【目次】
・フリージアの色別の花言葉
・フリージアの花の基本情報と種類・品種
・フリージアの特徴は、花色で香りが変わる
・最後に
フリージアというお花を贈られたことはありますか? 花束やアレンジメントによく入っている花ではあるのですが、主役にはなかなかなれないので、これがフリージアだと言える方は少ないのではないかなと思います。色も黄色や白、ピンクなど種類は沢山あるのですが。今回はそんなフリージアについて掘り下げていきましょう。
フリージアの色別の花言葉
フリージアの花言葉は、「親愛の情」「感謝」「友情」「期待」「純潔」。開花時期が卒業シーズンと重なることから、卒業祝いの花束でよく見かけるのも、これらの花言葉を見れば納得ですね。では、色別の花言葉を見ていきましょう。
赤いフリージア
花言葉は、「純潔」。赤い色からは、想像がつきにくいですが、赤とはいえフリージアは少し控えめな感じなので、この花言葉が付けられたのかもしれません。
白いフリージア
白のフリージアの花言葉は、「あどけなさ」。白という色の純真無垢なイメージは「あどけなさ」という花言葉にぴったりですね。
黄色のフリージア
フリージアを代表する色の花言葉は、「無邪気」です。フリージアの黄色い色の持つ元気なイメージと花の雰囲気と。「無邪気」という花言葉は、上手くつけられています。
紫色のフリージア
紫の花言葉は「憧れ」。紫の持つ高貴な特徴が、「憧れ」を呼び起こしてもおかしくはないですね。他の色の花言葉が、かわいらしいだけに、大人っぽい紫は貴重です。
フリージアの花の基本情報と種類・品種
フリージアってどんなお花でしょう? 基本情報からおさえていきましょう。
フリージア【freesia】
アヤメ科の多年草で、アフリカ南部が原産。高さ約40センチほどに育ちます。球茎からは、剣状の葉が2列に並んで出ます。春になると、曲がっている茎の先に黄や白などの色のロート状の花を数個咲かせますよ。
日本には江戸時代に入ってきて、昭和になってから全国的に広まりました。
フリージアは、南アフリカのケープ地方原産の花で、南アフリカで植物採集をしていたデンマーク植物学者エクロンが18世紀頃に発見しました。フリージアという名前は、エクロンの友人のドイツ人医師、フローゼに敬意を表して名付けられたと言われています。
では、150種ほどあると言われているフリージアですが、代表的なものを見ていきましょう。
フリージア・ムイリー
原種。草の高さは10~15cmの小型種で、コンテナや寄せ植えに向いています。白色の花びらに淡い黄色のスポットが入るのが特徴です。フリージアは花束だけでなく、植木鉢で楽しむこともできるのですね。
フリージア・ハネムーン
八重咲のピンクの花。その名の通りハネムーンのような甘い花です。過去にはフリージアコンテストでの優勝も果たしました。フリージアの中でもゴージャスな花をつける品種になります。
フリージアの特徴は、花色で香りが変わる
フリージアの特徴について、一緒に見ていきましょう。
フリージアは、元々白や黄色の花しかなかったのですが、品種改良でピンクや赤の花も出回るようになりました。価格も手ごろなので、花束に使われることも多い花です。
和名は、香りに由来して、「香雪蘭(コウセツラン)」とついています。なんだかロマンティックですね。
開花時期が春ということで、フリージアは卒業シーズンによく贈りものに使われます。また、シンガーソングライターUruが『フリージア』というタイトルの曲を発表しています。歌詞にフリージアは登場しないものの、「希望のはな」として出ますよ。また、松田聖子さんも『旅立ちはフリージア』という曲を発表しています。
フリージアの香りについても、触れていきたいと思います。先程和名を「香雪蘭(コウセツラン)」と紹介しましたが、漢字からも想像できる通り、花は蘭のように香りもよいのです。もう一つ別名があって、浅黄水仙(アサギスイセン)、「菖蒲水仙(アヤメスイセン)」とも言います。
さて、肝心の香りですが、フリージアは花から強く香りを出します。香りの特徴はキンモクセイに似ていると言われています。この様な香りですから、アロマとして使われているかと思いきや、花が繊細過ぎて香りの抽出が難しく、フリージアの天然香料は一般には出回らない非常に高価なものになっています。しかしながら近年は、人工的に香りを再現する技術が上がっているので、フリージアのフローラルな香りはいろんな所で人気を博していますよ。
フリージアには、モノテルペンアルコール類の一つで、ビールの重要な香りとして発見されたリナロールが含まれています。リナロールは、ラベンダー、ベルガモット、スズランなどにも含まれている「華やかな」香りなのですが、リナロールが麦汁の中に含まれているとは驚きました。ビールと同じ香りがするとは、びっくりですね。
フリージアに含まれているα−ターピネオールの香りは、モノテルペンアルコールの一種でハーブとして煮込み料理の香りづけなどに使用されます。ローズマリーや月桂樹といった香草などに含まれる粘性の淡黄色の液体で、植物油として化粧品や香料、石鹸などへの添加物として使われますが、水と相性が悪いので、エーテルやアルコール類の有機溶剤に混ぜて利用されていますよ。
花の色によって香りが変わるかどうかですが、これはまだ詳しくは解明されていないようです。どちらかというと、原種に近いものの方が、匂いが濃いとされています。
最後に
卒業シーズンに大活躍する、フリージア。花束の主役というよりはわき役として場を賑やかす役目を担うことが多い花なので、認知度は低いかもしれません。しかしながら、現在では品種改良が進み、八重の華やかで主役になりうる花も出てきました。この記事をきっかけとして、フリージアを指名してプレゼントに使ってみていただければ幸いです。
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