、実家やホテルなど凶方位にあたらない場所に一泊してから入居するという方法もありです。それも無理なら、新居に向かう道順を別の方位に回り道してから向かうといった方法もあります。
◆寝床違え(ねどこたがえ)
引越しをした後に凶方位に気づいた場合は、寝床違えという方法があります。寝床違えとは、凶方位に引っ越してしまった場合に、現在寝室にしている部屋から見て吉方位の方向に寝床を移すというものです。方違えの考え方が九星気学に依拠しているのに対し、寝床違えは風水の考え方に依拠しています。
引越しをした直後でなくても、悪いことが続いた場合に使えますので試してみてもいいかもしれません。
◆方位除け(ほういよけ)
「方違え」や「寝床違え」を行ってもなお心配な人は、神社で「方位除け・八方除け」を受けてみるのもいいでしょう。本命星に悪い方角が多く運気が弱いと出ている時は、神社で「方位除け」の祈祷・お祓いをしてもらうことで、災いを避けられるといわれています。
本命星の運気の良し悪しは、毎年変化しますから、もし引越しをする前に新居の方角が良くない場合には祈祷・お祓いをしてもらいましょう。
八方除けとはこれから起こることについて、その方角で良くないことが起こらないように祈祷してもらうものです。
最後に
仕事や家族の都合で凶方位へ引越さなければいけないケースは、誰にでも起こりうることです。でも、「凶方位に引越すこと」がすべて悪いことが起こるとは限りません。もちろん、できるだけ運気の良い方角に引越して災いを避けたいと思うのは当たり前です。
方位を気にしすぎないで、あくまで参考として吉方位の効果を最大限に活用してみましょう。
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